女子代表国際親善試合
4月6日(日)
戦評
「ニルスジャパン」の国内初の一戦は引き分けに終わった。
日本は序盤から北川ひかるの積極果敢な攻撃参加を中心に相手を圧倒。前線からの鋭い守備で相手にボールを保持する余裕を与えず、幾度もゴールに迫る。ペースを完全につかんでいたものの、前半29分に獲得したPKを相手に止められてしまうと、直後に一瞬の隙を突かれ、まさかの失点を喫してハーフタイムを迎える。
後半も日本が主導権を握っている点は変わらず。その「なでしこ」をけん引しているのは前半途中から出場した、20歳の松窪真心だ。守備の献身性ももちろんだが、松窪は幾度も決定的な場面を創出する。しかし、相手GKの好セーブやポストに阻まれるなど、惜しくもスコアを動かせず、ビハインドの状況は変わらないまま時計の針が進む。だが、このまま試合が終わるかと思われた後半のアディショナルタイムに、松窪の放ったシュートが相手のハンドを誘い、PKを獲得。これを高橋はなが決めて1-1で試合は終わった。
試合を通して優勢に進めていただけに、勝ち切れなかった点は課題として残る。だが、松窪や佐々木里緒など、若き力が融合した日本のさらなる発展に期待を抱かせるような、手応えも手にした。