見どころ・戦評
[J1リーグ30節]仙台2-3神戸/10月28日(水)/ユアスタ
【チーム採点・寸評】
仙台 5.5
守備ブロックを築いてよく守っていたが、後半開始早々右サイドを立て続けに崩され2失点。そこから同点に追いついたまでは良かったが、直後に今度は左サイドから失点。スコアが動いた直後の失点をなくさなければ勝点獲得は遠い。
【仙台|採点・寸評】
GK
27 ヤクブ・スウォビィク 5.5
前半から攻め込まれる展開の中、ファインセーブも見せていたが、後半立ち上がりの2失点どちらかは止めておきたかった。
DF
3 飯尾竜太朗 6
後半自身のサイドから立て続けにクロスを上げられ2失点したのは反省点だが、佐々木のクロスに勢いよく飛び込んで頭で合わせ、ユース時代を過ごした神戸相手に同点ゴールをもぎ取った。
39 金 正也 5.5
チーム状況が厳しい中でも、積極的に縦パスを狙い、ピンチの場面でも身体を張っていたのは良かったが、3失点目でドウグラスに競り負けたのが痛恨だった。
13 平岡康裕 5.5
大きなミスは無かったが、結果的にクロスから3失点。思い切ってラインを上げる場面も必要だった。
2 パラ 5
身体を張って守った場面もあったが、2失点目で郷家を止めきれず、3失点目は西に簡単にクロスを上げられるなど、相手の右サイドの選手への対応に苦慮。攻撃で持ち味を発揮しきれなかった。
MF
26 浜崎拓磨 5.5(69分OUT)
攻撃へつなげようとしたパスが相手に引っかかる場面が目立ち、ピンチを多く招いた。時間が経つにつれ積極的なプレーも減っていき、後半途中交代した。
5 椎橋慧也 5.5(84分OUT)
以前よりもミスを恐れず積極的にプレーできており、攻撃につながるパスも増えたが、なんとか決定機を生み出すパスを出したい。守備でもあと一歩強さを見せたい。
MF
7 関口訓充 6(69分OUT)
前半から攻守に奮闘するも、後半早々に自身のサイドから2本クロスを上げられ2失点。しかしその直後、粘りのプレーでサンペールからボールを奪って長沢のゴールにつなげる気迫を見せられたのは良かった。
9 イサック・クエンカ 5(58分OUT)
時折キープ力の高さや創造性のあるパスを見せるなど、コンディションは徐々に戻っているが、周囲との連係をさらに高めなければ活躍は難しい。
FW
20 長沢 駿 6.5
前半から激しいプレスをかけてゴールを狙い続け、2失点後相手の隙を突きゴールを奪い、チームを奮い立たせた。2得点目もマークを引きつけ飯尾のゴールをお膳立て。勝ちたい気持ちを最後まで出し続けた。
42 山田寛人 5(58分OUT)
ディフェンスラインの背後のスペースを狙おうと奮闘は見せていたが、前線でボールをキープできず、背後に抜け出そうとしても相手DFに追いつかれてしまい、相手の脅威とはならなかった。
交代出場
MF
14 石原崇兆 5.5(58分IN)
左サイドハーフに入ったこともあり、これまでよりも積極的に仕掛ける姿勢を見せることはでき、決定機もつくった。あとはゴールにつながるプレーを生み出したい。
FW
29 アレクサンドレ・ゲデス 5.5(58分IN)
相手の最終ラインの背後を狙おうとはしていたが、思うように決定機を生み出せず、シュートを打てなかった。
MF
28 佐々木匠 6.5(69分IN)
セットプレーの後、左サイドに流れたボールを拾い、右足で上げたクロスで飯尾のゴールをアシスト。仙台復帰後初めてゴールにつながるプレーを出せた。その後も積極的なプレーを続け、コンディションの良さを窺わせた。
MF
37 中原彰吾 6(69分IN)
これまでよりも前を向いて積極的にプレーする機会が増え、攻撃にも積極的に絡み、良いリズムをつくり出せていた。
MF
30 田中 渉 ―(84分IN)
攻撃面を期待されての途中交代だったが、あまりボールに触れず決定機を生み出せなかった。
監督
木山隆之 5.5
