見どころ・戦評
[J1第4節]浦和1-0鹿島/7月12日/埼玉
【チーム採点・寸評】
浦和 6.5
ビッグチャンスは多くなかったが、セットプレーで確実に先制点を奪取。終盤には相手に猛攻を受けるも、焦らず逃げ切った。
【浦和|採点・寸評】
GK
1 西川周作 6.5
ピンチ自体が少なかったのは、最後まで集中を切らさずに声を張り上げ守備陣をまとめた守護神がいたから。今季2試合目のクリーンシート。
DF
6 山中亮輔 6.5
GKとDFの間を突く弾丸ライナークロスでビッグチャンスを創出。先制点はこのレフティの絶妙なFKから生まれた。
20 トーマス・デン 6.5
押し込まれた終盤には上田に競り負けるシーンはあったが、ほとんどの時間で安定していた。完封勝利に大きく貢献。
27 橋岡大樹 6.5
空中戦の強さは目を見張るレベル。攻撃ではつなぎ役として、守備ではブロッカーとして働いた。また38分のレオナルドへのクロスは的確だった。
31 岩波拓也 6
28分の不用意なパスミスはいただけなかったものの、対人戦は安心して見ていられた。先制点につながる折り返しは素晴らしかった。
MF
7 長澤和輝 6
攻撃となれば相手ゴール前に飛び出して得点を狙い、守備となれば自陣深くまで下がり身体を張った。豊富な運動量は称賛に値。
MAN OF THE MATCH
8 エヴェルトン 7(73分OUT)
今季初出場すると、FKの折り返しを華麗なヒールショットでゴールに流し込み、先制ゴールを奪取。値千金の活躍で、この日の主役に。
16 青木拓矢 6
長短のパスを巧みに織り交ぜながら中盤でボールを捌き攻撃のリズムを構築。18分に興梠へとつないだパスは絶妙だった。
24 汰木康也 6(57分OUT)
序盤から積極的にドリブルを仕掛けたが、16分に足首を痛めてからややキレを失った。それでも52分にはFKを獲得し、仕事を果たす。
FW
30 興梠慎三 5.5(57分OUT)
相手CBに警戒され、なかなか自由に動けない状況でも簡単にはボールを失わなかったのは流石。ただし肝心のシュートはゼロと迫力を欠いた。
45 レオナルド 6(88分OUT)
何度か訪れたチャンスはシュートに持ち込めず。それでも危険な位置取りで相手DFにプレッシャーをかけていた点は評価。
交代出場
MF
41 関根貴大 6(57分IN)
広瀬への寄せが甘く簡単にクロスを許す場面も。一方で懐の深いボールキープと果敢な仕掛けで、停滞し始めていた攻撃を活性化させた。
MF
14 杉本健勇 6(57分IN)
攻撃面ではなかなかボールを収められず、ターゲット役として物足りなかった。ただ時に中盤まで下がりプレスバックで貢献した。
MF
29 柴戸 海 6(73分IN)
チームが守勢に回っていたこともあり、攻撃面ではあまり存在感を示せず。その分、球際で激しく戦った。
MF
11 マルティノス ―(88分IN)
プレー時間は少なかったものの、投入直後から守備で奮闘し、ボールを持てば豪快なストライドで持ち上がった。
監督
大槻 毅 6
関根と杉本を同時に投入し、攻撃のリズムを変える。終盤には柴戸をクローザーとして起用し、見事に逃げ切りに成功。勝点3を獲得した。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
鹿島 5
後半の途中まではボールを大事にし過ぎるあまり、なかなかバイタルエリアに入り込めず。終盤になって攻勢を強めたものの、時すでに遅し。クラブワーストの開幕からリーグ4連敗を喫した。
【鹿島|採点・寸評】
GK
1 クォン・スンテ 5.5
キックのクオリティは素晴らしく、守備陣をまとめるコーチングも欠かさなかった。ただセットプレーによるひとつの失点が惜しい。
DF
14 永戸勝也 6(80分OUT)
前半から献身的にアップダウンを繰り返しクロスでなんとか流れを変えようと試みる。しかし得点には至らなかった。
22 広瀬陸斗 5
終盤に何度か高精度のクロスでチャンスを演出したが、51分に汰木にあっさりとかわされると、後ろから倒しFKを与えてしまう。これが先制点献上のきっかけに。
28 町田浩樹 5.5
ビルドアップでは大きなミスはなかったとはいえ、セットプレーの対応に苦しんだ。GKとの間にできたスペースを埋め切れなかった。
39 犬飼智也 5
エリア内で相手への対応にバタついていた印象。またボールウォッチャーになりがちで、度々マークを外していた。
MF
6 永木亮太 4.5(67分OUT)
攻守で浮いていて低調なパフォーマンスに終始。ほとんど見せ場を作れないまま、後半途中にピッチを去った。
11 和泉竜司 5(80分OUT)
立ち上がりは左サイドでボールを受けてはドリブルで敵陣に切り込んでいったが、徐々にトーンダウン。後半はほとんどゴールに迫れず。
19 染野唯月 5(57分OUT)
右サイドハーフでスタートすると、前半途中からはFWに入る。しかし、いずれでもほとんど存在感を示せなかった。
20 三竿健斗 5
左右にパスを散らすばかりで、効果的な縦パスはほとんどなかった。失点シーンで背後のエヴェルトンから目を離してしまったのも悔やまれる。
FW
7 ファン・アラーノ 5.5
精力的に前線を動き回りパスを引き出したものの、ドリブルではボールが足につかずボールロストが散見。落ち着きが欲しかった。
15 伊藤 翔 5.5(67分OUT)
相手DFの間に入り込み、巧みに縦パスを引き出すと、足もとにきっちり収めて攻撃の基準点となった。シュートチャンスが巡って来なかったのが残念。
交代出場
MF
41 白崎凌兵 5.5(57分IN)
今季リーグ戦初出場すると、広範囲を動きなんとか流れを変えようと奮闘。ただ、これといった仕事は果たせなかった。
MF
25 遠藤 康 5.5(67分IN)
左サイドや中央から効果的なパスを供給し、攻撃にアクセントを加えた。一方でカウンター時の上がりの遅さが気になった。
FW
36 上田綺世 5(67分IN)
二度のビッグチャンスを得るも、いずれもヘディングで枠を捉えられず。脅威にはなったがヒーローになり損ねた。
DF
5 杉岡大暉 ―(80分IN)
積極的に攻撃参加し、83分、85分に立て続けにクロスを送ったが、どちらも味方に合わず。悔しい公式戦デビュー戦に。
MF
26 荒木遼太郎 ―(80分IN)
スペースに入り込んでボールを呼ぶもパスが出て来ず。ほとんどボールを触る機会はなく、タイムアップの笛を聞いた。
監督
ザーゴ 4.5
試合後には「ここで下を向く必要はない」と話したが、得点力不足を改善する手立ては見られず。前半から狙いが定まらなかった。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)
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