FIFAワールドカップ・アジア予選
3月29日(火)
戦評
カタール行きを決めて臨んだ埼玉でのがいせん試合だったが、「サムライブルー」が突き付けられたのは新たな課題だった。
吉田麻也、山根視来を除いた9人を入れ替えた陣容でスタートした「森保ジャパン」だが、ベトナムの前からの激しいプレスに苦戦。前線のターゲットとなる上田綺世に思うようにボールを供給できずにいると、早い段階でセットプレーから先制点を許してしまう。思わぬ展開に動揺したのか、オーストラリア戦でヒーローとなった三笘薫のドリブル突破が光る程度で、前半終了まで連動した攻撃はほとんど生まれず。「ちぐはぐ感」の残る45分となった。
日本はハーフタイムでシステム変更を行うと、いきなり効果が表れる。連係から最後はキャプテンの吉田が押し込み、同点に追い付く。その後は勢いを逃すまいと、南野拓実ら「レギュラー組」を一気に投入。押し込んで波状攻撃を仕掛け、ネットを揺らす場面もあったが、いずれもノーゴールの判定に。1-1のままタイムアップとなった。
チャンスを与えられた新戦力がいずれも結果を残せなかったのは森保一監督にとっても誤算だろう。「本番」までの約8ヵ月で新たなスターは現れるだろうか。