前半は守備一辺倒となり、後半はサイドの守備の甘さを突かれ、またもホームで敗戦。ただ、交代選手が機能し、5試合ぶりに得点できた事実はプラス材料であり、次は勝点という結果につなげたい。
【チーム採点・寸評】
神戸 6
前半はボールを支配しながら得点できなかったが、左サイドのクロスから2得点。その後ミスやセットプレーから失点を重ねたが、直後に今度は右サイドからのクロスで突き放した。4-4-2の新布陣でサイド攻撃がよく機能した。
【神戸|採点・寸評】
GK
18 飯倉大樹 5.5
責められない失点ではあるものの2失点で、一度は同点に追いつかれてしまった。ただ、終盤ファインセーブを見せるなど、最後まで集中を切らさなかった。
DF
22 西 大伍 6.5
前半から相手の左サイドに圧力をかけ続け、同点に追いつかれた直後にうまくフリーとなってクロスでドウグラスのゴールをアシスト。郷家との連係も良かった。
33 ダンクレー 6
サンペールへのパスが1失点目につながる場面はあったが、人への強さは存分に見せることができ、仙台の少ない決定機を確実につぶしていった。
3 渡部博文 6
高さ勝負や対人守備の強さを見せただけでなく、背後のスペースもしっかりケアして、カウンターを許さなかった。
24 酒井高徳 6.5
前半は自身がクロスを上げて多くの決定機をつくったがゴールにはつながらず。後半はうまく古橋を生かし、1点目の起点となった。
MF
6 セルジ・サンペール 5.5(82分OUT)
2点目と3点目の起点となるなど、攻撃の起点としてのパス出しは非凡さを見せたが、2点目直後のミスが失点につながり、ゲームを難しくしてしまった。
5 山口 蛍 5.5
攻守にハードワークして、うまくバランスを取ることはできていたが、ボールをかなり保持できる展開だったので、もう少し決定機に絡みたかった。
27 郷家友太 6.5(66分OUT)
ジュニア、ジュニアユースでプレーした古巣相手に躍動し、積極的に仕掛け続けた。後半それが実って、古橋のクロスを受けて胸でゴールに押し込んだ。
FW
9 藤本憲明 5.5(66分OUT)
前半から多くの決定機に絡んでいたのだが、シュートが決まらなかった。2トップにやや戸惑いもあったか。
49 ドウグラス 6.5
出場選手中最も多い5本のシュートを放つなど、果敢にゴールを狙う姿勢を見せ続け、同点に追いつかれた直後、西のクロスにヘディングで合わせて貴重な決勝点を奪った。
MAN OF THE MATCH
11 古橋亨梧 6.5(90+2分OUT)
前半は酒井との関係性がうまく整理できていなかったが、後半は監督の助言もあり、クロスがそのまま入ってのゴールと、クロスで郷家のゴールをアシストするなど、2得点に絡み試合の流れを大きく引き寄せた。終盤傷んで途中交代したが、三浦監督によると「全く問題無い」とのこと。
交代出場
MF
38 佐々木大樹 5.5(66分IN)
投入直後からゴールに向かう意識が非常に強く、2本のシュートを放ったが、プレー精度を欠きゴールはならなかった。
FW
21 田中順也 5.5(66分IN)
68分にセットプレーのこぼれ球を拾って放った強烈なシュートは惜しくも右ポストを叩いた。その後は決定機を生み出せず。
MF
14 安井拓也 -(82分IN)
サンペールに代わってボランチとして途中出場。攻撃で見せ場は少なかったが、守備で大きな破綻無く試合を終えた。
FW
13 小川慶治朗 ―(90+2分IN)
試合終了間際、古橋が傷んだことにより途中出場。ほとんどボールに触らず試合を終えた。
監督
三浦淳寬 6.5
4-4-2への布陣変更は成功。クロスボールから全得点が生まれ、「狙い通り」と満足気だった。一方で2得点を挙げた後、一度追いつかれてしまい、試合運びには課題も残った。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●小林健志(フリーライター)
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