U-21代表国際親善試合
3月30日(水)
戦評
「中東」、「アウェイ」、「連戦」、といった過酷な環境の中で日本は「上の世代」を相手に確かな結果をつかみ取った。
運動量が確保できていた序盤においては攻撃に人数を掛けられ、肉弾戦でも当たり負けせずに優位に進める。時には鈴木唯人がタイミングを計って裏を狙うなど、飛び道具も繰り出しながら仕掛けることに。前半20分にはセットプレーから細谷真大が決め、Jでの活躍はだてではないことを証明。守備面では高い位置から構えて隙を与えず、今大会初出場の佐々木雅士とチェイスアンリは思い切りの良さを見せ、前半を無失点で終えた。
しかし、後半は思うように足が動かないシーンが散見。裏を狙うサウジアラビアの攻撃は、対応にスプリントを求められてじわじわと体力を削られる。反撃に出ても単発の縦に速い攻撃がメインになってしまい、精度は上がらない。ただ、自陣に押し込められて我慢の時間を強いられるも、球際の激しさは維持。特に「飛び級」のチェイスはクリーンかつ的確な守備で貢献した。
勝ちにこだわる大岩剛監督の意志が乗り移ったように、妥協せず耐えに耐え、執念で3試合連続無失点を達成。優勝という形で大会を締めくくった。