見どころ・戦評
[J1リーグ3節]FC東京0-4川崎/7月8日/味の素スタジアム
【チーム採点・寸評】
FC東京 3.5
昨季の味スタでの多摩川クラシコと同じく完膚なきまでに叩きのめされた。後半はある程度戦えたものの、0-4のスコアは褒められない。
【FC東京|採点・寸評】
GK
33 林 彰洋 4
大島のシュートを防ぐのは不可能も、結果的に4失点。守備陣を統率できなったという点で大きな課題を残す一戦となった。
DF
3 森重真人 4
ゴール前でなかなか敵を捕え切れず。「フロンターレの攻撃陣に自由にやらせ過ぎた」とは試合後の本人のコメントだ。
4 渡辺 剛 4
レアンドロ・ダミアンとのマッチアップで苦戦。空中戦で強さを発揮するシーンがあったとはいえ、どちらかと言えば“やられた印象”が強い。
6 小川諒也 3.5
持ち場の左サイドを完全に攻略されてしまった。失点の責任がすべてあるわけではないものの、厳しい採点にせざるを得ない。
37 中村帆高 3.5(HT OUT)
同サイドの長谷川を抑えきれず、川崎の波を食い止められなかった。攻撃面でもさほど見せ場はなく、悪夢の一戦になってしまった印象。
MF
8 高萩洋次郎 4(41分OUT)
大島と脇坂を比較的フリーにしてしまい、中盤のフィルターとしてはあまり機能しなかった。良いサイドチェンジがいつくかあったが、41分に交代を余儀なくされた。
10 東 慶悟 3.5(HT OUT)
立ち上がりから後手に回るシーンが目立ち、持ち前のチェイシングもなかなかハマらなかった。本領を発揮できないまま前半で交代。
31 安部柊斗 4.5(61分OUT)
川崎の老獪な守備に引っ掛かり、攻撃をリードできず。プロの洗礼を浴びた格好で、ゴールに絡めないまま61分にピッチから退いた。
45 アルトゥール・シルバ 4
縦パスを簡単にカットされたり、軽率なプレーが目に付いた。次節以降は、より強度の高いディフェンスも求められるだろう。
FW
9 ディエゴ・オリヴェイラ 5(79分OUT)
らしくないパスミスがあり、ドリブルもやや精彩を欠く。シュート2本も無得点と不本意な出来だった。
20 レアンドロ 5
惜しいシュートもあったが、結局はノーゴール。気掛かりは守備面での軽いプレーで、マークの受け渡しも不十分だった。
交代出場
FW
15 アダイウトン 4.5(42分 IN)
重戦車ドリブルもあっけなく止められ、何度も転倒。川崎の分厚い壁に跳ね返されて大きな仕事はできなかった。
DF
2 室屋 成 5.5(HT IN)
FC東京の中ではこの日もっとも気持ちが入っていた。終了間際に旗手のシュートをブロックしたあとの熱い表情が印象的だ。
FW
38 紺野和也 5(HT IN)
ドリブルで仕掛けてもボールを失ったり、やや空回り。積極的に狙ったミドルも枠外とあまり良いところがなかった。
MF
18 橋本拳人 5(61分IN)
昨季の良い頃に比べると、物足りない。セカンドボールへの反応もいまひとつで、キレもさほど感じられなかった。
FW
27 田川亨介 -(79分IN)
こういう試合でこそ結果を出したいが、シュートも打てず……。早い段階でゴールを奪って、波に乗りたいところだが。
監督
長谷川健太 4.5
ホームで完敗。早めに切ったカードも奏功せず、残念な結果に。その手腕に期待していたファン・サポーターもショックを隠し切れないか。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
川崎 8
大島の先制点をきっかけにグッと主導権を手繰り寄せ、魅惑のゴールラッシュ。前半途中からハーフタイムに突入するまでFC東京にサッカーをさせなかった。
【川崎|採点・寸評】
GK
1 チョン・ソンリョン 6.5
18分にディエゴ・オリヴェイラのシュートをナイスセーブ。守備陣が上手くコースを切ってくれたおかげもあり、その後も安定した仕事ぶりだった。
DF
2 登里享平 7.5
左サイドでパスを散らし、的確なカバーリングとタックルで敵を潰す。攻守両面でのハイクオリティなパフォーマンスは、陰のMVPと呼べるレベルだった。
4 ジェジエウ 7
懐の深いスライディングで相手を潰し、打点の高いヘッドでボールを跳ね返す。生き生きとしたディフェンスで完封勝利に貢献した。
5 谷口彰悟 7
後方でのボール回しは慌てず、急がず、丁寧に味方に繋ぐ。守りの局面ではどんと構え、タイミングのスライディングなどで巧みにコースを切っていた。
13 山根視来 7.5
正確なクロスでレアンドロ・ダミアンのゴール(23分)をアシストすれば、前半終了間際にも抜群のチャンスメイク。どちらもセンスを感じさせるプレーだった。
MF
8 脇坂泰斗 7(60分 OUT)
攻撃時の顔を出すタイミング、ボールの受け方がともに絶妙。44分の横パスのもらい方は、地味ながらも“これぞプロ”というスキルだった。
10 大島僚太 7(69分OUT)
15分のトラップは大島ならでは。17分には強烈なシュートで先制弾を蹴り込み、チームに流れを引き寄せた。
25 田中 碧 7.5
セカンドボールの回収の仕方、危険なスペースの消し方のどちらも素晴らしかった。39分に高萩からガッツリとボールを奪った技術も光った。
FW
MAN OF THE MATCH
9 レアンドロ・ダミアン 8(84分OUT)
17分に大島の先制弾をチャンスメイクすると、23分にはヒールショットでゴール。さらに28分、45分といずれも長谷川の得点に絡むなど大暴れした。
16 長谷川竜也 8(69分OUT)
6分のドリブル突破はなかなかの切れ味。28分には鋭い足の振りで2試合連続ゴールを決め、前半終了間際にはダメ押し弾と絶好調をアピールした。今季爆発の予感。
41 家長昭博 7(60分OUT)
安定したキープ力と巧みな仕掛けで、FC東京の守備陣を骨抜き状態に。27分のレアンドロ・ダミアンへのパスは、まるで綿のようにふんわりとしていた。
交代出場
MF
22 下田北斗 6(60分IN)
63分には良質なキックでセットプレーからチャンスを作りかけた。アダイウトンに詰め寄られてもヒールでいなす、お洒落なプレーも。
FW
30 旗手怜央 6(60分IN)
右サイドでアグレッシブにプレー。最終盤のシュートは室屋に防がれたとはいえ、確かなボールスキルを披露するなどポジティブな面のほうが光った。
FW
19 齋藤 学 6(69分IN)
74分の前線でのチェイシングは地味ながらも効いていた。続く79分のGK林への追い込みもナイスだった。くさびになるプレーもあり献身的に戦っていた。
MF
6 守田英正 6(69分IN)
試合の雰囲気に呑まれず、良い意味で淡々とプレー。中盤のバランスを取り、流れを相手に渡さなかった。
FW
18 宮代大聖 -(83分IN)
シュートこそなかったが、積極果敢にボールに絡もうとしていた。次節以降の活躍にも期待したい。
監督
鬼木 達 8
アウェー、しかも多摩川クラシコという特別な舞台で完勝。文句なしの勝ちっぷりで、「天晴れ」。
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
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