見どころ・戦評
[J1リーグ19節]仙台2-3C大阪/9月27日(日)/ユアスタ
【チーム採点・寸評】
仙台 5.5
前半ワンチャンスをものにされ失点。しかし、何度もチャレンジしていたパラのクロスから同点弾が生まれ、PKで逆転。今度こそホーム初勝利かと思えたが、清武の個人技にやられて逆転を許し6連敗。チーム状態は上向いてはいるのだが、あと一歩で勝利に届かない。
【仙台|採点・寸評】
GK
27 ヤクブ・スウォビィク 5
ファインセーブもあり、キック精度も悪くは無かったが、3失点ともわずかな反応の遅れが見られた。持ち味のシュートストップの部分でもっと強さを見せたい。
DF
36 柳 貴博 5
攻守にハードワークしたが、1失点目の場面はうまく柿谷に離れられてクロスを上げられ、3失点目も清武の突破とシュートを止められなかった。攻撃でももう少し特長を出したかった。
23 シマオ・マテ 5.5
コンディションが戻りつつあり、本来の前への強さを見せることはできていたが、2失点目で椎橋と被り、M・ヨニッチを止めることができなかった。
13 平岡康裕 6
1失点目でB・メンデスを止められなかったが、試合全体を通して見れば人への強さを見せることができ、同点ゴールの起点となるパラへの縦パスを出すなど、攻守で貢献度は高かった。
MF
18 道渕諒平 5.5
右サイドからのクロスや、中へ切れ込んでのミドルシュートなど、良さを出すことはできていたが、あと少し相手の脅威となるプレーを出したかった。
26 浜崎拓磨 6
2得点目のPKを誘発した縦パスは見事。攻守にハードワークできていたが、プレースキックが多かっただけに1点でもゴールにつなげたかった。
5 椎橋慧也 5.5(86分OUT)
ここ数試合に比べて攻守のバランスをうまく保つことができていたが、2失点目でS・マテと被ってしまい、M・ヨニッチと競り負けてしまった。
2 パラ 6.5(86分OUT)
攻守にアグレッシブなプレーを見せ続け、ドリブル突破から何度か決定機をつくり出し、クロスで西村のゴールをアシスト。移籍後初めて目に見える結果を出すことに成功した。
FW
7 関口訓充 6(86分OUT)
ゴールにつながるプレーは無かったが、シュートも1本放ち、ゴールへ向かう姿勢は強く見せ続けた。守備でも相手に自由を与えず、奮闘を見せた。
15 西村拓真 6.5
パラのクロスに1タッチで合わせた同点ゴールも、2点目のPKを引き寄せた時も、ポジショニングが絶妙。CSKAモスクワへ行く直前のゴール感覚とポジショニングを取り戻しつつある。
29 アレクサンドレ・ゲデス 5.5(74分OUT)
前線からの守備でも奮闘していたが、あまり決定機に絡むことができず、シュート0本で終わり、後半途中で交代となった。
交代出場
FW
20 長沢 駿 5.5(74分IN)
追加点を期待されての投入だったが、チームが劣勢になったこともあり、決定機をつくり出すことができず、シュートも0本に終わった。
DF
45 真瀬拓海 -(86分IN)
右ウィングに途中から入ったが、相手の守備陣や中盤の選手にもう少しプレッシャーをかけたかった。結果的に自身のサイドから失点を招いた。
MF
6 兵藤慎剛 -(86分IN)
椎橋に代わる投入で、攻撃に絡むプレーが期待されたが、決定機はつくり出せず、守備も落ち着かせることができなかった。
MF
14 石原崇兆 -(86分IN)
わずかな時間で左サイドを突破して決定機をつくろうとはしていたが、相手が攻勢になったこともあり、守備でも強さを出したかった。
監督
木山隆之 5.5
短期間の連戦で攻守のバランスを修正し、内容は前々節、前節より向上したのだが、それでも勝負どころでの失点を止められず逆転負け。攻守の細かな修正をさらに重ねたい。
【チーム採点・寸評】
C大阪 6
