見どころ・戦評
[J1リーグ13節]柏 2-3 鹿島/8月29日/三協F柏
【チーム採点・寸評】
柏 5.5
高橋祐とM・サヴィオの負傷交代、高橋峻の退場があったなかで、2-1とリードしていた終盤までは素晴らしかった。だが、アクシデント続きで交代カードを早めに使わざるを得なくなり、さすがに終了間際に足が止まって逆転された。
【柏|採点・寸評】
GK
23 中村航輔 5
1、2失点目は際どいコースに飛んだシュートに手が届かず。試合終了間際の失点も、クロスで揺さぶられて対応しきれなかった。
DF
6 高橋峻希 4.5
27分には永戸への対応が遅れてファールとなり警告。前半アディショナルタイムにも2枚目のイエローカードをもらい、退場となってしまった。
3 高橋祐治 ―(11分OUT)
冷静な守備対応をしていたが、7分に膝を痛めてから立ち上がれずに負傷交代した。
4 古賀太陽 5
後半アディショナルタイムにはクロスに頭が届かず、背後にいた土居に逆転ゴールを許してしまった。
20 三丸 拡 5.5
トラップミスなども散見されたものの、クロス精度は高かった。それだけに、欲を言えばアシストも決めたかったが。
MF
8 ヒシャルジソン 5.5(HT OUT)
後ろからJ・アラーノを倒して33分にイエローカード。荒れたゲーム展開だった影響で退場のリスク回避もあってか、ハーフタイムに交代した。
7 大谷秀和 5.5(73分OUT)
試合を落ち着かせようと、ビルドアップに励んでいた姿が印象的。だが、71分にはやや反応が遅れ、目の前で三竿にミドル弾を決められた。
22 マテウス・サヴィオ 5.5(39分OUT)
高度なテクニックを駆使して、左サイドでタメを作った。守備時の運動量も豊富だったが、プレスバックした際の接触プレーでピッチに倒れて交代した。
10 江坂 任 5
疲れの溜まった終盤、激しいプレスを食らってボールロストも散見され、89分には対峙した永戸にクロスを上げさせてしまい、そこから失点。もっとも、しっかり攻撃を組み立てていた時間帯もあり、チャンスメイクもしていた。
33 仲間隼斗 5
得意な裏への抜け出しにチャレンジも、この日はゴールにつながらず。カウンター時にも何度かミスがあり、チャンスをフイにした。足が止まった試合終了間際には、目の前で三竿にクロスを上げさせてしまい、そこから失点した。
FW
14 オルンガ 6
57分と84分に、右サイドから左足を振り抜き、左サイドネットに正確なシュートを突き刺す。少ないチャンスをモノにする決定力はさすがだ。
交代出場
DF
24 川口尚紀 5(11分IN)
高橋祐のアクシデントに伴い急遽、本職ではないCBで出場。89分にはマークしていた土居に同点ゴールを許してしまった。
MF
28 戸嶋祥郎 5.5(39分IN)
オフ・ザ・ボールの動きが良くて運動量も豊富だが、前半アディショナルタイムのようなシュートミスがあっては、せっかくの走力がもったいない。
MF
27 三原雅俊 6(HT IN)
57分、ペナルティエリア右でルーズボールを拾い、オルンガの先制点をアシスト。隙を見逃さなかった。
MF
13 北爪健吾 6(73分IN)
82分の推進力あるドリブルは素晴らしかった。個の力で打開して形勢を逆転させ、そこからチームの2点目が生まれている。
監督
ネルシーニョ 5.5
11分に高橋祐が、39分にM・サヴィオが負傷交代し、前半アディショナルタイムに高橋峻が退場。33分にはヒシャルジソンが警告を受け、荒れ模様のゲームだったことを踏まえれば、リスク回避の面で的確な判断だった。だが災難続きで交代カードを使わざるを得なくなり、かなり難しい采配だっただろう。
【チーム採点・寸評】
鹿島 6.5
数的優位のなかで2失点は反省材料だが、1ゴール・1アシストの三竿、2得点の土居の活躍で逆転。個の力が光り、またチームとしても土壇場での意地が垣間見えた会心の勝利だ。
【鹿島|採点・寸評】
GK
31 沖 悠哉 5.5
確かにオルンガのシュートも素晴らしかったが、同じ角度から同じコースに2点も決められたのは悔やまれる。
DF
37 小泉 慶 6(61分OUT)
古巣対戦で、球際の激しい気迫のこもったプレーが際立っていた。
39 犬飼智也 5.5
57分、三原へのチャージが永戸と被り、そこから失点。CBらしく指示も必要だったか。
33 関川郁万 5.5
57分にはオルンガに競り負け、セカンドボールへの反応も遅れて失点した。
14 永戸勝也 6
自身のサイドから2失点も、71分にはクロスで同点弾の起点に。89分にも土居のゴールをアシストした。
MF
4 レオ・シルバ 6(61分 OUT)
セカンドボールを精力的に拾い、正確なフィードを織り交ぜた攻撃の組み立ても光った。
20 三竿健斗 7.5
71分、ペナルティエリア手前でクリアボールを拾い、ゴール左に見事なミドルシュートを突き刺す。パスで崩しきれないなか、貴重な同点弾だった。後半アディショナルタイムには、正確なクロスで土居の逆転弾をアシスト。MOMの土居と同等レベルの活躍だったと言える勝利の立役者だ。
MF
7 ファン・アラーノ 5.5(54分OUT)
29分にはペナルティエリア手前でトラップミスしてチャンスをフイに。その他の時間帯でも、相手の激しいプレッシングに苦しんでいた印象だった。
11 和泉竜司 6(79分OUT)
29分には鋭いボール奪取からチャンスメイク。後半途中から右SBでプレーしてユーティリティ性を発揮した。
FW
19 染野唯月 6(54分OUT)
技術が高く、身体の使い方も上手い。前線でよくボールを収めていた。
9 エヴェラウド 5.5
味方との連係から何度かゴールに迫ったものの、最後はシュートブロックされるケースが目立った。
交代出場
MF
26 荒木遼太郎 6(54分IN)
得点やアシストはできなかったが、守備に奔走しつつ、随所に高度なテクニックを魅せた。
MAN OF THE MATCH
MF
8 土居聖真 7.5(54分IN)
89分には、左サイドからのクロスを天才的なアウトサイドタッチで合わせて同点弾を決める。そして後半アディショナルタイムには、今度は右サイドからのクロスを頭で合わせて逆転ゴール!! 途中出場から、短い出場時間でチームを救う2得点を奪ったため、MOMに選んだ。
FW
36 上田綺世 6(61分IN)
巧みな動き出しからロングボールを収める。ゴールにはならずも、鋭い反転シュートも見せた。
MF
25 遠藤 康 5.5(61分IN)
アイデアあるスルーパスも狙ったものの、チャンスにはつながらなかった。
MF
6 永木亮太 ―(79分IN)
正確なクロスを数回入れたが、決定機にはならなかった。
監督
ザーゴ 6.5
途中出場の土居が2ゴールを決め、見事に交代策が的中。積極的な采配が功を奏した。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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