FIFAワールドカップ・アジア予選
6月5日(木)
戦評
日本はまさかのアジア最終予選初黒星を喫してしまった。
多くの新戦力のテストも兼ねている日本は、序盤から守備に重心を置くオーストラリアに対して一方的な展開に。丁寧につなぎながら鎌田大地が気の利いた立ち位置でボールを引き出し、俵積田晃太が果敢に縦に仕掛けることで左サイドから前進を図る。一方の平河悠も、素早い攻守の切り替えから内側のレーンに顔を出すなど、右サイドの活性化を試みた。
だが、後半に入っても均衡を破れずにいると、久保建英と中村敬斗を投入。2人はそれぞれ違いを見せるパフォーマンスを披露し、攻撃陣をけん引して圧力を強める。だが、徹底的に守備に人数を割いた相手の堅守を崩せずに時間が経過。すると、終了間際に最も避けたかった瞬間が訪れる。この試合、ほとんど攻撃の形を作れていなかったオーストラリアにネットを揺らされ、0-1で終了。このカードでは約16年ぶりとなる敗戦を喫してしまった。
2位通過に近づくために勝点3が欲しかったオーストラリアの狙いに、最後の最後で屈した形となった日本。特に後半は流動的な攻めを見せられていただけに、「ワンチャンス」での黒星は悔しい結果といえる。この敗戦から学び、最終節は勝利で終えられることに期待したい。