AFC女子アジアカップ
2月3日(木)
戦評
「なでしこ」は不本意な形で大会を去ることになった。
立ち上がりからタッチ数の少ないパスワークをバイタルエリアで繰り出し、惜しい場面を創出するなど主導権を掌握。前半26分には華麗な崩しから先制に成功する。しかし、時計が進むにつれてプレーエリアは徐々に後退。ボールホルダーは寄せられると、キープの選択肢を採用しがちになる。一度ディフェンスラインまで戻すことは決してとがめられるものではないが、中国に気持ちを入れ直す余裕を与えてしまう。そのような展開の中でもシュートシーンは多く、決定機とも呼べる場面も数回あり、その度にチームの勢いは増す。だが、90分で奪った得点は1点で、もどかしさを残しながらゲームは延長戦に。
延長前半の早いタイミングでテンポの良いパスワークから惜しい場面が生まれ、再び高い位置で仕掛けられるようになると、セットプレーから勝ち越し点を奪う。その後は守備に人数を掛けて逃げ切りを図るも、終了間際に追い付かれてしまう。このショックを引きずるかのように、PK戦では2つのシュートストップに遭い、敗北を喫した。
優位に進めながら勝ち切れない。大きな課題が日本にのし掛かる結果となった。