見どころ・戦評
[J1リーグ5節] FC東京3-2湘南/3月17日(水)/味の素スタジアム
【チーム採点・寸評】
FC東京 6
失点シーンは湘南にしてやられた感がある。一方で攻撃では、3トップが連動して奪った田川の先制ゴール、SBの攻め上がりから前線の核となるべきD・オリヴェイラが決めた2点目、同点とされた直後に押し込んだ渡辺の決勝弾と良い時間帯に良い形で奪い勝負強さを見せた。
【FC東京|採点・寸評】
GK
13 波多野豪 6
2失点と結果に不満は残るだろうが、86分の古林のシュートをビッグセーブし、勝点3に貢献。ディフェンス陣へのコーチングの声も響いた。
DF
22 中村拓海 5(79分OUT)
強みである攻撃参加も相手の圧力で限定され、守備時のミスも目立った。19分に自陣ゴールライン際での処理を誤り相手にシュートチャンスも与えた。
MAN OF THE MATCH
4 渡辺 剛 6.5
81分に森重の折り返しを頭で押し込み決勝弾。その直前の東のシュートのこぼれ球をライン際で残し小川に繋いだシーンも含めて、気持ちのこもったプレーで勝利に導いた。
29 岡崎 慎 6
レンタル先の清水から復帰後初出場となった。守備も安定したプレーで、13分に左サイドへのロングフィードでチャンスを創出。ビルドアップも助けた。
37 中村帆高 6
攻め上がった際にボールを奪われピンチを招くシーンもあったが、40分のD・オリヴェイラに出したピンポイントクロスは見事だった。
MF
3 森重真人 6
自陣でボールロストしたところから1失点目に繋がった。しかし、相手のパスをカットし同点弾の起点となり、バックステップしながらも競り勝ち決勝弾をアシスト。
2 アルトゥール・シルバ 5.5(56分OUT)
中村帆高にスルーパスを出し2点目に貢献。49分にはドリブルで持ち上がりFKも獲得した。ただ、湘南の運動量に手を焼き、後手に回っていた印象。
10 東 慶悟 6
サイドに流れて起点を作り、チームの攻撃を加速させた。81分の場面ではCKからの中途半端なクリアボールをダイレクトでシュート。
FW
27 田川亨介 6(79分OUT)
1点目のシーンでは、周囲と見事に連携。森重がカットしたボールをD・オリヴェイラに繋ぎ、渡邊凌磨のシュートのこぼれ球を詰めて得点した。
23 渡邊凌磨 6(56分OUT)
ドリブルや気の利いたポジショニングで攻撃陣のアクセントとなっていた。早めの交代となってしまったが、アピールには成功したか。
9 ディエゴ・オリヴェイラ 6.5(84分OUT)
40分に中村帆高のクロスからドンピシャヘッドでゴールを決めた。ボール捌きやプレスも抜かりなく、最前線で影響力を強めている。
交代出場
MF
31 安部柊斗 5.5(56分IN)
運動量と強度で中盤を引き締めた。終盤は押し込まれる展開となり守備の時間が長くなった。
FW
15 アダイウトン 6(56分IN)
攻撃の回数は限られていたが、D・オリヴェイラとのコンビでチャンスを創出。69分にはGKとの1対1からループシュートも狙う。
DF
6 小川諒也 ―(79分IN)
高い位置を取り、攻撃に厚みをもたらした。CKのキッカーも務め、左足のクロスで決勝点の起点に。
MF
14 内田宅哉 ―(79分IN)
同点に追いつかれた直後の投入で、得意のドリブルを発揮するチャンスは無かった。出場時間が短いため、採点はなし。
FW
11 永井謙佑 ―(84分IN)
シュートこそ打てなかったものの、わずかな時間でも長い距離を持ち上がり時間を使い、カウンターで見せ場を作る。
監督
長谷川健太 6
積極的に送り出した五輪世代が躍動。「良くても悪くても選手たちを見守って前半を戦おうと思っていた」と選手に信頼を寄せた。失点の多さが気がかりだが、目標としている得点力は向上している。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
湘南 5.5
攻守にスピーディでアグレッシブな湘南スタイルは発揮できた。しかし、先制してペースを握っていた前半のうちに逆転を許し、同点に追いついた2分後に決勝弾を決められ、ゴールの奪われ方が悪すぎた。
【湘南|採点・寸評】
GK
1 谷 晃生 5
ミスとは言えないが、1失点目と3失点目はポジショニングも良く、触れていただけに悔やまれる。
DF
22 大岩一貴 5
自身のサイドを押し込まれる場面も多く、相手の攻撃を防ぎ切れなかった。同点に追いつかれた37分の場面では渡邊凌磨のシュートに反応し切れなかった。
3 石原広教 5
24分にドリブルで持ち上がりチャンスを作り出す。55分にD・オリヴェイラを倒してしまいイエローカードを受ける。76分にも自陣でボールを奪われピンチを招く。
8 大野和成 5(68分OUT)
37分に自身のパスを森重にカットされ反撃を許す。空中戦では身体を張って跳ね返した。
MF
32 田中 聡 5.5(79分OUT)
アンカーの位置で広範囲にプレーに関与した。間を埋めるポジショニングの意識は強く感じたが、攻撃面では可もなく不可もなくという印象。
6 岡本拓也 5.5(79分OUT)
右サイドから度々クロスを供給。前線の大橋との呼吸も合っていたが、ゴールには結びつかなかった。
42 高橋 諒 6.5
79分の落としから繋がった得点場面は見事だった。湘南の攻撃シーンのほとんどに顔を出しており、1点目にも絡んだ。
MF
20 名古新太郎 6
ボランチやシャドーの役割をこなし、中盤でのアクセントになっている。自らのシュートも増えるとさらに怖い存在となりそうだ。
10 山田直輝 6.5(88分OUT)
チームのアウェー通算300得点となる先制弾を決め、79分の同点弾もアシスト。プレー範囲も広く存在感を示した。
FW
33 町野修斗 5.5(68分OUT)
前半に相手陣内でロングスローを披露する。周囲と呼吸が合わない場面もあり、シュートは0本に終わる。
17 大橋祐紀 6
自陣まで戻り守備もし、攻撃では先制弾に繋がるドリブルや、果敢な飛び出しもあった。終盤まで運動量も落ちずゴールを狙った。
交代出場
MF
29 三幸秀稔 5.5(68分IN)
終盤はセットプレーのキッカーを務める。アディショナルタイムに得たペナルティエリア手前中央の好位置でのFKは、ゴール右を狙うものの、わずかに外れてしまった。
FW
13 石原直樹 5.5(68分IN)
高橋からのボールをペナルティエリア内受け、山田に展開し同点ゴールに絡む。
DF
4 舘 幸希 ―(79分IN)
同点にした直後に田中に代わりピッチへ。しかし、守り切ることができず逆転を許してしまった。
MF
5 古林将太 ―(79分IN)
86分にペナルティエリア内でシュートを放つがGKに防がれる。終盤もチャンスを作るが得点には結びつかなかった。
MF
14 茨田陽生 ―(88分IN)
90分に古林とのワンツーから抜け出し右サイドを抉る。わずかな出場時間でもチャンスは作った。
監督
浮嶋 敏 5.5
ゲームプラン通りに先制点を奪い、複数の選手がダイレクトプレーを交えたスピーディーな攻撃で同点弾も奪った。交代カードで終盤の猛攻も後押ししたが、それでも一歩及ばず勝点を積み上げることはできなかった。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェストWeb編集部)
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