代表国際親善試合
9月7日(日)
戦評
世界ランキングで上位に立つメキシコとの一戦は優位に試合を運びながらも、ネットは揺らせず、引き分けという結果となった。
プレスを仕掛ける前線に加え、両ウイングバックが高い位置を取るアグレッシブな試合の入りを見せる日本。キーマンのエドソン・アルバレスに対しては上田綺世が監視を怠らず、相手の縦パスに対しても最終ラインは鋭い出足で起点を作らせない。主導権をつかんだままゲームを進め、久保建英や堂安律の決定機はゴールには結び付かなかったものの、上々の45分間を過ごした。
後半開始早々に訪れた南野拓実のボレーが、この日日本が最もゴールに迫った瞬間だったかもしれない。だが、そのシュートも枠を外れ、スコアは動かず。FKから迎えたピンチには鈴木彩艶が好セーブを見せ、以降は交代カードを駆使して試合を動かしにかかる。終盤には町野修斗を入れて2トップでメキシコゴールに迫るも、試合はスコアレスドローでの決着となった。
「勝てなかったこと」をネガティブにとらえることもできるが、4連敗中の強豪に対して好ゲームを繰り広げられたことはポジティブな要素。試合終了の笛が鳴った直後のスタジアムの反応が示す通り、確かな手応えを得た一戦といえるだろう。