AFC U23アジアカップ
4月20日(土)
戦評
初戦から先発を7人入れ替えて臨んだ日本。前半はUAEのロングボールと素早い寄せに苦しむ場面を見せたが、こぼれ球を回収することで封じ、保持から次第にリズムを作る。中盤が自在に立ち位置を変える中で山田楓喜や山本理仁にフリーの状態を作らせ、そこから精度の高い左足でチャンスを創出。先制後も即時奪回から厚みのある攻撃を繰り出し、ゴール取り消しなどもどかしい展開が続く中でもじれずに継続すると、後半21分に待望の追加点が生まれ、以降は押し込み続けて逃げ切った。
また、ピンチこそ少なかったとはいえ、それらをしっかりと防ぎ切った小久保玲央ブライアンの活躍もあり、2試合連続の無失点を達成。連勝で勝点を6に伸ばした日本はノックアウトステージ進出を決め、次は韓国との「首位決定戦」に挑む。
一方で、スコア以上に圧倒していた試合内容だっただけに、気になるのは決定力の部分だ。特に途中出場の細谷真大は立て続けに訪れた決定機を決め切れず、リーグ戦での不調をカタールの地でも引きずる形に。「点取り屋」としての期待がかかっている彼の復調が今後のカギを握るはずであり、次節で自信を取り戻すキッカケを作れるようならば理想的と言えるだろう。