見どころ・戦評
[J1第14節]神戸1-1C大阪/5月15日/ノエスタ
【チーム採点・寸評】
神戸 6
後半途中までなかなか攻撃のリズムを掴めず、75分に先制点を献上。それでもドウグラス、リンコン、マシカの投入で攻勢を強めると、後半アディショナルタイムに劇的な同点弾! 粘り強さを見せた。
【神戸|採点・寸評】
GK
1 前川黛也 6
ロングフィードがやや乱れがちだったのは反省材料だが、クロスのキャッチミスはほとんど見られなかった。39分に藤田のミドルシュートをストップしたのもお見事。
DF
MAN OF THE MATCH
4 トーマス・フェルマーレン 7
ゴール右隅に突き刺す劇的な同点ゴールでこの試合のヒーローに。相手のクロスを再三撥ね返した守備面もソツのない出来で、現役ベルギー代表の実力を示した。
17 菊池流帆 6
この日も相変わらず対人戦の強さを披露。豊川と加藤の俊敏な動きにも遅れることなくついていき、自由を与えなかった。
23 山川哲史 5.5(79分OUT)
前半は相手に決定的な仕事をさせず、また落ち着いて攻撃にも関与していた。ただしテンポアップした後半は守備でやや後手に回る場面も。
24 酒井高徳 5
珍しく守備の局面で相手に振り回される場面が目につく。特に失点シーンで坂元への対応が遅れたのは痛恨だった。
MF
5 山口 蛍 6.5
中盤での機動力とカバーリング能力は健在。後方からのロングパスでカウンターの起点となり、サンペールがいないなかで舵取り役としても機能した。
7 郷家友太 6(79分OUT)
負傷中のサンペールの代わりにボランチで出場。パートナーの山口に支えられながら、要所で身体を張って素早くピンチの芽を摘んだ。
20 井上潮音 5.5(57分OUT)
ボールロストは少なく、確かな足もとのテクニックを見せた一方で、決定的なプレーが少ない。50分に古橋のシュートにつながったようなパスをもっと見せたい。
31 中坂勇哉 5(HT OUT)
球離れが早く、攻撃のリズムを崩すようなことはなかった。ただしボールを持った時のアイデアが物足りなかった。
FW
11 古橋亨梧 6
飛び出しのスピードはやはり圧巻で、それ以上に献身的なプレッシングでの貢献も目立つ。試合終盤になっても運動量は衰えなかった。
22 佐々木大樹 5(68分OUT)
あまりにも決定機を逸する場面が多く、サポーターのため息を誘った。オフサイドで無効となった45分のシュートを決めていれば……。
交代出場
DF
19 初瀬 亮 6(HT IN)
精力的なアップダウンで左サイドに推進力をもたらした。あとは一つひとつの細かいプレーを丁寧にこなしたいところ。
MF
8 アンドレス・イニエスタ 6(57分IN)
度々見せるスルーパスはやはり絶品。ゴールに直結する仕事はできていないが、徐々にコンディションが上がっているのは確かだ。
FW
49 ドウグラス 6(68分IN)
あと一歩届かずシュートにつながらなかった場面は少なくない。それでもターゲット役としては頼もしい存在であることを改めて証明した。
FW
29 リンコン ―(79分IN)
トップフォームに近づいているようで、圧巻の攻撃性能を発揮。36分にはポスト直撃のシュートを放ち、41分には巧みなドリブルでチャンスを作った。
FW
40 アユブ・マシカ ―(79分IN)
古橋、リンコンとともにスピーディな攻撃を展開し、相手に圧力をかけた。終盤での冷静なパスでフェルマーレンのゴールをお膳立て。
監督
三浦淳寛 6
慎重な入りで前半はほとんど動かずも、強調してきた粘り強さを示す。後半途中からイニエスタをはじめ、ドウグラス、リンコン、マシカと攻撃的なカードを切り、攻撃のリズムを生んだ。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
C大阪 5.5
先制ゴールは見事だったが、その他のクロスは得点の匂いを感じさせなかったのも事実。攻撃のバリエーションと試合の締め方に課題が残る。
【C大阪|採点・寸評】
GK
21 キム・ジンヒョン 5.5
前半終了間際のセービングが冷静だった一方で、ビルドアップ時には落ち着きを欠いていた印象。パスミスを連発したのが気になった。
DF
2 松田 陸 5
後半に疲労の色が隠せなくなり、相手アタッカーの進攻を食い止められず。オーバーラップの回数も限られた。
6 チアゴ 6
ダンクレーとのツインタワーは迫力十分で、後半途中までは身体を張って耐え続けていた。特に前半は古橋をよく抑えていた。
14 丸橋祐介 5.5
ボールを受けたらアーリークロスの一本調子だった。ドリブルやミドルシュートを織り交ぜながら、攻撃に変化をもたらしたかった。
43 ダンクレー 6
長い脚を活かして相手のドリブルでの進入をストップ。時に見せる縦パスで攻撃のスイッチにもなった。
MF
5 藤田直之 5.5
前半はバランサーとして巧みに振る舞うも、後半にトーンダウン。中盤のスペースを空けて相手に自由を許す時間があった。
10 清武弘嗣 6(87分OUT)
いつもに比べればボールロストが少なくなかったものの、時折見せる極上のチャンスメイク技術は見応えがあった。次はゴールにつなげたい。
17 坂元達裕 7
グングンと相手の守備網に切り込んでいくドリブルは素晴らしい。75分にヘディングでのゴールで結果を残したのがなによりの収穫。
25 奥埜博亮 5.5
豊富な運動量でピッチの広範囲をカバーしていた分、攻撃時に相手ゴール前に顔を出す回数は少なかった。とりわけ前半はもっと積極的に前に出ても良かった。
FW
29 加藤陸次樹 5(57分OUT)
クロスボールでなかなか相手に競り勝てず、シュートチャンスは1本も訪れなかった。消化不良のまま後半途中にピッチを去る。
32 豊川雄太 5(71分OUT)
アグレッシブに前線を動き回り、パスを引き出そうとしていたものの、効果的ではなかった。51分のシュートもゴール左に外れた。
交代出場
FW
13 高木俊幸 6.5(57分IN)
左サイドハーフで出場すると、持ち前のスピードを生かして攻撃を加速させた。先制点をアシストしたクロスは称賛に値する。
FW
22 松田 力 5.5(71分IN)
出場してからは押し込まれる時間帯が長く、なかなかチャンスを得られなかった。インパクトを残せず終いに。
FW
31 藤尾翔太 ―(87分IN)
試合終盤に投入されたものの、見せ場は右サイドでドリブルした45+1分のプレーくらい。ボールをキープして時間を上手く運びたかったが。
監督
レヴィー・クルピ 5
長身FWがいない割りにクロスが多く、有効的な攻撃とは言い難い。終盤の交代策も奏功せず、試合を通してのプランに疑問が残る。
取材・文:多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
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