FIFAワールドカップ・アジア予選
11月21日(火)
戦評
第三国での中立開催、開始時間の変更などさまざまなイレギュラーが発生した今節。日本はそれらに屈することなく、強豪国としての誇りを示した。
試合は予想通りの展開に。ボールを保持して攻撃の時間を多く作る日本と、ブロックを組んで立ち向かうシリアという構図が続く。日本は決して外側でのパス回しに終始せず、久保建英をコンダクターとしてゴールに幾度も迫るが、大歓声を受けるシリアの守備をあと一歩のところで崩せない。停滞しかけるが、このムードを打ち破ったのは久保自身だった。左足を振り抜いて先制点をもぎ取ると、ここからはやや前掛かりにきた相手をチーム全体で華麗にいなし、立て続けに得点を重ねて3点のリードを得る。
後半序盤にはFKのサインプレーから菅原由勢のA代表初ゴールが生まれると、以降は交代策を交えながらも攻撃の手を緩めず、一方的に攻め込む形で相手の反撃を封じる。終盤には「パリ世代」細谷真大もA代表初ゴールを挙げ、文句なしの勝点3を得た。
史上最強との呼び声も高い「サムライブルー」。これで8連勝と、勢いは止まらない。年明けには「アジアカップ奪還」という大きなミッションも控えており、さらなる躍進に期待だ。