見どころ・戦評
[J1第2節]川崎2-1鹿島/7月4日/等々力
【チーム採点・寸評】
川崎 6
谷口のポジションの是非はあるものの、運も味方につけ、開始2分に先制に成功。その後はミスも見られたが、3トップを上手く活かして30分に長谷川が追加点。直後に失点したのは反省材料も、イレギュラーな環境でしっかり勝ち切ったのは今後につながる。家長、チョン・ソンリョンらも候補も、華麗なトラップから目の覚めるような一発を決めた長谷川をMOMに選出。
【川崎|採点・寸評】
GK
1 チョン・ソンリョン 6.5
1失点は味方のオウンゴール。それよりも後半は果敢な飛び出しでピンチを防ぎ、勝利を手繰り寄せた。
DF
13 山根視来 6
ゴール前では果敢なブロック。攻め上がった際はシュートも狙ったが、精度の向上が今後の課題だろう。
4 ジェジエウ 6
スピ―ドを活かしたカバーリングと対人の強さで鹿島攻撃陣に対応。危なっかしいシーンもあったが、谷口と連係してオウンゴールでの1失点に抑えた。
5 谷口彰悟 6.5
開始2分に家長のクロスに合わせて先制点をマーク。狙っていたセットプレーで結果を残した。守備面では最終ラインを統率。
2 登里享平 6(83分OUT)
無観客試合だったからこそ味方にかける声の的確さが光った。粘り強い守備から果敢なオーバーラップも。
MF
25 田中 碧 5.5
39分には相手にカウンターを食らいそうなシーンを強烈なスライディングで阻止。“闘う姿勢”は好印象。ただ、この日は鹿島の守備に狙われた感もあり、パス出しが遅れる場面もあった。次戦での奮起にも期待して5.5に。
10 大島僚太 6.5(83分OUT)
52分に脇坂に送ったスルーパスなどセンスはやはり別格。トラップひとつで相手を外す術にも長け、川崎らしさを象徴した。
MF
8 脇坂泰斗 .5.5(62分OUT)
運動量豊富に攻守に関わり、プレースキッカーとしてチャンスも演出。ただ粗さもあり、最初の交代枠でベンチに退いた点は悔しいはず。
FW
41 家長昭博 6.5(74分OUT)
自身のJ1通算300試合出場を祝うかのように2アシストをマーク。毎度のことながらキープ力も高かった。
16 長谷川竜也 6.5(74分OUT)
左ウイングとして果敢に仕掛け、30分には家長のクロスを巧みにトラップして左足を一閃! 好調ぶりをアピールした。
9 レアンドロ・ダミアン 5.5
前線の基準点として身体を張ったが、この日はエースとしての仕事はできず。CKではオウンゴールを献上してしまった。
交代出場
FW
30 旗手玲央 5.5(62分 IN)
インサイドハーフとしてピッチに送り込まれ、その後は右ウイングとしてもプレー。もう少しチャンスに絡みたかった。
MF
6 守田英正 6(74分 IN)
1点をリードしている状況でアンカーとしてピッチへ。空いたスペースを的確に埋め、セカンドボールもよく追った。
MF
19 齋藤 学 5.5(74分 IN)
出場後は相手に押し込まれる時間が続いたため、敵陣でなかなかプレーできず。それでも長い距離をドリブルで持ち上がり、時間を作った。
MF
22 下田北斗 ―(83分 IN)
ルーズボールを勢いよくクリアするなど相手の勢いを削ぐ。1点のリードをしっかり守った。
DF
7 車屋紳太郎 -(83分 IN)
鹿島の反撃を受けたチームを救うために左SBとして登場。手堅くプレーした。
監督
鬼木 達 6.5
練習で用意していたショートコーナーが、ゴールにつながる“してやったり”のゲームの入り。交代策は予想より引き延ばしたが、しっかり試合を締めた。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
鹿島 5.5
試合後にザーゴ監督が判定に注文をつけたように、失点の場面はオフサイドを取ってもらえず、試合終了間際のPK獲得かと思われたシーンもノーファウルとやや可哀そうな展開。ただ、チームとして発展途上で隙を見せてしまったのも事実だ。
【鹿島|採点・寸評】
GK
1 クォン・スンテ 5.5
「持って上がれ!」「集中!」と日本語での指示が記者席にも聞こえたように、チームメイトに声をかけ続けた。2失点はともに防ぐのは難しかったが、フィードの精度をもう少し上げたかった。
DF
2 内田篤人 5(60分OUT)
試合後に悔いたように2失点目の場面では家長のクロスをクリアし切れずに背後の長谷川に決められた。それ以外の守備では上手さを見せたが……。
39 犬飼智也 5.5
周囲を叱咤激励しながら最終ラインを引っ張った。L・ダミアンとの激しい攻防も展開。気持ちの強さは示した。
28 町田浩樹 5.5
激しいディフェンスがファウルを取られ、FKを与えてしまったのは反省材料。左足のフィードは素晴らしいものもあれば、ミスもあった。
14 永戸勝也 6
守備面では細かい修正が必要か。それでも自慢の攻撃力をアピールし、終盤の猛攻にもひと役買った。
MF
20 三竿健斗 5.5
ガツンと相手に寄せて、奪ったボールを前へ。自ら相手のバイタルへ入っていく場面もあったが、高いクオリティは見せられず。
4 レオ・シルバ 5.5
珍しくフィードでミスが見られ、特に前半はチームにリズムを与えられなかった。ボールハントでは素早さを披露。
MF
11 和泉竜司 5.5(72分OUT)
周囲の動きを確認しながらバランスを取ってプレーした印象。個人的には名古屋で見せていたような柔軟なドリブルと果敢な仕掛けを発揮してもらいたかった。
8 土居聖真 5.5(60分OUT)
どこか窮屈そうなパフォーマンス。前線の助っ人ふたりと効率的に絡めず、60分に交代に。
FW
9 エヴェラウド 5.5
31分の強烈なシュートや54分の谷口を抜いてエリア内に侵入したプレーなど能力は示す。それでもエースとしてゴールが欲しかった。
7 ファン・アラーノ 5.5(67分OUT)
1.5列目のような位置で“浮いて”ボールを引き出した。攻撃を活性化させたが、ボールロストも。周囲との連係を深めれば面白い存在になりそうが……。オウンゴールにつながるCKは蹴った。
交代出場
DF
22 広瀬 陸斗 5.5(60分IN)
内田に代わって右SBに入る。70分に伊藤へ高質なクロスを送るも、1点が欲しかった状況だけにもう少し果敢に仕掛けても良かったか。
FW
15 伊藤 翔 5.5(60分IN)
1点を追う場面でCFとして登場。積極的にゴールに迫るも、チームを救う1点は奪えず。
MF
25 遠藤 康 6(67分IN)
トップ下のような位置で攻撃に変化を加えようとプレー。良質なパスでふたつの決定機を演出した。
FW
19 染野 唯月 5.5(72分 IN)
85分のシュートはクロスバーに阻まれ、86分にエリア内で倒された場面はノーファウルの判定。プロデビュー戦で潜在能力の高さはアピールしたが、試合後には結果を残せなかったことを悔いた。
MF
6 永木 亮太 5.5(72分IN)
守備のバランスに気を配りながらボールを奪えば前へ。終盤には審判への抗議でイエローカードを受けた。
監督
ザーゴ 5.5
試合後には判定への不満を口にする。後半は早めの交代策、システム変更などで同点を狙ったが、1点が遠かった。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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