女子代表国際親善試合
6月10日(木)
戦評
「なでしこジャパン」は4月の2試合に続き、大量得点を奪って圧勝した。
堅守に定評のあるウクライナとの試合だったが、早い時間帯に試合が動く。積極的なプレスから速攻を展開し、今日が代表デビュー戦となった塩越柚歩が先制ゴールを挙げる。以降も勢いを持って攻め入るものの、シュートは相手の守備陣にことごとくブロックされてしまう。嫌な雰囲気を振り払ったのは「エース」岩渕真奈だった。華麗なダイレクトボレーをゴールに突き刺すと、塩越がこの日2点目となる得点を決めるなど、さらに2得点を奪って前半を終えた。
後半は第32回オリンピック競技大会への切符を懸けた「アピール合戦」の様相を呈した。岩渕が今日2点目を挙げれば、途中出場の杉田妃和や田中美南、籾木結花も得点を記録。ゴールこそ奪えなかったものの、遠藤純も左サイドから果敢にドリブルを仕掛け、存在感を見せた。試合終了までピッチに立つ全員が積極性を失わなかったことが、メンバー入りへのし烈な争いを表しているだろう。
13日のメキシコ戦が、オリンピックの代表メンバー発表前最後の試合となる。栄光の舞台に立てる選手はわずかに18人。最後の最後までハイレベルな戦いに期待したい。