見どころ・戦評
[J1リーグ17節]湘南0-3清水/9月19日(土)/Shonan BMW スタジアム平塚
【チーム採点・寸評】
湘南 5
失点はミス絡みや、相手への寄せが甘かったため。相手のFWふたりに対して対応が後手に回ったことも全体のバランスを崩した原因か。
【湘南|採点・寸評】
GK
25 谷 晃生 6
結果的に3失点したものの、35分の左手一本のセーブなど光るプレーはあった。この20歳がいなければ、失点はもっと多かったかもしれない。
DF
4 坂 圭祐 5.5
失点シーンでのプレーは責められない。ただ、J・ドゥトラ、C・ジュニオのパワーに圧倒され、起点を作らせてしまった点は改善点か。
6 岡本拓也 5
ロングキックは精度を欠き、攻撃参加でも見せ場はほとんどなし。86分にはキックミスからボールを奪われ、2点目を献上した。
8 大野和成 5.5
54分の失点シーンでは後藤をフリーにさせ過ぎた。持ち場を離れてでもプレッシャーをかけるべきだった。
MF
2 金子大毅 5
守備に振り回された印象で、ポジショニングもやや後ろと積極的になれなかったか。攻撃面での迫力もなかった。
5 古林将太 5.5 (60分OUT)
サイドからのクロスで決定機は作れず。同サイドの岡本との連係も、この日は良好ではなかった。
16 齊藤未月 5.5
強度の高いプレスや正確なビルドアップでチームを盛り上げる。しかし、1失点目の起点になるパスへの寄せは甘かった。
23 茨田陽生 5.5 (66分OUT)
相手のペナルティエリア角を突く効果的なフリーランはあったが、その後のクロスやパスの質が伴わなかった。
38 石原広教 6
両チーム通じて最多タイのスプリント回数が表わすように、運動量が落ちることなく、サイドをアップダウン。献身性は光った。
FW
13 石原直樹 5.5
ロングボールが集まったが、空中戦はR・アウグストにことごとく負けた。32分の絶好の先制チャンスも決めきれず。
18 松田天馬 5 (66分OUT)
相手CBのプレッシャーが強く、なかなか前線で起点になり切れなかった。シュート0で66分に退いた。
交代出場
DF
3 馬渡和彰 5 (60分IN) (84分OUT)
怪我の影響で12節、FC東京戦以来の出場だったが、復帰戦で再び負傷。見せ場はキッカーを務めたセットプレーなど限定的だった。
MF
29 三幸秀稔 5.5 (66分IN)
93分に見せた指宿へのふわりとしたパスは大きなチャンスに。最も得点の匂いが感じられたプレーだったかもしれない。
FW
9 指宿洋史 5.5 (66分IN)
196センチの高さを存分に活かし、クロスやロングフィードのターゲットに。ただ、ビハインド時に投入されたFWとしては、なにより結果が欲しかった。
MF
30 柴田壮介 - (84分IN)
怪我の馬渡に代わって出場した19歳。出場時間が短く、採点なし。
監督
浮嶋 敏 5
先手で交代カードを切るも、結果に結びつかず。1点ビハインド時、送り込んだ高さのある指宿は、相手ブラジル人CBふたりに抑え込まれた。
【チーム採点・寸評】
清水 6.5
連敗を7でストップさせ、J1通算400勝を達成した。ただ、個の能力に頼った勝利で、チームの完成度はまだまだの印象。ここからどこまで理想形に近づけるだろうか。
【清水|採点・寸評】
GK
39 大久保択生 6.5
キックがおぼつかないシーンはあったが、セービングやハイボールの処理は安定。10節、仙台戦以来のクリーンシートに貢献した。
DF
5 ヴァウド 6
欲を言えばビルドアップ面で大きな貢献をしたかった。ただ、空中戦は安心して見ていられて、クロス対応もそつなくこなした。
7 六平光成 6.5
ボランチやSBを務めることが多かった背番号7は不慣れなリベロで先発。的確なポジショニングで両隣りのブラジル人をサポートした。
16 西澤健太 6.5
相手のプレッシャーが厳しく、なかなか前向きでボールを受けられず。それでも後半アディショナルタイムに、こぼれ球をゴールネットに突き刺した。
22 ヘナト・アウグスト 6.5
再三、ロングボールを撥ね返せば、ビルドアップも正確。本職はボランチながらCBで強度の高いパフォーマンスだった。
MF
6 竹内 涼 6
アンカーとして中盤の広大なスペースをカバーすれば、スプリントで裏への果敢な抜け出しも。チームの舵取り役として安定した出来。
14 後藤優介 6.5 (62分OUT)
守備に奔走すればボールも収まった。54分には右サイドを抜け出してのクロスで、C・ジュニオの得点をお膳立て。
20 中村慶太 6 (69分OUT)
ボディフェイントで敵をいなす技術と、正確なロングキックは見事。ペナルティエリア内まで侵入してシュートを放つ積極的なシーンも。
FW
10 カルリーニョス・ジュニオ 6.5 (78分OUT)
持ち前の馬力と身体の強さを活かして攻撃の起点に。54分には後藤の右からのクロスを正確にゴールネットに突き刺し、先制点をゲット。
MAN OF THE MATCH
11 ジュニオール・ドゥトラ 7
86分にドリブルで持ち運び、見事なミドルを決めると、後半アディショナルタイムにもダメ押し点につながるシュート。スピード、パワーで湘南守備陣を上回り、常に相手の注意が集まる存在だった。
30 金子翔太 6 (69分OUT)
巧みな足技、豊富な運動量を拠り所に右サイドの主導権を握る。いつものウイングではなかったため、ゴール前に顔を出すシーンはわずかだった。
交代出場
MF
37 鈴木唯人 6 (62分IN)
中盤でタメを作れる存在で、疲れが見えたチームに活力を与えた。西澤の得点にも絡むなど、途中出場ながらうまく馴染んだ。
DF
18 エウシーニョ 6.5 (69分IN)
キープ力は抜群で、ボールをロストすることはほとんどなし。鈴木との連係も上々で、右サイドに付け入る隙を与えなかった。
MF
17 河井陽介 6 (69分IN)
確かな技術と状況判断で完封勝利に貢献。J・ドゥトラが見事なシュートを決められたのは、このMFがフリーランでDFを引き付けたから。
FW
23 ティーラシン・デーンダー – (78分IN)
C・ジュニオに代わって入ると、前線からのチェイスなど懸命にプレー。出場時間が短く、採点はなし。
監督
ピーター・クラモフスキー 6.5
個の能力に長けるブラジル人ふたりをFWに並べて3点を奪えば、練習でやっていない六平のリベロ起用も当たって完封。連敗をなんとか7でストップさせた点は評価したい。
取材・文:古沢侑大(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
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