EAFF 女子E-1サッカー選手権
7月26日(火)
戦評
なでしこジャパンは中国との最終戦をスコアレスドローで終え、2大会連続での優勝を飾った。
時折カウンターで攻め込まれる場面はあったものの、試合を通して主導権を握ったのは日本だった。池田太監督が掲げるアグレッシブな守備が今日も機能し、切り替えの速さと球際の強度で中国を圧倒。攻撃面でも両サイドから再現性のある攻撃を何度も見せ、終始敵陣でサッカーを繰り広げた。
それほど攻め込みながら得点を奪えなかった決定力はもちろんだが、もう1つの大きな課題はセットプレーか。試合を通してチャンスにつながるシーンはほとんどなく、ほぼすべてが中国の厚い壁にはね返されていた。ショートコーナーなど多少の工夫は見えたものの、もう一歩踏み込んだ対策とアイデアがなければ、フィジカルで勝る列強国とは戦えないだろう。
アジアカップのリベンジ、3連勝での優勝など、勝てなかったことで達成できなかったものはいくつかある。とはいえ、攻守で中国を寄せ付けない、内容面で期待を持たせられるような90分になったことは、誰の目から見ても明らかだ。この手応えを来年の大舞台で花開かせるためにも、「池田ジャパン」にはさらなるチーム力向上を期待したい。