見どころ・戦評
[J1リーグ2節]清水1-2名古屋/7月4日(土)/アイスタ
【チーム採点・寸評】
清水 5
後方からパスをつなぐ新戦術には積極的に取り組んでいる。とはいえ、ミスがまだ多く、勝利にはつながらず。今季の公式戦は3連敗。
【清水|採点・寸評】
GK
31 梅田透吾 5.5
プロ2年目の19歳はこの日がJデビュー。ビルドアップに積極的に参加するなど終始冷静だったが、2失点で及第点には届かず。
DF
2 立田悠悟 5.5
ラインを的確にコントロールし、空中戦も以前より頼もしさ増したか。ただ、1失点目はマテウスに対するプレッシャーがやや甘かった印象。
5 ヴァウド 6
セーフティなプレーを心がけ、ポジショニングも素晴らしかった。2失点目のGKとの交錯は責められるプレーではない。
15 金井貢史 5.5
老獪なプレーで要所を締め、“偽SB”として組み立てにも積極的に参加。少々ファウルが多かったのは改善点だろう。
21 奥井 諒 5.5
序盤から果敢に攻撃に参加し、同サイドのC・ジュニオと息の合ったパス交換で攻撃に厚みをもたらした。終盤はやや存在感が薄まった。
MF
6 竹内 涼 5.5 (73分OUT)
前半アディショナルタイムに見せたカバーリングはさすがの一言。前がかりになるチームにおいて、バランスを取り続けたものの、勝利にはつながらず。
24 岡崎 慎 6
ディフェンスラインからボールを引き出し、効果的な縦パスを供給。守備でも両SBの裏をカバーするなど、及第点は与えられるだろう。
37 鈴木唯人 5.5 (61分OUT)
梅田と同じくJ1初出場。決定的な違いは生み出せなかったが、高卒ルーキーらしからぬ落ち着きと技術を披露。CKのキッカーも務めた。
FW
10 カルリーニョス・ジュニオ 5.5 (61分OUT)
Jデビューの“新10番”は確かな技術があり、スピードも存分に見せつけた。ただ、期待された得点は奪えず、早い時間に退いた。
14 後藤優介 6
攻撃面はもちろん、守備での献身性も。先制シーンではドリブルで相手を引き付け、金子の得点をアシストした。
30 金子翔太 6 (61分OUT)
18分に先制点を挙げると、後半にも決定的なシュートを放つ。運動量も豊富で、チームへの貢献度は高かった。
交代出場
FW
11 ジュニオール・ドゥトラ 5 (61分IN)
“3枚替え”のひとりとして右ウイングに入ると、馬力のあるドリブルで果敢にゴールを目指した。ただ、効果的なプレーはできず。
FW
16 西澤健太 5 (61分IN)
細かなコンビネーションから得点を目指したものの、引かれた相手を崩すアイデアには欠けたか。相性の良さを発揮できず。
FW
23 ティーラシン・デーンダー 5.5 (61分IN)
最前線で起点となり、周囲の味方が攻め上がる時間を作った。ヘディングシュートなど得点の匂いはしたが……。
MF
20 中村慶太 5.5 (73分IN)
ドリブルにキレがあり、プレッシャーを受けても簡単には奪われず。しかし、得点につながる働きはできず。もう少し時間が欲しかった。
監督
ピーター・クラモフスキー 5
10代のふたりを先発で起用する大胆さを見せ、ビハインド時には“3枚替え”を敢行。しかし、どれもチームを勝利に導く采配ではなかった。
【チーム採点・寸評】
名古屋 6.5
先制されながらも前半のうちに逆転し、後半は危なげない試合運び。選手に新型コロナウイルス感染者が出て、準備期間が短いなか、しっかりと勝点3を持ち帰った。
【名古屋|採点・寸評】
GK
1 ランゲラック 6.5
失点シーンは近距離からのシュートで防ぐのはなかなか厳しいか。C・ジュニオや金子の決定的なシュートはうまく弾いた。
DF
MAN OF THE MATCH
3 丸山祐市 6.5
押し込まれる時間が長いなか、90分間、集中を切らさずに安定したプレーを披露。ベンチとの意思相通も積極的に行ない、ディフェンスリーダー、キャプテンとして素晴らしい出来だった。
4 中谷進之介 6
注目を集めるプレーは多くなかったが、裏を返せば危なげなかったということ。欲を言えば、効果的な縦パスをもう少し見せたかった。
23 吉田 豊 6
スタートは左SBで後半途中から右SBでプレー。守備に重きを置いた堅実な働きで勝利に貢献した。
26 成瀬竣平 5.5 (74分OUT)
2点目につながる縦パスを出した一方で、C・ジュニオの対応に手を焼いた印象も。足をつって後半途中に退いた。
MF
8 ジョアン・シミッチ 5.5 (62分OUT)
長短のパスを織り交ぜながらゲームメイクの役割を担った。18分に中盤でボールを奪われ、失点につながったのは反省点だ。
11 阿部浩之 6.5
相手の最終ラインとボランチの間で何度もボールを受け、攻撃の起点に。経験豊富な選手らしく、周囲への指示でもチームの力となった。
15 稲垣 祥 6.5
目立つほうではないが、気の利いたポジショニングで攻守に奮闘。最後まで同点弾を許さなかったのは、このボランチの運動量が効いていた。
FW
16 マテウス 6.5 (62分OUT)
スピードを活かして右サイドから何度もドリブルを仕掛け、相手の脅威に。32分には正確なクロスで同点弾を演出した。
25 前田直輝 6 (90+1分OUT)
最前線でのプレーはやや窮屈そうだったが、ドリブルのキレはまずまず。40分に鋭いクロスでオウンゴールを誘発した。
27 相馬勇紀 6
ハードな守備に苦戦する場面があった一方で、32分にこぼれ球を押し込んでゴールを奪った。後半アディショナルタイムに審判への抗議による退場がなければさらなる高評価も。
交代出場
MF
2 米本拓司 5.5 (62分IN)
押し込まれる展開で出場し、中盤のスペースを埋め続けた。スライディングでクロスをブロックするプレーも。
FW
44 金崎夢生 5.5 (62分IN)
開幕後に加入し、新型コロナウイルスに感染するなど、準備期間が短かったにもかかわらず途中出場。強引に運ぶドリブルで存在感は放った。
MF
14 秋山陽介 5.5 (74分IN)
足をつった成瀬に替わり、左SBとして出場。攻守にアグレッシブなプレーを見せ、対峙したJ・ドゥトラに自由を与えなかった。
FW
17 山﨑凌吾 ― (90+1分IN)
後半アディショナルタイムに登場して金崎と2トップを組み、前線から懸命にプレスをかけた。出場時間が短く採点なし。
監督
マッシモ・フィッカデンティ 6.5
ボールを支配される苦しい展開が続くと、J・シミッチに替えて守備力のある米本を投入。明確なメッセージを込めた采配で勝利を手繰り寄せた。
取材・文:古沢侑大(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
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