見どころ・戦評
[J1リーグ26節]仙台0-2柏/12月1日(火)/ユアスタ
【チーム採点・寸評】
仙台 5.5
ここ数試合結果の出ていたクロスからの攻撃を封じられ、相手を崩しきる工夫が足りなかった。カウンター狙いの柏の術中にはまり、カウンターとセットプレーから失点。中盤をつくれるようにはなったが、引いた相手への対応はまだ成熟度が足りない。
【仙台|採点・寸評】
GK
27 ヤクブ・スウォビィク 5.5
ビッグセーブもあったが、前半の失点シーンを止めきれなかったのが痛かった。カウンター対応が多かったこともあり、ゴールを空けてしまいDFがカバーする場面が目立った。
DF
3 飯尾竜太朗 5
身体を張ったクリアもあったが、対面の瀬川の対応に苦しみ、クロスやシュートまで持ち込まれる場面が多かった。攻撃参加も見せたが、クロスの精度が低かった。
39 金 正也 5.5
オルンガに対してもうまく競り合って、よく抑えていたが、1失点目の対応でうまく周囲を動かせず、避けたかったカウンターからの失点を喫した。
13 平岡康裕 5.5
1失点目の場面でクリスティアーノの突破を許してしまい、試合展開を難しくしてしまった。それ以外の場面では相手の攻撃をよくはね返したが、3トップをうまく捕まえきれなかった。
4 蜂須賀孝治 6
あの手この手で得意のクロスから決定機をつくろうと奮闘したが、ゴールにはつながらず。それでも、最終ラインからビルドアップしようという意識は高く、良いパスは出せていた。
MF
5 椎橋慧也 5.5
中盤の守備で奮闘していたが、パワフルな相手をつぶしきれず、カウンターを許してしまった。攻撃につなげるパスも、引いた相手を崩す工夫がもう少し欲しかった。
28 佐々木匠 5.5(55分OUT)
パスやポジション取りがずれる場面もあったが、積極的にボールに触ろうと奮闘。決定機はつくったが、ゴールにはつながらなかった。
26 浜崎拓磨 5(55分OUT)
攻守でのハードワークは見せていたが、意外性のあるパスは少なく決定機をつくり出せず、柏の守備組織をこじ開けることができなかった。
FW
42 山田寛人 5.5(77分OUT)
攻撃時のポジショニングは向上しており、決定機には絡んでいるのだが、どうしてもシュートを決めきれない。
9 イサック・クエンカ 5.5(77分OUT)
ボールを持ってドリブルした時、相手にスペースを消されてしまい、なかなか決定機をつくり出すことができなかった。
20 長沢 駿 5.5
4試合連続ゴールして迎えた一戦だったが、柏守備陣との競り合いに苦戦。それでもあわやというヘディングシュートは見せたが、あと一歩決めきれなかった。
交代出場
MF
8 松下佳貴 5.5(55分IN)
中盤でゲームメイクに奔走し、決定機をつくり出すまではできていたが、あと一歩でゴールにつなげることはできなかった。
MF
14 石原崇兆 6(55分IN)
左サイドに空いたスペースを再三突いて、あわやゴールという場面は再三つくったものの、わずかなラストパスのズレでゴールを演出するまでにはいたらなかった。
MF
6 兵藤慎剛 -(77分IN)
スペースが無い中をうまくすり抜けてゴール前に顔を出し、シュートも1本放ったが、ゴールはならなかった。
FW
15 西村拓真 -(77分IN)
負傷から復帰し、10月3日の20節・札幌戦以来の出場。うまく相手をかわしながら決定機をつくり出そうとしていたが、シュートは打てなかった。
監督
木山隆之 5.5
警戒していたカウンターから失点を喫し、長沢へのクロスも相手の堅守にはね返された。ここ数試合向上を見せていたビルドアップも、引いた相手を崩しきるまでのクオリティは無かった。
【チーム採点・寸評】
柏 6.5
3バックにして前がかりにならず、相手のミスを誘ってカウンターから先制。後半セットプレーで加点した後は、無理して攻撃に人数を割かなかった。勝負に徹した試合運びで勝点3を手にした。
【柏|採点・寸評】
GK
17 キム・スンギュ 6.5
守備範囲の広さを存分に見せて、相手が背後のスペースを取ってきた時は素早くペナルティエリアを飛び出し、クリアで難を逃れていた。
DF
13 北爪健吾 6(78分OUT)
縦への鋭い突破からのクロスで何度か決定機を演出。後半途中交代するまで、根気強く上下動を繰り返し、攻守に奮闘した。
25 大南拓磨 6
仙台のクロス攻撃をしっかりはね返し、対人守備の強さを見せただけでなく、スペースを埋めて相手の攻撃陣に仕事をさせなかった。
MAN OF THE MATCH
50 山下達也 7
4試合連続ゴールの長沢相手に競り合いで強さを見せ、ゴールを許さなかった。3バックの中央で細かくラインを調節し、クロスや浮き球をはね返し続け、無失点勝利に大きく貢献した。
4 古賀太陽 6.5
3バックの左サイドで長短のパスで決定機を演出。逆サイドへの斜めのパスや、縦パスでリズムをつくった。守備でも身体を張れていた。
MF
8 ヒシャルジソン 6
力強い守備で良い形でボールを奪える場面が多く、ボールを奪った後はカウンターの起点となり、決定機をつくり出すことができていた。
27 三原雅俊 6
テンポの良いボールさばきで、シンプルに前線の選手を使うプレーが目立ち、チームに良いリズムを与えていた。
MF
9 クリスティアーノ 6.5
オルンガとのワンツーから相手を置き去りにする縦への鋭い突破からのゴールは圧巻だった。後半にはコーナーキックが得点の起点となり、要所でクオリティの高さを見せた。
18 瀬川祐輔 6.5(78分OUT)
前半から惜しいシュートは何本かあったが、ファインセーブやポストに阻まれ、あと一歩でゴールならず。それでも左サイドで相手の脅威となり続け、対面の飯尾にプレッシャーをかけ続けた。
FW
10 江坂 任 6.5(86分OUT)
ゴールこそ奪えなかったが、常に相手の間でボールを受けては脅威となり、多くの決定機に絡むことができていた。
14 オルンガ 7
序盤は相手守備陣にうまく抑えられていたが、わずかな隙を突いて、クリスティアーノのシュートをアシスト。さらにセットプレーのこぼれ球を押し込んで勝利を大きく引き寄せた。
交代出場
DF
6 高橋竣希 -(78分IN)
守備では身体を張ったプレーを多く見せ、相手にクロスを上げさせまいと奮闘。機を見てゴール前にも飛び出し、シュートも放った。
MF
33 仲間隼斗 -(78分IN)
瀬川ほどは決定機をつくり出せなかったが、しっかりボールを保持して無失点で試合を終わらせた。
MF
39 神谷優太 -(86分IN)
出場時間は短かったが、追加点を奪おうと奮闘を見せ、シュートも1本放った。
監督
ネルシーニョ 6.5
3バックにして相手のサイド攻撃と好調の長沢を徹底的に封じ、手堅い守備からカウンターを狙う勝負に徹した采配が功を奏した。相手のウイングやサイドバックへのプレッシャーのかけ方も絶妙だった。
取材・文●小林健志(フリーライター)
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