女子代表国際親善試合
6月28日(火)
戦評
なでしこジャパンはセルビア戦に続いて快勝という結果を収め、ヨーロッパ遠征を終えた。
ただ、前半は苦しい時間が続く。日本はセルビア戦に続いてハイプレスを志向するものの、フィンランドの3ラインが基本的に低く設定されていることもあり、チェックをかわされて後方の広大なスペースをうまく利用されてしまう。オウンゴールで先制するが、同点に追い付かれた場面のように、スピードに乗ったカウンターから幾度も脅威にさらされることに。前半の間に修正はできず、劣勢の中で守備陣が耐えて辛うじて1-1で前半を終えた。
そんな中でハーフタイムに3枚替えを行うと、流れは一変。うまくボールを引き出す長谷川唯を中心に、流麗なパスワークで相手を圧倒する。後方から攻め上がる人数も増え、ゴール近くに多くの選手が飛び込んでさらなる得点を狙う展開に。終わってみれば後半だけで4得点。セットプレーからもネットを揺らし、申し分のない45分間を過ごした。
苦しんだ前半は反省材料として残るが、2試合で計10得点という攻撃力の高さを遺憾なく発揮した日本。来年開催のワールドカップに向け、チーム作りの進み具合が順調だと感じさせる2連戦となった。