AFC U23アジアカップ
4月30日(火)
戦評
「大岩ジャパン」はパリへの切符を堂々と獲得し、8大会連続となるオリンピック競技大会出場を決めた。
戦前の予想通り、イラクは長身のサレム・アフメドをターゲットとした空中戦を仕掛けてくるも、日本は守備陣がタフに戦って対応し、地上戦の攻防でも引けを取らない。また、相手が後ろ重心なことも影響してか、藤田譲瑠チマが自由を得て中央から的確な配球を続け、2得点を演出する。後半は早々に訪れた立て続けの決定機を決め切れず、アフメドの負傷もあってプランを変更したイラクの圧力に押される格好となるも、素早いカウンターで応戦。主導権は渡し切らず、時折遅攻を挟んでしたたかに試合を進める。終盤にかけて攻撃の脅威は弱まったものの、最後まで相手にゴールを割らせることなく、しっかりと無失点で締めくくった。
カタール戦で「ケチャップのふたが開いた」細谷真大の連続ゴールや、出場停止となっていた西尾隆矢の復帰など、ポジティブな要素を数多く収穫し、万全の状態で決勝へと歩みを進める。さまざまな経験ができた今大会も残り1試合。最後にウズベキスタンを下してアジア制覇を成し遂げ、パリへ向けて大きな弾みを付けたい。