見どころ・戦評
[J1リーグ24節]神戸2-2 川崎/8月26日/ノエビアスタジアム神戸
【チーム採点・寸評】
神戸 6.5
30分に西が神戸での初ゴールを決めて同点に。42分にはドウグラスのヘディングシュートで逆転。いい形で前半を折り返したが、後半は押し込まれ旗手にJ1初ゴールを献上。結果的に勝点2を取りこぼした。
【神戸|採点・寸評】
GK
18 飯倉大樹 6
2失点は喫したが、高い足もとの技術で貢献。ビルドアップで数的優位を作り、川崎のハイプレスを交わした点は大きい。
DF
22 西 大伍 6.5
登里と谷口の視界から消え、うまく裏に抜け出して移籍後初ゴール。逆転ゴールを決めたドウグラスに並ぶMOM級の活躍。
33 ダンクレー 6.5
守備での貢献度も高いが、今日の評価はアシストに尽きる。ドウグラスのヘディングシュートを引き出した精度の高いクロスは見事。
25 大﨑玲央 6
アディショナルタイムにL・ダミアンに奪われてピンチも。それ以外はミスらしいミスもなく、全体的に及第点。
24 酒井高徳 6
高い位置でボールを収め、左サイドで優位性を作った。37分には相手の裏をかくマイナス気味のパスで山口の決定機も演出。
MF
5 山口 蛍 6.5
チーム3位のスプリント22回と攻守にわたって存在感を示した。30分には見事な浮き球パスで西のゴールをお膳立て。
6 セルジ・サンペール 6.5
走行距離は両チームで最長。守備では小林をマークし、攻撃では古橋や藤本に目の覚めるような鋭いパスで相手の脅威に。
14 安井拓也 6(68分OUT)
右へ、左へ。豊富な運動量でボールに絡み良いリズムを作った。64分には小田へ鋭いスルーパスも。持ち味を存分に出した。
FW
13 小川慶治朗 6.5(57分OUT)
57分間のプレーながらスプリント数は1位の古橋に次ぐ25回。ハイプレスやDFの裏を狙う動きで、川崎の歯車を狂わせた。
MAN OF THE MATCH
49 ドウグラス 7(68分OUT)
前線で相手の脅威になり続けた68分間。42分のゴールは見事。コントロールされたヘディングシュートは彼らしい芸術弾。
11 古橋亨梧 6.5(89分OUT)
チーム1位のスプリント数26回。鋭いカウンターで川崎DFを脅かし、守備では厳しいプレスで相手カウンターを阻止した。
交代出場
FW
41 小田裕太郎 6.5(57分IN)
小川と交代し、そのまま右ウイングへ。豊富な運動量で前線を活性化。70分には 相手GKのキックミスから決定機も。
FW
9 藤本憲明 5.5(68分IN)
ドウグラスのアクシデントで急遽ピッチへ。73分にサンペールのスルーパスを引き出す動きもあったが、存在感は示せず。
MF
38 佐々木大樹 6(68分IN)
安井と交代し、インサイドハーフへ。相手DFを引きつけてフリックで小田のチャンスを広げるなど光るプレーを見せた。
DF
19 初瀬 亮 -(89分IN)
古橋と交代で、左ウイングへ。アディショナルタイムを含め約6分と出場時間が短く評価はなし。だが、その中で好機も作った。
監督
トルステン・フィンク 6.5
速攻遅攻の使い分けを整理し、相手ディフェンスラインを下げながらボールを支配。誤算はドウグラスの負傷交代くらいか。
【チーム採点・寸評】
川崎 6
神戸に流れがあった前半だが、23分に大島が個で打開し先制。その後2点を返されて追う展開も、旗手のJ1初ゴールで連敗を回避した。
【川崎|採点・寸評】
GK
1 チョン・ソンリョン 6
32分のドウグラスの強烈ミドルをブロックするなど好セーブを連発。14本のシュートを浴びながら2失点は、まずまずの結果か。
DF
13 山根視来 6(55分OUT)
家長や脇坂らとのパス交換で起点を作りたかったが、思うようにいかず。前半は酒井や古橋の対応に追われる場面が目立った。
4 ジェジエウ 5.5(55分OUT)
全体的に悪くはなかったが、42分の失点シーンではドウグラスを自由にヘディングさせた。せめて競り合いたかった。
5 谷口彰悟 6
前半はドウグラスや小川にうまく対応。だが、30分の失点シーンでは西に背後を取られた。後半は左から右CBへ。古橋の速攻をケアした。
2 登里享平 6
30分の失点シーンでは西に一瞬の隙を突かれた。だが、全体的には運動量も多く高い貢献度。旗手のゴールも起点は登里から。
MF
25 田中 碧 6(66分OUT)
守備ではサンペールにプレスをかけ、神戸のビルドアップを狂わせようと画策。52分には高い位置で彼からボールを奪いチャンスも。
10 大島僚太 6.5
神戸に流れがある中で、23分には山口を交わして値千金の先制点。その後も川崎の攻守の要として躍動し続けた。
8 脇坂泰斗 5.5(HT OUT)
主にインサイドハーフの右でプレー。山口やサンペールらに潰される場面も見られ、存在感を出せないまま前半で交代となった。
FW
41 家長昭博 6
主に右サイドでプレーした前半は、酒井の厳しい守備に苦戦。後半は主に左インサイド。終了間際には小林のクロスを頭で合わせる決定機も。
30 旗手怜央 6.5(86分OUT)
大島に次ぐチーム2位の走行距離。汗かき役にうれしいJ1初ゴールが生まれたのは75分。胸トラからの見事なボレーは貴重な同点弾に。
11 小林 悠 6
48分、三笘の折り返しからシュートを放つも酒井のブロックもあってバー直撃。前線で存在感を出せたが、シュートは1本止まり。
交代出場
MF
18 三笘 薫 6.5(HT IN)
脇坂と交代。左ウイングに入り、積極的な仕掛けでチャンスメイク。75分には冷静なワンタッチパスで旗手の同点ゴールをアシスト。
DF
7 車屋紳太郎 6(55分IN)
やや精彩を欠いたジェジエウと交代。神戸のカウンターにもしっかりプレスバックして対応。そつなくプレーした。
MF
6 守田英正 6(55分IN)
山根と交代し左SBへ。本来はMFだが、守備力も高くSBもこなす。そのマルチな才能を発揮し、安定したプレーを見せた。
FW
9 レアンドロ・ダミアン 6(66分IN)
田中と交代し、1トップへ。終了間際に大崎からボールを奪い、小林のクロスから家長のヘディングシュートという決定機を作った。
MF
22 下田北斗 ―(86分IN)
旗手と交代。アディショナルタイムを含め9分間と出場時間が短く評価なし。存在感を出せないまま試合終了に。
監督
鬼木 達 6.5
前節の敗戦で連勝は10でストップ。連敗が許されない難しい試合ながら、巧みな選手交代で引き分けに。見事な采配。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●白井邦彦(フリーライター)
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