代表国際親善試合
6月3日(木)
戦評
歴史的一戦となった兄弟対決は「日本」が「U-24日本」を危なげなく下す結果となった。
序盤から試合を支配したのは日本。早々に得点を挙げ、以降も安定感のあるプレーで圧倒する。特に、司令塔の鎌田大地がアイデアあふれるプレーで存在感を発揮。欠かせない選手であることをあらためて証明した。
後半も日本が主導権を握り、途中出場の小川諒也や浅野拓磨らも効果的に絡んで順調に試合を進める。しかし、流れが一変したのはオーバーエイジ枠の候補である遠藤航が登場してからだ。
おなじみの6番を背負った彼の出場以降、一転してU-24日本の時間が続く。守備では刈り取り屋として相手を止め、攻撃では鋭い縦パスを送って起点に。「いつもの姿」を存分に見せる彼を中心に得点のムードを作る。サイドの相馬勇紀、菅原由勢らが送るクロスがことごとく中と合わず、大きなチャンスは数えられるほどだった点は課題だが、終盤にこれほどチームが変わったことはプラス材料だ。
互いに収穫を得たことももちろんだが、何よりも全選手が全力のプレーを見せてくれたことで、日本のファンにとって特別な試合となった。今日を礎に両者はさらなる成長を見せてくれるだろう。