AFC U23アジアカップ
6月3日(金)
戦評
パリへの道のりの途中であると同時に「アジアナンバーワン世代」の称号を懸けた公式戦という側面も持ち、内容と結果の両面が問われる今大会。グループ突破へ、重要な初戦を迎えた。
序盤は年の功で劣る日本が攻め込まれる。だが、相手のロングボールはチェイスアンリ、鈴木海音らが再三高さを見せてはじき返し、徐々にリズムは日本へ。日本のビルドアップでは最終ラインから中盤への縦パスが何本も通るようになる。だが、鈴木唯人ら前線の選手による次のプレーが精度を欠き、攻撃を完結させる場面はあまりないまま前半は終了。
後半も初戦らしい堅い展開が続くが、相手のミスを見逃さなかった鈴木唯が個人技から先制に成功する。しかし、ここでチームの若さが出てしまったか、直後にロングボールから簡単に相手の得点を許し、同点のまま試合は推移。それでも、鈴木彩艶のPKストップで勢いに乗り、細谷真大のファインゴールが生まれてリードを奪うと、以降は反撃をしのいで大きな勝点3を得た。
流れさえ作れば高いレベルで能力を発揮できる選手がそろうだけに、安易な失点は課題として浮き彫りになったといえる。短期決戦の中で彼らが今後どのような成長を見せるかにも注目だ。