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事実上「海外組」と「国内組」にチームを分け、今回の遠征には主力と目される前者が名を連ねる。欧州に活動の拠点を置く「なでしこ」戦士は数多く、このオフに所属チームを変える選手もいるなど精力的に活動している。並行する代表活動に良い影響を与えてくれることを期待したい。ただし、今回も長谷川唯は不参加。中盤の構成と展開で試行錯誤したブラジルでの苦い思い出がよみがえる。

パスワーク主体の攻撃を力強いプレスでつぶされ、アメリカでできていたことがブラジルでは再現できなかった。宮澤ひなた、三浦成美をアンカーに据え、実績のある長野風花や若手の谷川萌々子、松窪真心らが周囲を奔走。１戦目と比較すれば２戦目は改善が見られたものの、まだまだ完成度は高くない。チーム全体で判断とパスのスピードを上げられるかがポイントになるだろう。追加招集された籾木結花を含め、ニルス・ニールセン監督の人選も要注目だ。

今回の対戦相手はスペイン。つないでくるサッカーに関しては一日の長がある相手を、今の戦い方で上回ることができれば大きな自信を得られるはずだ。９０分と限られた時間の中で、どのような成功体験の獲得と課題の洗い出しができるか。