見どころ・戦評
[J1リーグ16節]仙台0-3大分/9月13日(日)/ユアスタ
【チーム採点・寸評】
仙台 4.5
後半の入りの時間帯など相手を押し込めた時間帯もあるが、数名のコンビネーションによる攻撃がほとんどで相手が対応しやすく、試合終盤は間延びしてまたも大量失点。ポジショニングバランスや試合運びの拙さを改善しなければならない。
【仙台|採点・寸評】
GK
27 ヤクブ・スウォビィク 5
三平に股を抜かれたシュートは止めたかったが、あとの2失点はカウンターを受けたもの。多々あったファインセーブが無ければもっと失点を重ねていた。
DF
36 柳 貴博 4.5
前半は対面の選手の突破を何度も許し、失点も自身のサイドから。後半立ち上がりはいくつか縦突破を見せたが、クロスの精度が低く決定機を演出できなかった。
39 金 正也 4.5
積極的に縦パスを出そうという攻撃の起点としての意識はあったが、思うように決定機までつながらず、守備では強さを見せられず、押し込まれ続けてしまった。
23 シマオ・マテ 4.5
金との間のスペースを使われたり、相手のカウンターを止めきれなかったり、3失点の責任は当然ある。ただ、後半は間延びして、見なければならないスペースがあまりにも広すぎ、彼の良さが生きる展開ではなかった。
2 パラ 5
後半はいくつか独特のリズムのドリブル突破から決定機をつくり、なんとかしようという姿勢は見せたが、守備では相手に食いつき過ぎてスペースをつくってしまった。
MF
26 浜崎拓磨 5(86分OUT)
攻守にハードワークではできていたが、人に食いつく守備が仇となり、相手の攻撃陣にうまくスペースを使われてしまった。
5 椎橋慧也 5(59分OUT)
決定機をつくり出すパス出しを試みるも思うようにいかず、守備でもリスク管理の甘さが目立ち、相手にペースを握られる要因をつくった。
29 アレクサンドレ・ゲデス 5
トップ下に入るも攻守で思うように機能せず、関口投入後は右サイドへ回るも、シュートは1本にとどまり、効果的な動きは少なかった。
FW
19 ジャーメイン良 4.5(40分OUT)
何度か縦への突破は見せたが、負傷前のコンディションからは遠く、シュートまで持ち込めず、前半で途中交代。
14 石原崇兆 5(59分OUT)
いくつか縦突破や、クロスで決定機に絡んだ場面はあったが、効果的な場面は少なく、守備でも相手に押し込まれる時間が長かった。
20 長沢 駿 5
3本のシュートはいずれも決定的な場面。ひとつでも決めていれば試合の流れは違っていた。得意の前からのプレッシャーも特に前半ははまらなかった。
交代出場
MF
7 関口訓充 5.5(40分IN)
投入直後から大声で周囲を鼓舞し、ゴールに向かう強い姿勢を見せ、攻撃を活性化させることに成功したが、2失点後は悪い流れを変えることができなかった。
FW
15 西村拓真 5(59分IN)
得点を期待されての投入だったが2本のシュートを決めきることができず、試合終盤ミスから小出にボールを奪われ、2失点目につながってしまった。
MF
6 兵藤慎剛 5.5(59分IN)
攻撃に厚みを増すための投入で、シュートも1本放ち、大きな声で周囲を鼓舞したが、試合の流れを変えるまでには至らなかった。
MF
37 中原彰吾 ―(86分IN)
疲れの見えた浜崎に変わっての投入だったが、あまりボールに触る機会がなく、決定機をつくり出すことはできなかった。
監督
木山隆之 4.5
負傷者が多くやりくり苦しいこと以前に、試合運びの拙さやチーム全体での意思統一の希薄さを修正できていない。走力とコンビネーションプレーに頼るだけでは事態の打開は難しい。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
大分 6.5
前半は選手が良い立ち位置を取り続け、圧倒的優位に立ち先制に成功。後半立ち上がりは押し込まれたが、選手交代後は間延びした相手の隙を見逃さず、追加点を奪って勝負を決めた。
