見どころ・戦評
[J1リーグ19節]柏 1-3 横浜/9月27日/三協F柏
【チーム採点・寸評】
柏 5
セットプレーで先制し、75分までは守備でよく耐えた。しかし、相手の攻撃を受け続け、結果的にはジャブが響いた終盤に3失点して逆転負けしてしまった。
【柏|採点・寸評】
GK
17 キム・スンギュ 5
エリキのコントロールショットを防げず同点ゴールを許すと、その後も左右に振り回されて2失点した。
DF
25 大南拓磨 5
77分にはブロックに入ったこぼれ球を仲川に拾われたところから失点し、82分には懸命にカバーしたがクリアミスでオウンゴール。失点までは良い守備をしていただけに悔やしいラスト15分だった。
50 山下達也 5
前半はマッチアップしたオナイウをケアしつつ、左右のCBの背後もカバー。ただし受けの時間が長くなるとその回数と精度が落ち、後半に3失点した。
4 古賀太陽 5
ふたりの相手に翻弄されて77分に失点。82分にも、リスタートでポジションに戻る前に、自身のサイドの裏をエリキに突かれてしまった。
MF
27 三原雅俊 5.5(80分OUT)
守勢に回る時間が長かったため、攻撃面の持ち味を発揮しにくかったか。ビルドアップの中心としてパスを捌く時間は限られた。
7 大谷秀和 5.5
巧みなポジショニングで相手のカウンターの芽を摘み、セカンドボールもよく拾った。もっとも、走らされ続けたすえの終盤にはやや足が止まる。
13 北爪健吾 5.5(75分OUT)
機を見てオーバーラップし、9分には右サイド深くを抉りにかかる。だが、これは惜しくもファウルで防がれ、決定機に絡むことはできなかった。
28 戸嶋祥郎 5(36分OUT)
ウイングバックは本職ではないため難しいかもしれないが、背後を取られてピンチを招くシーンが目についた。前半のうちに負傷交代に。
MF
10 江坂 任 5
パスやトラップのズレが散見。これまで良かった試合で見せていたほどの輝きはなかった。もっとも、守備はきっちりこなす。
33 仲間隼斗 5.5
神出鬼没な動き出しでアグレッシブに攻撃に絡み、前線のコンビネーションを活性化させた。悪くなかったが、欲を言えば決定的なプレーも欲しい。
FW
14 オルンガ 6
序盤は最前線で身体を張って起点を作った。40分にはCKをヘディングで合わせてネットを揺らす。献身的にプレスバックもしていた。
交代出場
DF
20 三丸 拡 5.5(36分IN)
40分、左CKでキッカーを務め、正確なボールを送ってオルンガのゴールをアシスト。しかし後半にはカバーが間に合わず自身のサイドから失点を重ねた。
DF
6 高橋峻希 5(75分IN)
守備に追われたラスト15分という難しい時間帯に途中出場し、苦しむチームを救えなかった。
MF
8 ヒシャルジソン ―(80分IN)
豊富な運動量を活かして攻守に動き回ったものの、チームの結果には貢献できなかった。
監督
ネルシーニョ 5
ミラーゲームを挑んで後半途中まではリードを奪った。しかし逆転され、「相手のクオリティを認めざるを得ないゲームだった」と振り返った。
【チーム採点・寸評】
横浜 7
曖昧なゾーンディフェンスで稚拙な失点をしたが、それを打ち消すほどのゴールラッシュで鮮やかに逆転。どの得点も崩しのクオリティは目を見張るものだった。
【横浜|採点・寸評】
GK
21 梶川裕嗣 6
失点シーンではオルンガのシュートにわずかに反応が遅れて止められず。ただ、高い位置を取って最終ラインの裏をよくカバーしていた。
DF
13 チアゴ・マルチンス 6
前半はリベロでプレーし、流れのなかではマッチアップしたオルンガに裏を取られなかった。後半は右ストッパーに移って無失点に貢献した。
27 松原 健 6(HT OUT)
守備ではカバーリングを、攻撃では正確なフィードを披露した。ポステコグルー監督によると「怪我をしたので交代」だったという。
15 伊藤槙人 6
49分には江坂との1対1で見事に防ぐ。的確な守備対応をしていて、ビルドアップも悪くなかった。
MF
25 小池龍太 6.5
82分、素早いリスタートから、相手の隙を見逃さずにエリキへ絶妙なスルーパスを送る。そこから逆転ゴールにつながった。
8 喜田拓也 6.5
前半はボランチの一角で、後半は3バックの中央でプレー。CBを務めた後半は無失点、加えて前後半ともにビルドアップの中心としてポゼッションを支えていた。
26 渡辺皓太 6(84分OUT)
守備の貢献度には疑問符が残るものの、中盤で上手くパスを左右に捌く。ゴールにはならずも、72分のエリキへのスルーパスは素晴らしかった。
5 ティーラトン 6
58分、カウンターでゴール前にスプリントしたまでは良かった。しかし判断とタッチを誤り、せっかくのチャンスをフイにしてしまった。
FW
MAN OF THE MATCH
17 エリキ 7(90+2分OUT)
77分にはペナルティエリア内で冷静に右足を振り抜き、貴重な同点弾を奪う。82分には相手の隙を狙って右サイドの裏に抜け出し、オウンゴールを誘発。どちらも価値あるプレーで、逆転勝利の立役者となった。
45 オナイウ阿道 5.5(HT OUT)
ポストプレーや前線からのプレスに奔走したものの、ストライカーとしての怖さはなかった。
9 マルコス・ジュニオール 5.5(64分OUT)
相手のマンマーク気味のディフェンスに苦しんでいた印象で、なかなかマークを剥がせなかった。48分のボレーも枠の外に。
交代出場
FW
23 仲川輝人 7(HT IN)
77分にはエリキの同点ゴールを、試合終了間際には前田のダメ押し弾をアシスト。どちらもプレーと判断のスピードが光った妙技だった。
MF
6 扇原貴宏 6(HT IN)
中盤の低い位置から攻撃を組み立てる。機を見た2列目からの飛び出しも効いていた。
FW
38 前田大然 6.5(64分IN)
試合終了間際、仲川のクロスに合わせてダメ押し弾をゲット。前線からのプレッシングでも貢献していた。
MF
33 和田拓也 ―(84分IN)
試合終了間際には、十分にタメを作ってから仲川へスルーパスを送り、ダメ押し弾に絡んだ。
FW
30 エジガル・ジュニオ ―(90+2分IN)
逃げ切りたい終了間際に出場し、前線で身体を張って守備にも奔走した。
監督
アンジェ・ポステコグルー 6.5
途中出場の仲川が2アシスト、前田が1ゴールと活躍。交代策が見事に的中した。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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