見どころ・戦評
[J1リーグ34節]浦和0-2札幌/12月19日(土)/埼玉スタジアム2002
【チーム採点・寸評】
浦和 4.5
けが人続出で苦肉の策の3バックは実らず。カウンター狙いか守勢に回るも、肝心の攻撃では札幌のプレスに負け、ミスのオンパレード。前半の興梠の負傷交代も大きな痛手となった。その後、状況に応じ布陣を替えたが功を奏さず、今季を象徴する厳しい試合だった。
【浦和|採点・寸評】
GK
1 西川周作 5.5
14分、福森のシュートをパンチングで回避するも勢いつかず。2失点はいただけないが、西川のせいだけではない構造的な問題が横たわっている。
DF
27 橋岡大樹 5.5
ジェイらフィジカルに強い攻撃陣に負けずにマッチアップ。しかし、1失点目は守備が遅れ、駒井を止められなかった。
4 鈴木大輔 5.5(65分OUT)
9節・名古屋戦以来、約4か月ぶりの先発出場。試合勘の欠如は否めず、大事な時に判断に迷う場面があった。
31 岩波拓也 5
1失点目の起因になったように、守備に出るスペースを札幌に散々突かれ、良いようにやられてしまった。
MF
28 岩武克弥 5(77分OUT)
守備では渡り合ったが、攻撃では消極性が散見。48分の山中のクロスは決定的だったが、タイミング合わずチャンスを逸した。
8 エヴェルトン 6(65分OUT)
中盤の守備面では及第点だが、前につなげられず。浦和での“ラストダンス”は厳しい内容となってしまった。
29 柴戸 海 5.5
得意のボール奪取を見せたが、結果相手に上回られてしまった。49分、失点とはならなかったが駒井に奪われピンチを招いた。
24 汰木康也 5.5(77分OUT)
逆三角形の左MFと不慣れなポジションを任せられ、いつものドリブルを見せられず。消化不良の出来だった。
6 山中亮輔 5.5
唯一の攻撃の起点となるも、フリーキックの場面では枠外と得点の匂いがしなかった。
FW
30 興梠慎三 5.5(30分OUT)
相手選手と接触して右足を負傷し交代。彼の不在でボールの供給役がいなくなり、ますます苦しい展開になった。
14 杉本健勇 5
ポストプレーに徹するが届かず、腐心。攻撃の起点になれず、少ないチャンスも生かせなかった。
交代出場
FW
9 武藤雄樹 5.5(30分IN)
ゴール前を漂いながら、機を窺おうにも札幌のプレスに阻まれ、苦戦を強いられた。
MF
22 阿部勇樹 6(65分IN)
投入後はセンターバック中央に入り、最終ラインを統率。さらに4-4-2のダブルボランチに入った際には、守備を引き締め健在ぶりをアピールした。
MF
16 青木拓矢 5.5(65分IN)
左右にパスをさばき攻撃の起点となりたかったが、相手の勢いに押され効果的なプレーはできなかった。
MF
37 武田英寿 ―(77分IN)
難しい時間帯での投入に戸惑いながらのプレーに。来季に向けた経験となったか。
DF
3 宇賀神友弥 ―(77分IN)
左サイドバックで起用され、そつのないプレーを披露。ベンチ外の時期を味わったが、1試合の出場停止を挟み15試合連続出場と、まだまだできるところを見せた。
監督
大槻 毅 5
チーム状況、戦術の浸透具合など、今季の不安定さが自身のラストゲームでも露呈。前半は守備で踏ん張れても、後半は崩れて失点、という試合を最終戦でも見せてしまった。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
札幌 6
戦術の練度と浸透度、1対1の強さ、インテンシティとすべてにおいて浦和を上回り、妥当な結果となった。もっと点差が付いた試合でもおかしくはなかった。
【札幌|採点・寸評】
GK
1 菅野孝憲 6
9本のシュートを受けたがピンチらしいピンチもなく、安定したプレーを見せた。
DF
32 田中駿汰 6.5
激しい守備で浦和の攻撃を食い止めるとともに、85分にはチームの2点目を決め、試合を決定づけた。
20 キム・ミンテ 6(60分OUT)
流動的な最終ラインにあって、守備陣を引き締めて統率。途中交代となったが及第点の出来だった。
5 福森晃斗 6.5
守備に攻撃に、フリーキックに、コーナーキックと八面六臂の活躍。相手の隙を突き、嫌がるプレーを見せつけた。
MF
30 金子拓郎 6(77分OUT)
何度も浦和の守備陣を突破し翻弄。ドリブルだけでなく積極的な守備も光り、攻守に貢献した。
10 宮澤裕樹 6
中盤の主導権争いで浦和を上回り、残りの30分は3バックの中央に入り安定感をもたらした。
8 深井一希 6
攻守にわたって黒子に徹して中盤を支え、求められる役割を全うした。
7 ルーカス・フェルナンデス 6(67分OUT)
攻撃回数はそれほど多くなかったが、クロスやパスなどで気の利いたプレーを見せチームを助けた。
14 駒井善成 6.5(67分OUT)
移籍後初の浦和戦出場とあって、得意のドリブルからチャンスを演出。「冷静に決められた」と古巣から先制点を挙げた。
MF
MAN OF THE MATCH
11 アンデルソン・ロペス 6.5
中央、サイドと何度もチャンスメイクで絡み1点目をアシスト。さらに絶妙なスルーで2点目をお膳立てするなど、浦和をかき回した。
FW
48 ジェイ 5.5(77分OUT)
攻撃の起点、得点源のひとつとして徹底マークに遭い、苦慮。存在感は見せたがシュート2本は寂しい。
交代出場
MF
31 高嶺朋樹 6(60分IN)
試合の流れに乗りながら中盤で圧をかけ続け、終了間際には相手のカウンターの芽を摘むプレーを見せた。
FW
33 ドウグラス・オリヴェイラ 6 (67分IN)
途中出場ながら前線で良い動きを見せ、攻撃を活性化させた。さらに相手ゴールに迫ったシーンもあった。
FW
4 菅 大輝 5.5(67分IN)
細かいパスワークから73分にシュートを放った。ただ、それ以外は目立ったプレーはなかった。
MF
19 白井康介 ―(77分IN)
終了間際の90分に右サイドからシュートを放ち3点目を狙った。最低限の仕事を全うした。
MF
26 早坂良太 ―(77分IN)
現役最後の試合で2点目の起点となるプレーを見せ、自らの花道を飾った。
監督
ペトロヴィッチ 6.5
より速く、より強く、より厳しく。今季目指した“ミシャサッカー”を古巣相手に結果で体現。若手を積極的に起用するなど来季につながる試合を見せた。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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