見どころ・戦評
[J1リーグ9節]FC東京2-4川崎/4月11日/味の素スタジアム
【チーム採点・寸評】
FC東京 5
先手を取れず、前半から苦戦。後半に2点を奪ったが、1試合トータルでの4失点は褒められない。アンラッキーのひと言では片づけられない敗戦だ。
【FC東京|採点・寸評】
GK
1 児玉 剛 5.5
三笘のシュートを防いだ5分の好守は評価。ただ、個人の出来そのものはまずまずだったが、4失点という事実は反省材料だ。
DF
3 森重真人 5.5
1対1の局面では強さを発揮。フィードで相手の裏を狙う選択も悪くなかった。個だけで見れば及第点の「6」も、最終ラインを引き締めきれなかった点で「5.5」とした。
6 小川諒也 5.5
GKの正面に収まった13分のクロスはコースが正直すぎた。家長のマークも少し疎かになり、どちらかと言えばネガティブなプレーのほうが目立った。
22 中村拓海 4.5(64分OUT)
31分のクリアミスをはじめプレーに粗さが目立ち、三笘への対応にも課題を残した。1点目につながる永井へのパスは評価も、全体的に厳しいパフォーマンスだった。
29 岡崎 慎 5
失点につながるミスが散見。L・ダミアン、三笘、家長の3トップをなかなか止められず、3失点目のあとピッチに崩れる姿がなんとも印象的だった。
MF
7 三田啓貴 5(64分OUT)
攻撃の起点になりきれず、セットプレーからも絶好機を演出できなかった。このところの好調ぶりを考えれば、不満足な仕事ぶりだった。
10 東 慶悟 5(78分OUT)
4-4-2システムの左サイドハーフを担うも川崎に主導権を握られ……。ボールを収めるのに苦労し、リズムをもたらすことはできなかった。
21 青木拓矢 5
後半途中からリズムよくボールを回していた時間帯もあった。とはいえ、2失点目につながるパスミスは痛恨で、大きな減点材料だった。
31 安部柊斗 5(HT OUT)
川崎のパス回しに苦戦。守備に限らず攻撃の局面でも後手に回り、持ち前のアグレッシブさは影を潜めた。交代は致し方なし。
FW
9 ディエゴ・オリヴェイラ 5
中盤までおりてくる頻度が高く、それがかえって川崎を助けた感もある。自慢のドリブル突破を何度も止められては……。
11 永井謙佑 5.5(64分OUT)
諦めずハイプレスするスタンスはさすがで、59分にはカウンターからアダイウトンのゴールをアシスト。勝利に導けなかった点で及第点に届かない「5.5」としたが、奮闘したひとり。
交代出場
FW
15 アダイウトン 5.5(HT分IN)
0-2で迎えた59分に貴重なゴール。しかし、その後はトーンダウンし、川崎の守備網に何回も引っ掛かっていた。
FW
27 田川亨介 5(64分IN)
途中出場でチャンスボールに恵まれず、シュート0本は残念。スペースを有効活用できなかったのが悔やまれる。
MF
8 髙萩洋次郎 5.5(64分IN)
内田のゴールをお膳立てしたパスはグッド。ただ、試合の流れを引き寄せるほどの出来ではなく、不完全燃焼という見方が妥当か。
MF
14 内田宅哉 6(64分IN)
主戦場ではない右ウイングバックで途中出場。積極的に攻め上がり、終盤の84分にはヘッドでJ1初ゴールと意地を見せた。
MF
2 アルトゥール・シルバ -(78分IN)
昨季の良い頃に比べてプレーに躍動感が感じられない。一つひとつ指揮官の信頼を掴む以外に先発復帰へのチャンスは膨らまないか。
監督
長谷川健太 5
打ち合いを臨んだものの、ホームで勝利を飾れず。「崩せて得点できたが、この負けは真摯に受け止める」とは本人のコメントだ。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
川崎 7
2失点も内容で圧倒した感が強く、危なげない勝利と言っても過言ではない。前半の組織立ったディフェンスはとりわけ素晴らしかった。
【川崎|採点・寸評】
GK
27 丹野研太 5.5
19分に谷口とD・オリヴェイラが競ってゴールに向かってきたボールをビッグセーブ。少し不安定なプレーもあったとはいえ、及第点の「6」に近い「5.5」だ。
DF
13 山根視来 6
同サイドの家長をサポートしつつ、4バックの一角としても機能。攻撃での最大のハイライトは三笘のゴールを生んだ右サイドからの鋭いパスだろう。
4 ジェジエウ 6
軽い守備もあったとはいえ、相変わらず1対1の競り合いは強かった。なかでもD・オリヴェイラを潰す際の詰めの早さには目を見張った。
5 谷口彰悟 6.5
31分にゴール前に抜け出したD・オリヴェイラをフェアなタックルで止めたプレーには痺れた。75分にはヘッドでL・ダミアンのゴールをアシストと攻撃面でも魅せた。
7 車屋紳太郎 6.5
指揮官の抜擢に応え、安定したパフォーマンス。三笘のリスタートからドリブルでシュートまで持ち込むシーンもあり躍動していた。
MF
6 ジョアン・シミッチ 6.5
FC東京の守備陣形にヒビを入れる縦パスが効いていた。球際の競り合いも強く、チームに安定感をもたらした立役者のひとりだった。
19 遠野大弥 6(70分OUT)
38分のシュートは枠外も攻守両面でよくボールに絡んだ。もちろんミスはあったが、それでもチームのために懸命に走る姿勢はポジティブに映った。
25 田中 碧 7(90+1分OUT)
交代するまで推進力抜群で、簡単に叩ける局面ではシンプルにプレー。守備面での追い込みも素晴らしく、中盤を根底から支えた。
FW
9 レアンドロ・ダミアン 7.5(84分OUT)
絶妙かつ正確なポストプレーはもちろん、家長への2アシストがなにより光った。守備も献身的で、終盤にゴールとMOMにも匹敵する活躍を見せた。
18 三笘 薫 7(84分OUT)
ボールを持てば“怖さ”を醸し出す存在感は半端なし。力強い守備でFC東京の攻撃を機能不全にさせるなど、トータル的に素晴らしかった。
MAN OF THE MATCH
41 家長昭博 7.5(84分OUT)
神出鬼没な動きで敵をかく乱。8分にヘッドで先制弾を叩き込むと、17分には華麗な左足ミドルで追加点と決定力もまざまざと見せつけた。FC東京の勢いを早い時間帯に削いだ点で、このベテランをMOMとした。
交代出場
MF
8 脇坂泰斗 6(70分IN)
75分にFKで決定機を演出。約20分という多くない出場時間ながらも、しっかりと爪痕を残した。
FW
11 小林 悠 -(84分IN)
ボール自体にあまり絡めずシュートは0本。この鬱憤を今後のリーグ戦で晴らしてほしい。
FW
16 長谷川竜也 -(84分IN)
左サイドから果敢にチャレンジした姿が好印象。次節以降の活躍に期待したい。
FW
20 知念 慶 -(84分IN)
田中碧のスルーパスに反応するもシュートに持ち込めなかったシーンが悔やまれる。ああいうところでアピールしたい。
MF
22 橘田健人 -(90+1分IN)
クローザーとしての役目をまっとう。出場時間が短く、可も不可もなし。
監督
鬼木 達 7
左SBに先発起用した車屋が当たった点で采配は評価に値。ゴールを目指す姿勢を選手たちに体現させたのも見逃せない。
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
Jリーグ各クラブの最新情報はアプリで!