見どころ・戦評
[J1リーグ29節]浦和0-1FC東京/9月30日/埼玉スタジアム2002
【チーム採点・寸評】
浦和 5
積極的な立ち上がりを見せたが、ミスもあり先制点を奪われる。巻き返しを図った後半も攻撃はやや空回りで決定機もほとんど作れなかった。
【浦和|採点・寸評】
GK
1 西川周作 5.5
ミスはあったが34分、前半のアディショナルタイムとレアンドロのシュートをことごとくセーブ。失点の場面でも一度は防ぐなど十分な働きをしていた。
DF
27 橋岡大樹 5
高い位置をとっていたが、攻撃には効果的に絡めなかった。終盤は敵陣でのヘディングでチャンスを演出した。
20 トーマス・デン 4
この日はとにかくパスが安定せず、FC東京に狙われた。失点の場面ではクリアボールのはずがレアンドロへのパスになってしまった。
5 槙野智章 4.5
デンとの距離感が悪く最後尾でのパス回しが不安定だった。34分にはボールをレアンドロに渡してしまったが、西川の好セーブに助けられた。
3 宇賀神友弥 5(85分OUT)
43分にミドルシュートを放つ。しかし、持ち前の攻撃性能は影を潜め攻撃に絡む回数は少なかった。
7 長澤和輝 5(66分OUT)
興梠、武藤、柏木と連係には可能性を感じさせたが、自身のシュートは0本。サイドでは相手に抑え込まれていた印象。
10 柏木陽介 5.5(85分OUT)
ゲームを作ろうと奔走していたが、危険な位置では仕事ができず。FKも相手に難なく対処されてしまった。
MF
29 柴戸 海 5.5
守備、パス回しに及第点の出来。ルーズボールの奪い合いでA・シルバに先を越され、失点につながってしまった部分がマイナス材料。
24 汰木康也 5(75分OUT)
5分、71分と果敢な攻め上がりを見せた。しかし周囲との連係は今ひとつでシュートも枠を捉えられなかった。
FW
9 武藤雄樹 5.5
ワンタッチで変化をつけようと試みたが、味方との距離が遠く効果的な連係はわずかだった。プレスバックはキッチリと行ないハードワークを欠かさなかった。
30 興梠慎三 5
19分、前半のアディショナルタイム、75分と“らしい”形でシュートを放つがどれも決めることができなかった。
交代選手
MF
11 マルティノス 5.5(66分IN)
75分の興梠へのクロスなど見せ場は作った。懐の深いドリブルを披露したが、ゴールから遠すぎてチャンスにはならなかった。
FW
45 レオナルド ―(75分IN)
ほとんどボールに絡むことができず。投入するにあたり、特長を活かした起用法をもう少し考えても良かったのでは。
DF
6 山中亮輔 ―(85分IN)
得意のクロスを上げる場面はほとんどなかった。アディショナルタイムのライン際のクロスはタッチラインを割ってしまった。
FW
14 杉本健勇 ―(85分IN)
アディショナルタイムに強烈なミドルシュートを放つなど、状態の良さを感じさせた。
監督
大槻 毅 5
ボールを握らされる展開を見越して柏木をボランチ起用するなど対策は施していた。一方で交代カードはあまり効果的とは言えず、前半にリードを許している以上、もう少し早い時間帯での修正が必要だったか。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
FC東京 6.5
手堅い守備で危険な場面もほとんど作らせなかった。前線からのプレスで相手のミスも突いて得点。追加点のタイミングもあったが、17年ぶりに埼スタでのリーグ戦に勝利した。
【FC東京|採点・寸評】
GK
33 林 彰洋 6.5
守備での見せ場はアディショナルタイムの杉本のシュートをセーブしたくらい。正確なパントキックからの流れが得点に結びついた。
DF
22 中村拓海 6(88分OUT)
自陣でファウルをもらいに来た相手にFKを与えてしまうなど守備の軽さはあったが、裏に通すパスを狙ったり、攻め上がりからのグラウンダーのクロスが得点に結びつくなど効果的な働きを見せた。
4 渡辺 剛 6.5
71分のシュートブロックなど相手の攻撃を未然に防いだ。空中戦でもしっかりと弾き返していた。
3 森重真人 6.5
守備の場面だけでなく、ビルドアップの面でも貢献。相手の高い位置からのプレスも上手くいなしていた。
6 小川諒也 6
高い位置をとる橋岡を上手く抑え込んだ。後半には機を見て上がり、55分にはクロスボールを送ってチャンスを作った。
MF
7 三田啓貴 5.5(68分OUT)
J1通算200試合出場を達成した。キッカーを務めたセットプレーからは決定機を演出できなかった。警告を受けていたのもあり、早めにピッチを後にした。
45 アルトゥール・シルバ 6.5
中盤で効いていた。ゴールにつながるボール奪取、後半には2本の強烈なミドルシュートを放つなどMOM級の働きを見せた。
31 安部柊斗 6
この日は守備に追われる場面が多かった。55分のシュートは枠の上となるが、後半はカウンターから攻め上がるシーンもいくつか見られた。
FW
27 田川亨介 5.5(HT OUT)
左サイドでの起用で、本来の力を発揮し切れなかった印象。傷んでいたシーンもあり、前半のみでの交代となってしまった。
11 永井謙佑 6.5(75分OUT)
前線からのチェイスでは、そのスピードが相手のミスを誘っていた。何よりロースコアな展開で貴重な先制弾を決めたことが大きい。
MAN OF THE MATCH
20 レアンドロ 6.5
攻撃時に相手の脅威となっていた。トップ下などフリーなポジションを取り、相手のミスを誘発。何度もあった決定機のどれかを決めていればさらに文句のない出来だったが……。
交代選手
MF
28 内田宅哉 6(HT IN)
後半から出場。相手に攻め込まれる時間が長かったが、60分にはシュートを放つなどしっかりと攻撃にも参加した。
FW
24 原 大智 6(68分IN)
交代直後の69分には果敢な飛び出しを見せた。周囲とは合わなかったが攻撃意識も高く、前線を活性化した。
MF
8 髙萩洋次郎 ―(75分IN)
相手の攻撃の芽を摘み、持ち上がってカウンターに貢献するなど、効果的に時間を使った。
DF
37 中村帆高 ―(88分IN)
最後の局面でクローザーとして投入。無事に無失点に抑え勝利に貢献した。
監督
長谷川健太 6.5
戦術的な部分もさることながら、苦手としていた浦和相手に自分たちのサッカーを遂行させるだけのメンタル部分のケアが行き届いていた印象。球際の部分で競り勝つなど、チーム全体として高い集中力を保って戦っていた。
取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェストWeb編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
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