見どころ・戦評
[J1リーグ10節]FC東京1-0名古屋/8月15日/味の素スタジアム
【チーム採点・寸評】
FC東京 6.5
組織的な守備を軸に粘り強く戦う。ドイツへ旅立つ室屋のラストマッチという背景もあり、ナイスファイトと言えるパフォーマンスだった。
【FC東京|採点・寸評】
GK
13 波多野豪 6
少しバタついていたが、前節に続き完封で乗り切った事実は見逃せない。両CBとの連係も悪くなく、次の試合もスタメンを任されそうな期待感がある。
DF
2 室屋 成 6.5
ハノーファー移籍前のラストマッチで力強い守備を披露。素早いボール奪取から先制点のきっかけを作ったプレーが素晴らしかった。
3 森重真人 7
攻撃の局面では縦へのフィードで変化を付け、攻め込まれた際は冷静な守備でピンチの芽を摘む。渡辺との連係も申し分なしだった。
MAN OF THE MATCH
4 渡辺 剛 7.5
まさに鉄壁。名古屋の攻撃を何度も跳ね返し、シュートに対しても身を挺したブロックで対応と文句なしの出来だった。
6 小川諒也 6.5
素晴らしい攻め上がりからクロスまで持っていった18分のチャレンジが好印象。最後まで集中を切らさず守り切った。
MF
8 髙萩洋次郎 6.5
攻守に渡りよく顔を出し、永井への縦パスで先制点の起点に。ゴールこそならなかったが、76分の“スルスルドリブル”は見事だった。
31 安部柊斗 6.5(90+2分OUT)
17分に倒れ込みながら左SBの小川に叩いたプレーはグッド。終盤になってもよく走り、ボールに食らいつく姿勢は感動ものだった。
45 アルトゥール・シルバ 5.5
パスの精度がいまひとつで、名古屋にカウンターを食らいそうなシーンも。後半は盛り返したが、髙萩や安部に比べると低い評価に。
FW
9 ディエゴ・オリヴェイラ 6.5(81分OUT)
フィジカルの強さは相変わらず。推進力を生かしたドリブルで相手に圧力をかけつつ、守備面でも献身的にチームを支えた。
11 永井謙佑 6.5(69分OUT)
自身の限界まで走り抜くスタンスにファン・サポーターは拍手。文字通りの猛暑の中でハイプレスを何度も仕掛ける姿は素晴らしく、レアンドロへのアシストも評価に値した。
20 レアンドロ 6.5(90+2分OUT)
12分に良い位置で得たFKは珍しく枠外。それでも33分にはコース抜群の右足シュートで先制弾。テクニックの高さを改めて見せつけた。
交代出場
FW
15 アダイウトン 5(69分IN)
当然ながら永井ほどのスプリント力がなく、前線から上手くプレッシャーをかけられなかった。最後にPKを外したのもいただけない。
MF
28 内田宅哉 -(81分IN)
83分にゴール前まで抜け出したシーンはレアンドロへのラストパスがずれて得点ならず。目に見える結果がそろそろほしい。
MF
7 三田啓貴 -(90+2分IN)
クローザーとしての役割をまっとうし、壮行セレモニーでは室屋に花束を贈呈。次節以降の活躍に期待したい。
FW
24 原 大智 -(90+2分IN)
試合終了間際にカウンターを演出。短い出場時間でもチャンスに絡めた点は次節の戦いに向けて自信にしていいだろう。
監督
長谷川健太 6.5
永井のCF起用で相手を揺さぶることができた点で、指揮官の采配は当たったと言える。この日の守備組織については文句なし。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
名古屋 5.5
決定機らしい決定機がなく、FC東京の守備陣に封じ込められてしまった印象。せめて勝点1を持って帰りたい試合だった。
【名古屋|採点・寸評】
GK
1 ランゲラック 6.5
55分にレアンドロのシュートを防ぎ、アダイウトンのPKもストップ。失点の場面は相手のシュートを褒めるべきで、むしろ素晴らしい働きをした。
DF
3 丸山祐市 6
最終ラインの要として存在感。グラウンダーのパスで組み立てる能力も高く、地味ながら質の高いプレーが多かった。
4 中谷進之介 5.5
シュートコースを切りながらもレアンドロに決められた失点シーンでの対応が悔やまれた。永井のスピードにも手を焼き、後手に回るケースも。
23 吉田 豊 6(55分OUT)
D・オリヴェイラをがっつり止めた43分のスライディングタックルが光った。途中交代も、守備面での働きは及第点以上だった。
26 成瀬竣平 5.5(82分OUT/退場)
42分にパンチのあるミドルで相手GKを襲う。前半終了間際にはレアンドロのシュートをブロックするなど攻守両面で高い貢献度。ただ、レッドカードはいただけない。
MF
8 ジョアン・シミッチ 5.5(66分 OUT)
前半途中までは中盤でボールを落ち着かせる技術が目を見張った。しかし時間の経過とともに運動量が落ち、66分に途中交代……。
10 ガブリエル・シャビエル 5(HT OUT)
バイタルエリアでは相手の激しいタックルに苦戦。良い形でなかなか前を向かせてもらえず、ノーインパクトでピッチをあとにした。
15 稲垣 祥 5.5
同じボランチのシミッチとバランスを取りながら中盤をコントロール。とはいえ、決定的な仕事はできなかった。
16 マテウス 5.5
49分に右サイドから入れたクロスで、FC東京の守備陣をヒヤリとさせた。だが、運動量が落ちた終盤は見せ場をあまり作れなかった。
25 前田直輝 5(HT OUT)
前節の浦和戦のようにシュートチャンスに絡めず。前半終了間際のミドルも不発気味で、ほぼ何もできないまま前半だけで交代した。
FW
44 金崎夢生 5
前半から森重と渡辺の両CBに進路を阻まれ、60分のヘディンシュートは枠を捉えず。抑え込まれた印象がだいぶ強い。
交代出場
FW
27 相馬勇紀 5.5(HT IN)
後半の頭から中盤左サイドに入り、51分にはFKから強烈な一撃。しかし、対峙した室屋を攻略することはできなかった。
FW
17 山﨑凌吾 5(HT IN)
相馬と同じタイミングで投入されたが、チャンスボールに恵まれず。シュート0本がこの日の出来を物語ると言っても過言ではない。
DF
36 太田宏介 5.5(55分IN)
67分にはFKのチャンスから際どいボールをゴール前に蹴り込む。ただ欲を言えば、もっと積極的に攻撃に絡んでほしかった。
MF
24 石田凌太郎 4.5(66分IN)
72分にパスミスからカウンターを許したシーンは減点対象。A・シルバに競り負ける場面もあり、後半アディショナルタイムにはPKを献上とネガティブな面ばかりが目立った。
監督
マッシモ・フィッカデンティ 5.5
早めの選手交代で流れを引き寄せようとしたが、ゴールが遠かった。昨季の味スタでの古巣対決でも0-1で敗れており、相性の悪さが……。
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
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