FIFA女子ワールドカップ
7月22日(土)
戦評
結果だけでなく、内容面でも良い部分が目立って充実した90分を過ごし、日本はこれ以上ないスタートを切った。
相手の寄せの甘さも影響してか、中盤から先でボールが良く回って圧倒。長谷川唯、長野風花がボランチの位置から隙をうかがって精度の高いパスを繰り出せば、左からは遠藤純、右からは藤野あおばが中心となって果敢に攻め上がる。遠藤の思い切りのよい持ち上がりは印象的だったが、特筆すべきは藤野の足下の技術。巧みなトラップで瞬間的に相手の一歩前に出て置き去りにし、得点を演出する。そして、足が止まった相手に対して攻撃の手を緩めない。途中出場の選手たちも存在をアピールするかのように躍動し、得点を重ねた。
「絶対的スーパーエース」バーバラ・バンダへの対応も完璧といってよかった。回数は少なかったが、ボールが入りそうになれば、熊谷紗希らが中心となって複数人で対応することを徹底。スピードが乗る前に当たり負けすることなく寄せて自由を許さない。攻撃の核を封じられたザンビアにほぼチャンスを与えることなくクリーンシートを達成した。
次の一戦で勝利を挙げればノックアウトステージ進出が大きく近づく。気持ちを切らさずに臨みたい。