見どころ・戦評
[J1リーグ13節]横浜2-0神戸/5月9日(日)/日産スタジアム
【チーム採点・寸評】
横浜 6.5
攻撃陣のスプリント力や守備陣の対応力が光るなど、全員が最後まで攻守にハードワーク。オウンゴールで奪った先制点以降はさらに勢いが増し、80分にはショートカウンターから試合を決定付ける追加点を奪い、4連勝を飾った。
【横浜|採点・寸評】
GK
1 高丘陽平 7
15分、古橋の反転シュートを好セーブで阻むなど、相手の決定機を再三ストップ。3試合連続でのクリーンシート達成に大きく貢献した。
DF
27 松原 健 6.5
対面の酒井、中坂に仕事をさせず、危険なカウンターに対してもすぐさま戻って対応。攻撃でも前線へ効果的なロングパスを通した。
13 チアゴ・マルチンス 6.5
61分にシュートブロックした際、足をつってしまい苦しい表情を浮かべるも、90分間気持ちでプレー。終始安定していた。
4 畠中槙之輔 6.5
CBコンビのT・マルチンスと作る守備ブロックはまさに鉄壁。リンコンの行く手を最後まで阻み、チームに完封勝利をもたらした。
5 ティーラトン 6
序盤こそ目立った働きはできなかったが、先制点を生んだダイレクトクロスは見事。相手GKとDFの間に鋭いパスを入れ、オウンゴールを誘発した。
MF
6 扇原貴宏 6
攻撃では消極的なパスが多かったが、守備では喜田とともに球際の強度で存在感。攻撃の芽を摘んだ。
8 喜田拓也 6.5
ボールを冷静かつ的確に左右に捌いて相手を揺さぶった。積極的にミドルを放ち、守備範囲の広さも際立った。
10 マルコス・ジュニオール 6(20分OUT)
2列目からの飛び出しや、中盤と前線を繋ぐ役割を果たし相手の脅威となっていたが。20分に左足を抑え、無念の途中交代に。
FW
7 エウベル 6(90分OUT)
39分に天野との連係で抜け出してクロスを供給するなど、攻撃に推進力を加える。簡単にボールを失わないキープ力も光った。
45 オナイウ阿道 6.5(73分OUT)
ハイプレスやプレスバックでボールを奪い、攻撃の起点に。積極的にゴール前に飛び込む姿勢も見せ、神戸守備陣の脅威を与えた。
38 前田大然 6(73分OUT)
31分に裏へ抜け出した決定機は決め切りたかった。それでも先制点の場面では、DFを引き連れて斜めに走り込むことで相手を混乱させた。
交代出場
MAN OF THE MATCH
MF
14 天野 純 7(20分IN)(90分OUT)
負傷したM・ジュニオールに代わって早い時間帯に投入。サイドへの展開や高精度パスでチームを勢いに乗せた。ポジショニングも抜群で、80分には貴重な追加点をゲット。文句なしのMOMだ。
FW
18 水沼宏太 6(73分IN)
決して多くは無い出場時間のなか、守備で存在感。敵陣でのパスカットで、チームに2点目をもたらした。
FW
9 レオ・セアラ 6(73分IN)
前掛かりになった相手の背後を狙って積極的にスプリント。献身的な守備でも貢献度は高い。
DF
25 小池龍太 ―(90分IN)
終了間際にエウベルに代わって投入。ほとんどボールに絡むことはできなかった。
MF
26 渡辺皓太 ―(90分IN)
特筆すべきプレーはできなかったが、試合を無失点で終わらせるタスクはこなした。
監督
アンジェ・ポステコグルー 6.5
負傷したM・ジュニオールに代わって投入した天野が躍動。そのほかの交代カードも守備で高い貢献度を見せ、完封勝利を果たした。選手たちの働きを称賛しつつ、「いつも通りやるべきことをやった結果」と胸を張った。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
神戸 5.5
完封負けで9試合ぶりの敗戦。相手に主導権を握られるなかで、カウンターなどから決定機こそあったものの、少ないチャンスをものにできなかった。2失点ともにミスから生まれたもので、集中力にも課題が残る。
【神戸|採点・寸評】
GK
1 前川黛也 5
サイドへのロングフィードで攻撃の起点に。しかし、80分には不用意なパスを相手に奪われ、2失点目を献上した。
DF
23 山川哲史 5.5(81分OUT)
相手のラストパスを素早い反応でカット。守備では前田に自由を与えなかったが、攻撃では印象が薄い。
17 菊池流帆 6
31分の相手の決定機は、身体を投げ出してシュートブロック。73分のエウベルとのスピード勝負にも勝ち切るなど、対人の強さを存分に見せた。
4 トーマス・フェルマーレン 5
自分のポジション離れて前に出て、勇気のあるボール奪取を図った。ただ、1失点目のオウンゴールは痛恨だった。
24 酒井高徳 5.5
左サイドでの中坂への素早いサポートは効果的だった。しかし、守備ではエウベルに簡単に突破を許してしまう場面も。
MF
6 セルジ・サンペール 6(HT OUT)
先発メンバーのなかでは、飛び抜けたクオリティを示す。前を向けば、前線の選手へ正確なスルーパスを送り、再三決定機を創出した。
5 山口 蛍 5.5
周囲のポジション取りの悪さもあってのことだが、横パスや後ろへのパスなどが多く、決定的な仕事はできずに終わった。
22 佐々木大樹 5.5(59分OUT)
1.5列目の位置でボールを受けて適切に捌き、攻撃にリズムを生んだ。ただ、もう少しプレーに工夫が欲しかった。
MF
20 井上潮音 5.5(HT OUT)
ポジショニングは良いものの、サイドからの攻撃が少なかったこともあり、本来の持ち味を発揮できなかった。
FW
11 古橋亨梧 6
立ち上がりから積極的にミドルを放つなど、チーム最多4本のシュートを放つ。運動量やスプリント力には目を見張るものがある。
31 中坂勇哉 5.5(59分OUT)
プレスバックなど、守備では機能していた。ただ攻撃では、持ち味の強気なプレーが鳴りを潜め、違いを生み出せず。
交代出場
MF
7 郷家友太 5.5(HT IN)
サンペールに代わって投入され、そのままボランチを務めた。相手の追加点の場面では、天野に付き切れずフリーにさせてしまった。
FW
29 リンコン 5(HT IN)
ハーフタイムからの出場で1トップを務めた。相手に主導権を握られる展開のなか、なかなかボール収められず、周囲との連係不足も露呈した。
MF
8 アンドレス・イニエスタ 6(59分IN)
スコアを動かすには至らずも、この男が入ってからゲームの流れが変わったのは確か。トップ下での起用で、何度もゴールに直結するスルーパスを供給した。
FW
40 アユブ・マシカ 5.5(59分IN)
投入直後の61分に、スピードを生かした仕掛けから好機を演出。ただ、それ以降は目立った働きができず、シュート精度もいまひとつ。
DF
19 初瀬 亮 ―(81分IN)
2失点を奪われた直後に山川と代わって途中出場。守備では安定感を見せた。
監督
三浦淳寛 5.5
ハーフタイムの2枚替えや、リンコンやA・マシカなど新戦力の途中起用など、積極的にカードを切った。しかし、試合の流れを変えるには至らず、「結果も内容も今日の試合はマリノスが上だった」と悔やんだ。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)
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