見どころ・戦評

[J1リーグ8節]FC東京2-1札幌/4月7日/味の素スタジアム
【チーム採点・寸評】
FC東京 6.5
渡辺が退場したにもかかわらず、チームは高い集中を保った。D・オリヴェイラの2ゴールで逃げ切れた点も含め、この日は勝負強さが光った。
【FC東京|採点・寸評】
GK
1 児玉 剛 6.5
福森のFKを弾いて防いだ72分のプレー、さらに高嶺のミドルを止めた終盤の好守が見事。1失点も、長谷川監督の信頼をがっちり掴みそうな雰囲気さえある。
DF
4 渡辺 剛 4(29分OUT)
29分に小柏のドリブル突破を阻止したプレーがファウルとの判定でレッドカード。早すぎる退場となった。
6 小川諒也 5.5
攻守両面での安定感がいまひとつ。アダイウトンのフォローは評価できるが、全体的に物足りないパフォーマンスだった。
22 中村拓海 6
21分のアダイウトンへのクロスは素晴らしかった。守備の局面で大きなミスもなく、ひとり少ない状況でも無難に乗り切った感がある。
29 岡崎 慎 5.5(80分OUT)
名古屋戦に続いて先発出場。後半に入ってマークが少しずれた点は反省材料か。エリア内でかわされるシーンもあったので及第点に届かない「5.5」とした。
MF
3 森重真人 6
アンカーでスタートも、渡辺の退場後はCBに。上出来とは言えなかったが、ふたつのポジションをそつなくこなすあたりはさすがだ。
7 三田啓貴 6.5(65分OUT)
D・オリヴェイラの先制弾を呼び込んだFKには魂が込められていた。チームに勢いをもたらした点で、勝利への貢献度は高かった。
31 安部柊斗 5.5(80分OUT)
運動量豊富で、7分には渾身のシュートブロックも。ただ、開幕当初に比べて軽率なミスが目立ち、“まだまだできる”印象だった。
FW
MAN OF THE MATCH
9 ディエゴ・オリヴェイラ 7.5
61分の先制弾に続き、69分にPKで加点。2ゴールに加えてカウンターの起点となる動き、献身的な守備も光り、長谷川監督も「大車輪の活躍」と賛辞をおくる。文句なしのマン・オブ・ザ・マッチだ。
15 アダイウトン 6.5(84分OUT)
優れた加速力と個人技でひとり少ない状況でも打開を試みる。ミスもあったとはいえ、その果敢な姿勢はチームに大きな勇気を与えた。
27 田川亨介 5(HT OUT)
攻撃の起点になかなかなれず、肝心のゴールもなし。期待していたぶん失望も大きく、厳しい採点とした。
交代出場
FW
11 永井謙佑 6(HT IN)
シュートこそなかったが、三田のFKに反応してヘッドのパスでD・オリヴェイラの先制弾をアシスト。良い仕事をした。
MF
10 東 慶悟 6(65分IN)
地味ながらもチームのバランスを取りつつ、危険なスペースを埋めた。守備面での貢献度はそれなりに高かったと言えるだろう。
DF
25 蓮川壮大 -(80分IN)
緊迫した状況で投入され、濃密な時間を過ごす。こうした実戦経験が今後への成長につながるファクターになる。
MF
21 青木拓矢 -(80分IN)
失点直前のシーンでは菅に寄せるも間に合わず。セカンドボールへの反応自体は悪くなかっただけにやや悔やまれた。
MF
14 内田宅哉 -(84分IN)
1対1への対応やポジショニングは落ち着いていた。このまま安定したプレーを続けていれば、また先発のチャンスは巡ってくるはず。
監督
長谷川健太 6.5
よりハードワークできる永井を後半頭から投入するなど状況に応じた采配で試合の流れを呼び込む。アダイウトンのサイド起用も今季は当たっている。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
札幌 5.5
ひとり多い時間帯にペースを握れなかったのが痛恨。結果、キム・ミンテを退場で失い、2失点と厳しい展開に。0-2から巻き返した点は評価できるが、悔しさが残る一戦だった。
【札幌|採点・寸評】
GK
1 菅野孝憲 5.5
大きなミスはなかったとはいえ、2失点。被カウンター時のD・オリヴェイラへの対応を守備陣にもっと要求してもよかったのでは?
DF
2 田中駿汰 5.5
11分にディレイでアダイウトンを封じた守備は玄人好み。16分に小川を潰したタックルも悪くなかったが、後半に入ってやや乱れた。
5 福森晃斗 6.5
視野が広く、53分、86分には絶妙のカバーリングでピンチを阻止。セットプレーでは敵にとって危険極まりないボールをゴール前に入れ続けた。さらに、サイドチェンジでも魅せた。
20 キム・ミンテ 4.5(59分OUT)
前半は3バックの真ん中で冷静かつ激しいディフェンスを披露。しかし59分にD・オリヴェイラへのファウルで退場となり、それが敗因のひとつに。
MF
7 ルーカス・フェルナンデス 5(68分OUT)
曖昧な仕掛けでFC東京の守備網に引っ掛かる。フラストレーションを抱えたまま、68分に途中交代を余儀なくされた。
9 金子拓郎 5.5
仕掛けや崩しの局面で躊躇したせいか、効率よくフィニッシュに絡めず。フル出場でシュート0本はいただけない。
10 宮澤裕樹 5(89分OUT)
前半に限れば最終ラインに下がってのビルドアップには安定感があった。ただ、後半はD・オリヴェイラにPKを献上するなどミスが目立った。
14 駒井善成 5.5(89分OUT)
ゴール前でのイメージは悪くなかったが、そのプレーに反応できる味方がいなかったのは残念。67分にボールの処理を誤って、D・オリヴェイラにカウンターを許した点もネガティブに映る。
18 チャナティップ 5.5(68分OUT)
小気味いいドリブルでFC東京の守備陣を揺さぶった。しかし、55分にパスカットされてカウンターを招いたのは減点材料だろう。
35 小柏 剛 5.5(39分OUT)
果敢なドリブル突破で渡辺のファウルを誘った29分のプレーはアグレッシブ。それだけに前半途中での負傷退場は悔やまれた。
FW
11 アンデルソン・ロペス 5.5
菅のシュートに素早く反応し、意地の1ゴール。とはいえ、CFの役割を全うしたかと言えば……。むしろ抑え込まれた印象のほうが強い。
交代出場
MF
4 菅 大輝 6(39分IN)
負傷した小柏に代わって途中出場。A・ロペスのゴールにつなげた弾丸ショットが大きなインパクトを残した。
MF
6 高嶺朋樹 5.5(68分IN)
終盤の89分にゴール正面、ミドルレンジから放ったシュートは好印象だった。決まっていれば、文字通りヒーローだったが……。
FW
28 青木亮太 5.5(68分IN)
この日は味方とあまりシンクロせず、シュートも打てなかった。もっとドリブルで仕掛けてもよかったか。
MF
3 柳 貴博 -(89分OUT)
古巣との対戦で燃えていたはずだが、90分に狙ったボレーシュートは枠を捉えず。狙う姿勢は良かったが……。
MF
44 小野伸二 -(89分OUT)
ボールを持つだけで何かやってくれそうな期待感は健在。チャンスを演出できなかったものの、吸い付くトラップで収める場面も。
監督
ペトロヴィッチ 5.5
「(FC東京に)退場者が出てからやりにくさがあった」と反省の弁。やはり数的優位にあった時間帯に仕留めたかった。
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

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