U-21代表国際親善試合
9月26日(月)
戦評
「パリ世代」欧州遠征の2戦目となる今回は、イタリアの地に乗り込んで強豪「アッズリーニ」と相まみえた。
試合は序盤からイタリアに主導権を奪われる。長短のパスを織り交ぜて攻撃を組み立てる相手に対し、日本は前からプレスを掛けるが、追い込んだ局面でも、相手に蹴らせたロングボールを拾えない。それでも、ゴール前はしっかりと締めて対応するが、前半終盤に差し掛かった段階で半田陸にミスが発生。自陣ゴール前で不用意なキープを行い、ここから相手のスーパーボレーでネットを揺らされる。
だが、後半は気持ちを切り替え、デザインされたCKから早い時間に同点とする。以降は個の力で上回る相手に何度も突破を許し、球際の勝負で日本が苦戦する厳しい時間が続くが、佐々木雅士の好セーブなどでしのぐ。終盤は藤田譲瑠チマの攻撃参加などで徐々に押し返すが、互いに2点目は生まれないまま終了となった。
白星は得られなかったが、「世界基準」では危険な位置のミスが失点に直結することを肌で感じ、国内では体感できないレベルのフィジカル勝負を繰り広げたことなどは、貴重な経験となっただろう。残り2年を切ったパリオリンピックに向け、さらなる成長が必要だ。