見どころ・戦評
[J1第4節]鹿島1-1広島/3月13日/カシマ
【チーム採点・寸評】
鹿島 6
相手の堅守を褒めるべきか、フィニッシュにかかる精度の低さを嘆くべきか。広島の3倍以上となるシュート21本を放ちながら試合をひっくり返すまでには至らなかった。
【鹿島|採点・寸評】
MAN OF THE MATCH
GK
31 沖 悠哉 6.5
最後の砦としての面目躍如。1点のリードを許す展開のなか、55分のピンチを冷静にセーブし、追加点を与えなかったことが黒星回避につながった。
DF
37 小泉 慶 6
試合序盤に味方とのパス交換からゴールに向かって進入し、果敢にシュートを放つ。開幕戦以来のスタメン出場にみなぎる想いが垣間見えた。
DF
39 犬飼智也 6
引いた相手に対して攻撃参加する機会が多く、77分には柔らかいクロスをエヴェラウドの頭に合わせた。
DF
28 町田浩樹 6
インナーラップからグラウンダーのアーリークロスを送ったり、右CKのチャンスにヘッドで狙ったり、試合終盤に攻撃面で気を吐いた。
DF
5 杉岡大暉 6
バタバタしていた前半とは打って変わって、後半は左サイド深くまでもぐりこんだ。79分、相手の抜け出しに対して左足をよく伸ばし、チームの危機を救った。
MF
20 三竿健斗 6
タイムアップが刻一刻と迫るなか、逆転を期してミドルシュートを放つも枠を捉えられず、険しい表情を浮かべた。
MF
4 レオ・シルバ 6(71分OUT)
今季初のスタメン。ボールによく絡み、守備への献身も忘れず、ベテラン健在をアピールした。
MF
7 ファン・アラーノ 5(78分OUT)
53分にエヴェラウドに送ったクロスの質は高かったが、全体的に疑問符の付くパフォーマンス。辛めに評価せざるを得ず。
MF
13 荒木遼太郎 6.5(71分OUT)
乗りに乗るワンダーボーイがまた決めた。開幕から3戦連発だ。ボールが動いている間に生まれた“おいしいスペース”を逃さなかった。
FW
8 土居聖真 5.5(84分OUT)
降り続く雨が影響したのか、細かいタッチに微妙なズレが生じた。前節に見せた舌を巻くような切れ味が影を潜めた。
FW
9 エヴェラウド 6
キックフェイント一発で相手をかわしてシュートに持ち込んだり、ひねりヘッドでゴールの枠を捉えたり、今季初得点が近づいていることを印象づけた。
途中出場
MF
11 和泉竜司 5.5(71分IN)
こう着した攻撃にアクセントをつけるべく、同点弾を決めた荒木に代わり投入された。思い描く逆転ストーリーとはならなかった。
MF
25 遠藤 康 6(71分IN)
試合終了間際の右CKのチャンスで、ゴール前に上がっていた町田にピンポイントのボールを供給。アシストした前節を思い起こすようなシーンだった。
MF
6 永木亮太 6(78分IN)
89分、右サイドを駆け上がり、エヴェラウドのヘッドを引き出す絶妙クロスを送ったが、起死回生の逆転アシストとはならず。
FW
19 染野唯月 ―(84分IN)
土居に代わってピッチに入り、本職のFWではなく、右MFを務める。ボールにほとんど絡めなかった。
監督
ザーゴ 6
後半は相手陣内に押し込んでいただけに、逆転弾を奪えず「勝点2を失ったと思っている」と悔しさをあらわにした。
[J1第4節]鹿島1-1広島/3月13日/カシマ
【チーム採点・寸評】
広島 6
堅守速攻に徹して難所の“カシマ越え”を目論んだものの、一瞬の隙を突かれてしまい、ドロー決着。だが、開幕からの負けなしを継続。前向きに捉えていいだろう。
【広島|採点・寸評】
GK
38 大迫敬介 6.5
近距離から同点弾を食らったものの、クロス対応やシュートストップ、フィードなど、安定感は抜群。59分、ゴールライン近くにこぼれたボールを素早く蹴り出した。
DF
2 野上結貴 6(HT OUT)
入れ代わり立ち代わり湧き出てくる鹿島のサイドアタックに粘り強く対応。負傷のためにハーフタイムをはさんで交代した。
DF
33 今津佑太 6
最終ラインの中央でコンビを組んだ荒木とともにチャレンジ&カバーを繰り返し、野上が交代したあとは右SBに入った。
DF
4 荒木隼人 6
相手エースであるエヴェラウドとマッチアップする回数が多かったが、少しでも自由度を奪うべく、最後まで身体を寄せた。
DF
24 東 俊希 6
攻撃への素早い切り替えを意識し、チャンスと見るや積極的にスプリント。35、右からのクロスに滑り込みながらボレーで狙った。
MF
8 川辺 駿 6
35分、寄せてくる相手の股下にボールを通し、見事に入れ替わると、ファーサイドにクロスを送り、走り込んだ東のスライディングボレーを引き出した。
MF
6 青山敏弘 6(75分OUT)
落ち着いたボール捌きだけではなく、ときには身体を投げ出してブロックに入る。広島一筋18年目のレジェンドはまだまだ健在だ。
MF
10 森島 司 6(86分OUT)
サイドでの1対1の守備もいとわず、身体を張った。約30メートルのFKで直接狙うなど、得点への意欲をのぞかせた。
MF
14 エゼキエウ 6(62分OUT)
守備に追われる時間が長かったものの、球際でよく戦った。55分にD・ヴィエイラからのパスを走り込む浅野に丁寧なワンタッチで送り、決定機を演出した。
FW
29 浅野雄也 6.5(75分OUT)
「ボールが来て、もうシュートしか考えていなかった」と証言するとおり、思いきりのいい鮮やかな左足ミドルで均衡を破った。
FW
9 ドウグラス・ヴィエイラ 6.5
先制点のきっかけになるボールの奪い合いに関与。多少アバウトなロングフィードでも前線でしっかり収め、カウンターの起点として攻撃を進展させた。
途中出場
DF
19 佐々木翔 5.5(HT IN)
CBの左にポジションを取り、最終ラインの統率に努めた。背後のスペースを空けてしまった失点シーンが悔やまれる。
MF
25 茶島雄介 6(62分IN)
やや疲れが見え始めたエゼキエウに代わりチームの機動力を引き上げた。青山がピッチを離れたあとはボランチに回った。
MF
18 柏 好文 6(75分IN)
左にボールを運ぶと見せかけ、右足アウトでクイッと縦に抜け出す得意のフェイントで相手をかわし、クロスを送る。残り時間の中で与えられた役割を果たした。
MF
41 長沼洋一 6(75分IN)
カウンターに転じると、単独ドリブルで一気に持ち上がり、遅れて止めにきた相手のファウルを誘発。自分たちの時間作りに一役買った。
FW
23 鮎川 峻 ―(86分IN)
プロ2年目の生え抜きアタッカーが少しずつ出場機会を増やしている。2トップの一角に入り、前線からの守備に奔走した。
監督
城福 浩 6
「アウェーの鹿島戦で勝点を取って帰るのは簡単ではない。(過密日程で)メンバーを入れ替えながらだったが、魂のこもったゲームができた。次につながる」と、収穫を口にした。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
構成●サッカーダイジェストweb編集部
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