見どころ・戦評
[J1リーグ20節]浦和0-1名古屋/10月4日(日)/埼玉
【チーム採点・寸評】
浦和 5
ボール保持は多少の安定を見たが、ゴールを予感させるプレーは前半の2回のみ。ホームで4戦連続無得点の4連敗という事実は、少々の内容の良さを打ち消す。
【浦和|採点・寸評】
GK
1 西川周作 5.5
失点シーンにチャンスはほぼなく、ミドルシュートを弾き出したセーブはあった。しかしながら、ここ数試合にわたって中長距離のフィードに正確性を欠いている。
DF
27 橋岡大樹 5.5
マルティノスの個性を生かすために遠目のサポートをした感はある。失点場面ではマテウスにクロスを上げさせない対応ができたかどうか。
20 トーマス・デン 5
可もなく不可もなくというプレーを続けていた中、残り5分でカウンターへの応対で決定機阻止により退場。ゴールからの距離的に判定は厳しいが、対応は良くなかった。
5 槙野智章 5.5
後方からボールを運ぼうというチャレンジは見え、実を結びつつある瞬間もある。失点シーンは宇賀神と協力して金崎を見られなかったか。
3 宇賀神友弥 5(81分OUT)
失点場面で前田についたのは仕方ないが、槙野と距離が詰まり過ぎて金崎がフリーに。攻撃面では関根の良さをもっと引き出したかった。
MF
11 マルティノス 6.5(81分OUT)
今季初スタメンで、前半2回のチャンスはいずれも彼の突破から。失点シーンで簡単に突破されたのはマイナスだが、それを込みでも平均点を超える働き。
7 長澤和輝 5.5(64分OUT)
前半、最終ラインからボールを引き出すプレーを忠実にこなしていた。そこから相手の守備ブロックが嫌がる位置にボールを配れたかは疑問。
8 エヴェルトン 5
失点場面であっさりとマテウスに突破されたのは悪目立ちする。また、前線に絡んでいく仕事ができず、チーム全体の攻撃に厚みを欠いた。
41 関根貴大 5(59分OUT)
逆サイドのマルティノスと比べれば脅威を与えられなかったことは明白。個人にも左サイドのユニットにも迷いが見えた。
FW
30 興梠慎三 5
10分に迎えた決定機は振り返れば千載一遇。決めたかどうかは試合の行方を左右した。また、後半はボールを受けに下がり過ぎた。
14 杉本健勇 4.5(59分OUT)
マークを背負ったまま受けに下がってピンチを招き、相手の最終ラインに脅威となるプレーもなし。チームとしても献身的な守備以外で彼の生かし方が見えてこない。
交代出場
MF
10 柏木陽介 5(59分IN)
ビハインドで投入された。期待はマイボールをいかにシュートを打てるようなチャンスにつなげるかだったはずだが、それに応えたとは言えない。
FW
45 レオナルド 5.5(59分IN)
ゴール前で仕事をしてこその選手という位置でプレーしたが、そもそも彼にボールはほとんど届かなかった。
MF
13 伊藤涼太郎 4.5(64分IN)
久々の出場で空回りし、全くのフリーでのコントロールミスも。チームに勢いを与えるべき交代投入だったが、逆効果ばかりが目についた。
DF
6 山中亮輔 -(81分IN)
コーナーキックを蹴る機会はあったが、同点を目指した攻撃に目立った関わり方はできず。
FW
9 武藤雄樹 -(81分IN)
彼を入れた狙いが何なのか、発揮される前に試合が終わってしまった。
監督
大槻 毅 4.5
「ボールを動かすことができた」と話したが、それは相手の守備ブロックの外側。交代による戦況の好転はなく、前節のFC東京戦に続き、追いつく気配のない0-1だった。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
名古屋 6.5
浦和の武器であるカウンターを発動させないボール運びと、それを生かしたサイドアタッカーの活躍で決勝点。ゲームプラン全体が勝利に値した。
【名古屋|採点・寸評】
GK
1 ランゲラック 6.5
10分に興梠の決定機で見せたセービングは勝利につながった。後半は失点の危機を感じるようなシュート自体が来なかった。
DF
34 オ・ジェソク 6.5
試合開始からマッチアップした関根を封殺した。後半、一時的に左サイドに出たマルティノスや、伊藤にも仕事はさせなかった。
4 中谷進之介 6
中央で安定感があったが、彼自身がマッチアップに関わるというよりもチーム全体の守備ブロックとして浦和を抑え込んだ。
3 丸山祐一 6
中谷と同様に破綻をきたす場面を作らず、最後まで集中力があった。また、杉本に対する厳しい寄せからカウンターにつながりかけた場面もあった。
23 吉田 豊 5
最終ラインの中で唯一、対面したマルティノスに劣勢を強いられた。10分には決定機を作られ、42分の接触は過半数の主審がPKと判定しただろう。
MF
MAN OF THE MATCH
16 マテウス 7
確かな技術でサイドを躍動。得点場面はスピードあふれる突破だけでなく、中央の選手たちの動きと位置を見極めた正確なアシストだった。
15 稲垣 祥 6.5
まず中央で起点を作ってから攻撃したい浦和に対して、米本と2人で良いポジションを先に取ってしまうことで明確に制限をかけていた。
2 米本拓司 6.5
稲垣とのコンビの良さは前述のとおり。球際の強さでも持ち味を発揮して、後半は柏木を効果的にプレーさせなかった。
27 相馬勇紀 5.5
逆サイドのマテウスと比べると、サイドで相手に脅威を与えた度合いは低かった。ブロックを形成した守備では忠実に役割を果たした。
FW
25 前田直輝 5.5(69分OUT)
開始直後の決定機は仕留めたかった。得点シーンは、ニアサイドに相手を引き付けたことでファーサイドを空ける良いポジション取りだった。
44 金崎夢生 6.5(89分OUT)
あまり良さを発揮できなかったが、前田が引き付けてできたスペースに回り込んで決勝ゴール。
交代出場
MF
10 ガブリエル・シャビエル 6.5(69分IN)
浦和の最終ラインに楽をさせないプレスをかけ、85分のカウンターではデンを退場に追い込んだ。
FW
17 山﨑凌吾 ―(89分IN)
終了間際の投入。セットプレーの守備に参加したぐらいだった。
監督
マッシモ・フィッカデンティ 7
浦和の長所を発揮させないボールの動かし方と、ボールを持たせて支配するゲームの作り方という点で、明確に指揮官の力量差を勝敗に直結させた。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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