見どころ・戦評
[J1リーグ31節]大分0-2仙台/12月6日(日)/昭和電工ドーム大分
【チーム採点・寸評】
大分 5.5
出会い頭の失点が90分を通して大きく響いた。ポゼッションでは大きく上回り、アタッキングサードまでボールを運べたが、その先のアイデアに乏しく、クオリティも低かった。ミラーゲームの苦手意識を払拭できずにいる。
【大分|採点・寸評】
GK
1 高木 駿 5.5
2つの失点は仕方ない形で、好セーブで決定機を防いだ場面は複数回あった。高い位置からビルドアップに参加した。
DF
3 三竿雄斗 6
前線に顔を出し、左サイドを活性化した。後半途中からポジションを一つ上げ、さらに攻撃に絡む場面が増えた。
5 鈴木義宣 5.5
失点に直接関わっていないが、チームに緊張感や守備意識を伝達できず、2失点はやや印象が悪い。
29 岩田智輝 6
1対1で抜群の強さを見せ、得意の攻撃参加でグイグイとチームに推進力をもたらした。しかし、決定機は作り出せなかった。
MF
4 島川俊郎 5(HT OUT)
中央のスペースを埋めるために動き回ったが、攻撃にアクセントをつける働きは少なく、前半でピッチを退いた。
7 松本 怜 5.5
高い位置や低い位置、アーリーにグラウンダーとクロスの種類を変えたが精度が足りなかった。
8 町田也真人 5.5 (65分OUT)
シャドーを組む野村との関係性は良く、コンビネーションで崩す場面は多かった。
10 野村直輝 5.5
好調を維持している。切れ味鋭いドリブルで見せ場は作ったが、得点にはつながらなかった。
MF
11 田中達也 5.5
重心の低い相手に対しドリブルで打開したが、有効的な攻撃は少なかった。プレーは悪くないものの得点に絡めず。
40 長谷川雄志 5.5 (82分OUT)
最終ラインに下りてビルドアップに加わった。得意のサイドチェンジを増やし、さらに相手を揺さぶりたかった。
FW
9 知念 慶 5.5 (65分OUT)
S・マテとのマッチアップはフィジカルで負けることはなかったが、得点に匂いは感じなかった。
交代出場
MF
6 小林裕紀 5.5(HT IN)
後半早々から出場機会を得たが、期待される攻撃のリズムを作ることはできなかった。
FW
18 伊佐耕平 5.5 (65分IN)
前線からの守備で勢いをもたらしたかったが不発。ペナルティエリア内でハンドを誘発するも認められなかった。
FW
31 髙澤優也 5(65分IN)
システム変更で伊佐と2トップを組むも見せ場なく、シュートもゼロに終わり印象は薄かった。
MF
38 高畑奎汰 ―(82分IN)
長谷川と交代して3バックの左に入った。軽率なプレーでピンチを招くことがあった。
監督
片野坂知宏 5.5
立ち上がりの失点と相手のシステム変更でプランが崩れ、狙いとする攻撃を発揮できなかった。追加点を奪われ2トップに切り替えるも跳ね返す力はなく、ホーム連敗で悔しさが倍増した試合となった。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
仙台 6.5
開始1分で先制点を奪い、重心が下がったことで押し込まれる時間が長かった。前半をゼロで抑えたことで後半は試合をコントロールし、セットプレーで追加点を奪う理想的な試合運びで快勝した。
【仙台|採点・寸評】
GK
27 ヤクブ・スウォビィク 6
危ない場面がほとんどなく見せ場は少なかったが、安定したプレーでクリーンシートに貢献した。
DF
31 照山颯人 6
3バックの右に入って強度の強い守備を見せた。野村、田中の仕掛けに対して冷静に対処した。
23 シマオ・マテ 6.5
6試合ぶりに先発出場だったが、3バックの真ん中で守備陣を統率し、存在感を大いに発揮した。
13 平岡康裕 5.5
立ち上がりに松本の突破を許したが、その後は相手との距離を保ち、簡単にサイドを破られるシーンは少なかった。
4 蜂須賀孝治 6
積極的な攻め上がりで攻撃に迫力をもたらした。52分のカウンターからのシュートは決めたかった。
MF
5 椎橋慧也 5.5
中盤の真ん中で90分間奮闘。派手なプレーはないが堅実に攻撃の芽を摘み、攻守のバランスを整えた。
8 松下佳貴 5.5(80分OUT)
パスの狙いどころやボールの動かし方は良かった。積極的にシュートを狙う姿勢は好感を持てた。
9 イサック・クエンカ 5.5(65分OUT)
押し込まれる時間が多かったなかで攻撃のアクセントをつけるも、得点に絡むことはなかった。
FW
MAN OF THE MATCH
42 山田寛人 6.5(90+3分OUT)
CKから見事なヘディングシュートで追加点。そのセットプレーを得たのもカウンターで長い距離を走ったからこそ。
14 石原崇兆 6(90+3分OUT)
嬉しいJ1初ゴールは、試合開始直後の電光石火のファーストシュート。勝点3をもたらす貴重なゴールとなった。
20 長沢 駿 6
先制点の起点となり、高さと強さを武器に脅威となった。50分の山田のクロスからのヘディングは枠を捉えたかった。
交代出場
MF
7 関口訓充 6.5(65分IN)
ボールをキープし前線で機転を作った。追加点のCKでは精度の高いキックでアシストを記録。
DF
26 浜崎拓磨 ―(80分IN)
2得点後に守備固め要員としてピッチに立ち、しっかり自分の仕事を全う。逃げ切りに成功した。
MF
3 飯尾竜太朗 ―(90+3分IN)
アディショナルタイムに出場。プレータイム2分では評価要素はなし。
FW
15 西村拓真 ―(90+3分IN)
アディショナルタイムに出場。プレータイム2分では評価要素はなし。
監督
木山隆之 6.5
チーム内にコロナ陽性者が出て前日練習はできなかったが、試合の入りは申し分なく、ミラーゲームに持ち込み勝利を呼び込んだ。マネジメント能力の高さを示した。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●柚野真也(スポーツライター)
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