【大分|採点・寸評】
GK
22 ムン・キョンゴン 6
ミスから相手に決定機を与えそうな場面もあったがうまく切り抜け、ビッグセーブは無かったものの安定したパフォーマンスを見せ、クリーンシートを達成した。
DF
2 香川勇気 6
前半は積極的に縦突破や中へ切れ込む動き、サイドチェンジなどで決定機によく絡み、惜しいシュートもあった。後半は押し込まれた時間帯もあり、あまり目立たなかった。
MAN OF THE MATCH
3 三竿雄斗 7
前半から積極的に敵陣に侵入し、香川や町田との連係で決定機をつくり出し、先制ゴールをアシスト。3点目も起点となった。守備でも身体を張る場面が多く、攻守で存在感は絶大だった。
5 鈴木義宣 6.5
後半相手に攻め込まれる時間帯で、相手のクロスやロングボールをしっかりはね返し、無失点に大きく貢献。攻撃につながるパスも正確に出せていた。
29 岩田智輝 6
守備で大きなミスなくプレーすることができた。攻撃参加もできていたが、欲を言えばその回数をもっと増やしたかった。
49 羽田健人 6.5(90+1分OUT)
ボランチだったが、機を見て最終ラインに下がり疑似4バックを形成してセンターに入り、守備の要としての活躍のみならず、正確なフィードで攻撃の起点として大きく機能した。
MF
8 町田也真人 6.5(78分OUT)
三平同様、相手選手の間の位置にうまく入り込んでチャンスメイク。先制ゴールでは三竿との連係プレーが絶妙だった。後半足がつって交代したが、それだけ攻守にハードワークできていた証拠でもある。
11 田中達也 6.5
正確なサイドチェンジのパスや、縦への突破、中へ切れ込んでのシュートなどで常に相手の脅威となり、試合終盤には知念からのパスを受けダメ押しとなる3点目を決めた。
32 前田凌佑 5.5(64分OUT)
前半は位置取りも良く、攻守のバランス役として機能していたが、後半は相手の前への勢いに押され、主導権を握ることができず途中交代。
FW
18 伊佐耕平 6(64分OUT)
最前線から献身的なプレスを見せ、相手の守備陣に自由を与えなかった。攻撃に関しても積極性を見せたが、ゴールは奪えず。
27 三平和司 6.5(64分OUT)
常に相手選手の間に入ろうと巧みにポジションを取り、相手CB2人の間に入り込み、相手GKの股を抜くゴールを決めた。後半は疲労も見え、途中交代。
交代出場
MF
4 島川俊郎 6(64分IN)
相手に押し込まれる展開の中投入されたが、守備を落ち着かせることに成功。力強い守備から正確なパスで攻撃につなぐことができ、古巣のホームスタジアムで成長した姿を見せられた。
FW
16 渡 大生 5.5(64分IN)
よくボールに絡んで、決定機をつくろうと走ることはできていたが、シュートを打つことができなかった。
FW
9 知念 慶 7(64分IN)
途中出場すると、相手陣内の広大なスペースを再三突いて、カウンター攻撃で1ゴール・1アシストの大活躍を見せ、勝利を決定づけた。
DF
15 小出悠太 6.5(78分IN)
投入直後、相手のミスからボールを奪い、知念へ送ったロングボールがアシストとなった。守備でも大きな破綻はなく、無失点で試合を終えることに貢献した。
MF
20 小手川宏基 ―(90+1分IN)
アディショナルタイムで守備固めの投入。大きなミスもなく試合を終えた。
監督
片野坂知宏 7
チームの成熟度の違いを見せつけ、前半は選手に良い立ち位置を取らせ、先制に成功。後半相手に押し込まれたが、選手交代が当たって追加点を取ることに成功し、6試合ぶりの勝利を引き寄せた。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●小林健志(フリーライター)
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