見どころ・戦評
【チーム採点・寸評】
清水 6.5
序盤は札幌のマンマークに手こずる面もあったが、徐々にリズムを作って自分たちのサッカーを展開した。前半の良い流れのうちに点を取り、後半はセットプレー以外で2点を決めてホーム2連勝。昨年歴代最多失点の0-8大敗を喫した札幌へのリベンジに成功。
【清水|採点・寸評】
GK
31 梅田透吾 6
ピンチは少なかったが要所を締め、ビルドアップも安定。FKによる失点は、本人は悔しいだろうがやむを得ないところ。
DF
18 エウシーニョ 6
ゴール前まで攻め上がるシーンが多く、チーム最多6本のシュートを放ったが、多くを上にふかしてしまったのは残念。
5 ヴァウド 6.5
いつも通り1対1の強さを発揮し、ピンチの数を最小限に。攻撃で攻め上がって好プレーを見せるシーンもあった。
2 立田悠悟 6
積極的にチャレンジする守備でピンチの芽を摘み、攻撃ではCKから惜しい場面も。徐々に安定感を増してきた印象。
3 ファン・ソッコ 6.5
1対1で簡単に抜かれる場面もあったが、裏に飛び出すシーンが多く、先制点につながる突破も。攻撃面ではこれまでで最高の内容。
MF
22 ヘナト・アウグスト 7
骨折による長期離脱を乗り越えて試合ごとにパフォーマンスを上げ、今節も幅広い動きで攻守に大きく貢献。妻の妊娠を祝う豪快なミドルシュートで札幌へのリベンジの立役者に。
6 竹内 涼 6(60分 OUT)
中盤でボールを散らしつつ左サイドへの積極的な攻撃参加を見せたが、ラストパスが合わない場面が目立った。
14 後藤優介 6
非常に蒸し暑い中でも攻守の速い切り換えでチームのリズム作りに貢献。あとはどれだけ決定的な仕事を増やせるか。
FW
30 金子翔太 6.5(83分OUT)
いつも通りの献身的な攻守を続けたうえで、良いポジショニングからのシュートでPKを獲得。それを自ら落ち着いて決めた。
10 カルリーニョス・ジュニオ 7
ポストプレーでも守備でも前半から好プレーを連発し、後半も好判断で田中を退場に至らせた。最後に自らの誕生日を祝うゴールも決め、MOM級の働き。
16 西澤健太 6
残念なシュートもあったが、セットプレーから惜しい形を三度作り、左SBファン・ソッコの攻め上がりも生かした。
交代出場
FW
20 中村慶太 6(60分IN)
ボランチに入って冷静にボールをさばき、相手が10人になってからの攻勢を最後まで維持させた。
FW
23 ティーラシン・デーンダー -(83分IN)
最後に出番を得たが、十分にエンジンがかからず。母国への生中継もテレビ観戦していたタイ国民に活躍を見せられなかった。
監督
ピーター・クラモフスキー 6.5
3試合連続で同じスタメンを組んでブラジル人選手たちのパフォーマンス向上を促し、札幌対策も機能させた。
【チーム採点・寸評】
札幌 5.5
前半は攻撃のビルドアップに関して不満があったが、後半早々に同点に追いついたところは地力を発揮。だが10人になってからは静岡の蒸し暑さにも苦しみ、力及ばなかった。
【札幌|採点・寸評】
GK
1 菅野孝憲 5.5
3失点は減点材料だが、素晴らしい反応のセーブもあり、個人としては安定したパフォーマンスを見せた。
DF
3 進藤亮佑 5(HT OUT)
先制PKにつながったシーンなどミスもあって自分のサイドから何度かチャンスを作られ、ハーフタイムで交代。
10 宮澤裕樹 5.5
劣勢の中で守備を統率しながら我慢強くプレーしていたが、暑さの中10人で30分戦い、最後は耐えきれなかった。
31 高嶺朋樹 5(68分OUT)
サイドチェンジのロングキックも通らず攻撃面で精彩を欠いて、守備でもエウシーニョの攻撃参加に翻弄された。
MF
7 ルーカス・フェルナンデス 6(68分OUT)
守備では清水の左サイドを止めきれなかったが、鋭いドリブル突破から何度か好機を作った働きは光る。
8 深井一希 5(HT OUT)
攻撃のビルドアップで精彩を欠き、ミスからピンチを招くシーンもあってハーフタイムで交代。
27 荒野拓馬 5.5
本来のボランチに戻ってチーム一の走行距離で攻守に奮闘したが、数的不利では流れを変えられなかった。
4 菅 大輝 5
サイドでの主導権を清水に握られて攻撃の機会が少なく、ハンドでPKを献上。セットプレーのキックでも決定機を作れなかった。
MF
14 駒井善成 5.5
右シャドー、3バックの右、ボランチと大幅にポジションを変えながらフル出場したが、大きな仕事はできなかった。
18 チャナティップ 5.5(86分OUT)
前半はヘナトにボールを奪われる場面が目立ったが、後半は数的不利の中でもボールを前に運んで奮闘。だが、タイのファンを湧かせるプレーは見せられなかった。
FW
9 鈴木武蔵 6.5
蒸し暑い中での復帰戦で走り切れたとは言えないが、シュートに持ち込む形を多く作り、FKからのゴールも見事だった。
交代出場
FW
33 ドウグラス・オリヴェイラ 5(HT IN)
後半頭から入ったが、空中戦でも足下でもなかなか起点になれず、シュートも0本で期待された仕事はできず。
DF
32 田中駿汰 4(HT IN)
後半からボランチに入ったが、18分間で2枚のイエローカードを受けて退場。慣れない蒸し暑さの中で数的不利にさせてしまったことが最大の敗因に。
DF
20 キム・ミンテ 5.5(68分IN)
投入とともにシステムが4バックに変わり、右CBに。だが流れは変えられず、終盤は前線に上がったがノーチャンス。
MF
19 白井康介 5.5(68分IN)
4バックの右SBとして入り、果敢な攻撃参加も見せたが、数的不利の中で流れは変えられず。
MF
30 金子拓郎 -(86分IN)
勝ち越し点を奪われてから投入されたが、プレーに絡む回数が少なく、評価要素なし。
監督
ミハイロ・ペトロヴィッチ 5.5
前半は意図したサッカーを表現させることができず、田中の退場は想定外だったが、交代策も当たらなかった。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●前島芳雄(フリーライター)
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