女子代表国際親善試合
11月26日(金)
戦評
新体制の初陣は可能性を感じさせつつも、反省点が多く、実りの多い敗戦となった。
日本はボールホルダーへ厳しく守備を行い、「奪う」ディフェンスを体現。球際での争いで容易に負けず、前線から徹底的に制限を掛けたこの姿勢は「新生なでしこジャパン」のベースとなる戦い方となるはずだ。ただ、失った2点はいずれも相手の手数を掛けない攻撃によるもので、守備面の課題が露呈。サイドバックが高い位置に上がっている隙を突いて速攻で打開されてしまうケースは今後も考えられるだけに、対策は必要になるだろう。
そして、まだチームが始動して日が浅いことを考えれば致し方なしという面も否めないが、細かな連係ミスが散見されたことも課題だ。特に交代カードを切った終盤はそれが顕著に表れ、得点を取りに行くタイミングで勢いがそがれる場面が続いた。一朝一夕では改善されない問題とはいえ、今回の遠征中に少しでも意思疎通を図って今後につなげたい。
まだ初戦ということもあり、指揮官の求めるサッカーへの階段は上り始めたばかり。とはいえ、次戦のオランダはさらなる強敵だ。アイスランドとの90分間で得たものをどのように生かすかに注目したい。