FW 10 リオネル　メッシ

世界最高の選手という評価と数々の輝かしい栄光を手に入れてきた「神の子」が唯一得ることができていないタイトルこそ、このワールドカップである。前回大会では主将として決勝まで駒を進めながらも、延長戦の末にドイツに屈し、涙を流した。自身で今大会が最後のチャンスと明言しているだけあって、意気込みは相当なものだろう。世界を驚かせてきたドリブル、左足のキック精度、ゴール前の嗅覚、持っている能力すべてが今もなお健在。今季はある程度休息を入れ、この大舞台に照準を合わせてきた。戦術的にも、精神的にもアルゼンチン代表の「心臓」を担う１０番が、ロシアの地で普段通りの輝きを放つことこそ、夢にまで見た悲願への絶対条件だ。