連戦を考慮し、あまり前掛かりにならず、相手が隙を見せたところで効率良く先制したが、後半DFのミスが目立ち逆転を許す。しかし清武投入で攻守に立て直し3試合ぶりの勝利。チーム全体動きの重さが目立ったが、最低限の結果は手にした。
【C大阪|採点・寸評】
GK
21 キム・ジンヒョン 5.5
相手のプレッシャーに苦しみ、DFとの連係ミスでピンチを招く時もあるなど、らしくないプレーもあった。
DF
2 松田 陸 5(78分OUT)
クロスなどで決定機を生み出す場面をもう少し増やしたかった。守備では1失点目はパラにプレッシャーをかけられずクロスを上げられ、2失点目は西村を倒しPKを与えるなどミスが目立った。
15 瀬古歩夢 6
1失点目は西村にM・ヨニッチとの間のスペースを使われて、ワンタッチでのシュートを許してしまったが、清武の逆転ゴールの場面では藤田へ攻撃の起点となるパスを出し、チームに貢献した。
16 片山瑛一 6
1点目の場面ではM・ヨニッチからの斜めのロングパスを受け、柿谷へうまく縦パスを出すことに成功。攻守にハードワークし、相手の脅威となった。
22 マテイ・ヨニッチ 6
1失点目でクロスをはね返せず、2失点目はクリアミスを西村に拾われるなど、失点に絡み続けたが、1点目は起点となるパスを出し、さらに同点ゴールでチームを救い、攻撃で守備のミスを帳消しにした。
MF
3 木本恭生 5.5(78分OUT)
前半は守備面でも大きな破綻は無く、攻撃面でもミドルシュートを放つなど積極的なプレーを出せていたが、後半攻守にプレー精度を欠き、途中交代。
6 レアンドロ・デサバト 6
攻撃ではあまり目立つプレーを出せなかったが、守備でのポジション取りが良く、よくピンチを防いだ。
MF
8 柿谷曜一朗 6.5(68分OUT)
先制点につながったクロスは、うまく柳から離れてフリーで上げることに成功した技ありのアシスト。その後も決定機を多く演出した。
17 坂元達裕 6.5
前半はあまり攻撃に顔を出せなかったが、特に2失点後からは前への推進力を見せて決定機をつくり出し、仙台守備陣の脅威となった。
FW
20 ブルーノ・メンデス 6.5(90+3分OUT)
全体的に動きは重かったが、それでも前半終了間際、柿谷のクロスにニアで合わせたヘディングシュートは絶妙なポジショニングが決め手に。ストライカーの仕事はきっちりやってのけた。
25 奥埜博亮 6(68分OUT)
古巣相手の一戦ということで気持ちの入ったプレーを見せ、貪欲にゴールを狙ったが、惜しくもシュートを決めきることができなかった。
交代出場
MF
10 清武弘嗣 7(68分IN)
M・ヨニッチの同点ゴールをアシストしたコーナーキックも、逆転ゴールも見事と言う他ない。圧倒的なテクニックを見せて、3連敗の危機からチームを救った。
FW
32 豊川雄太 5.5(68分IN)
逆転ゴールを期待されて投入されたが、効果的な動きは少なく、決定機に絡むことができずにシュート0本に終わった。
MF
5 藤田直之 6.5(78分IN)
逆転ゴールの場面では左サイドを走っていた小池をうまく使って、得点に絡むことができ、短い出場時間でひとつ仕事をすることができた。
DF
4 小池裕太 6.5(78分IN)
わずかな出場時間ながら清武の逆転ゴールをアシスト。清武にパスを出した後の相手を引きつけるランニングも見事だった。
FW
42 藤尾翔太 ―(90+3分IN)
アディショナルタイムに勝ち越した後の交代。カウンター攻撃を仕掛けてうまく時間を使うことに成功した。
監督
ロティーナ 6
複数失点は止めることができず、選手の動きもやや重たさの残る内容だったが、柿谷、清武といったタレントを時間限定でうまく活用でき、連敗を2で止めたことは評価できる。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●小林健志(フリーライター)
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