見どころ・戦評

[J1リーグ17節]FC東京0-0広島/5月30日/味の素スタジアム
【チーム採点・寸評】
FC東京 5.5
押し込まれる展開だった前半は決定機ゼロ。後半も流れを変えられず、内容だけなら広島を下回った(シュート数はFC東京の3本に対し、広島は14本)。田川に序盤戦のような勢いが感じられないのは気掛かりだ。
【FC東京|採点・寸評】
GK
13 波多野豪 6
前半から安定したセービングでゴールを許さず。ハイボールの処理も危なげなく、無失点に抑えた。
DF
3 森重真人 6.5
対人では相変わらずの強さを発揮。つなぎ役としても上手さを見せつけ、不安定なチームの中でも良い意味で淡々とプレーしていた。
4 渡辺 剛 6.5
身体を張るディフェンスはさすが。苦しい時間帯も集中を切らさず、根気よくボールを跳ね返していた。
6 小川諒也 5.5
代表招集されているからこそハイレベルなパフォーマンスが求められる。その点で言えば、攻撃も守備もややインパクトに欠けた。
22 中村拓海 5.5
攻守両面でいまひとつ安定感に欠け、アピールできたとは言い難い。このあたりでひと皮剥けて、飛躍へのきっかけを掴んでもらいたいが。
MF
8 髙萩洋次郎 5(60分OUT)
立ち上がりは縦パスが上手く入らず。プレスバックもかわされ、どこか空回りだった。良いパスもあったが、全体的には褒められない出来だろう。
11 永井謙佑 5.5(72分OUT)
後半開始直後のシュートは惜しくもクロスバー。持ち前のスピードが生きる場面は多くなく、不完全燃焼に終わった。
21 青木拓矢 5.5(90+1分OUT)
エリア内で効果的なパスを通せなかった28分のプレーが悔やまれた。ただ、組み立ての局面でそこまでミスはなく及第点に近い仕事はしただろう。
27 田川亨介 5
ボールロストが目立ち、攻撃をスローダウンさせた。チャンスになりそうな局面で精彩を欠いたのが残念で仕方ない。
31 安部柊斗 6
苦しい展開ながらも自慢の運動量を生かして中盤を支えた。謹慎期間を経て“良い時の安部”が戻ってきそうな予感はある。
FW
9 ディエゴ・オリヴェイラ 6(72分OUT)
7分のプレスバックは迫力満点。ドリブルで仕掛ける一方で、チームのために汚れ役もこなすプレースタイルは観る側に感動を与えた。
交代出場
MF
10 東 慶悟 5.5(60分IN)
髙萩に代わりトップ下に入った。81分の縦パスはアダイウトンにつながらなかったものの可能性を示す。できれば、決定機を演出したかったが。
FW
15 アダイウトン 5.5(72分IN)
86分の強引なドリブル突破はいかにもアダイウトンらしい。ゴールにならなかったものの、ああいう仕掛けが敵を崩す意味で有効に映った。しかし、期待されたゴールがなかったので「5.5」に。
MF
7 三田啓貴 5.5(72分IN)
シュートにパスと積極的なチャレンジが目を見張る。どうにかしてやろうという気迫は伝わってきたが、試合の流れを変えるまでの影響は与えられなかった。
MF
18 品田愛斗 -(90+2分IN)
出場時間が短く、見せ場らしい見せ場はなかった。シーズン後半戦はよりアピールして、スタメン争いに絡みたい。
監督
長谷川健太 5.5
東、三田、アダイウトンなどを投入して攻撃を活性化させようとした采配は悪くない。ただ、負けなかったとはいえ、ゲームメイクなどに課題を残す一戦となった。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
広島 6
立ち上がりから敵陣に攻め込み、後半も意図のある攻撃を展開。ゴール前で工夫を欠いて無得点だったが、それでも手応えを感じさせるゲーム内容だった。
【広島|採点・寸評】
GK
38 大迫敬介 6
キックがやや不安定だった以外はマイナス面が見当たらず。ハイボールの処理も危なげなく、守護神としての役割をきっちり果たす。
DF
2 野上結貴 6.5
3バックの一角として十分に機能。優れたインターセプトでピンチの芽を断ち切り、右ウイングバックになってからもプレーのクオリティは落ちなかった。
4 荒木隼人 6.5
38分のD・オリヴェイラへの対応はパーフェクト。3バックを統率しつつ、競り合いの局面でも粘り強さを見せた。
19 佐々木翔 6.5
1対1の守備で強さを示し、カバーリングも及第点。90分通してディフェンスの強度を保っており、ひと言で「素晴らしい出来」だ。
MF
6 青山敏弘 6(72分OUT)
組み立てや仕掛けの局面では同じボランチの川辺と絶妙な距離感を保ちつつ、チャンスを窺った。後半は運動量が落ちた印象も及第点には届く働きだろう。
MAN OF THE MATCH
8 川辺 駿 7
攻守のバランサーとして地味ながらも効果的な働き。良いところに顔を出し、味方をフォローするセンスは特筆に値した。66分に突進してくるD・オリヴェイラを減速させた守備はファインプレー。
10 森島 司 6
ゴール前に際どいパスを何本も送るなど相手にしたら厄介な存在だった。細かいミスがあったとはいえ、最後まで“怖さ”はあった。
15 藤井智也 6.5(83分OUT)
開始直後の、ボール奪取からの攻め上がりが素晴らしかった。後半も縦への突破からのクロスを連発。アグレッシブさが光った。
18 柏 好文 5.5(72分OUT)
ゴール前でシュートを打った14分の好機は決めたかった。決して悪くなかったが、決定的な仕事ができなかったぶんだけで採点を下げた。
29 浅野雄也 5.5(72分OUT)
推進力と鋭い縦パスで相手にプレッシャー。しかし、ギャップを作るまでに至らず、後半は敵の守備網にだいぶ引っ掛かった。
FW
37 ジュニオール・サントス 5.5(79分OUT)
39分のヘディングシュートをはじめ、ゴールに近づきそうなシーンは何度かあった。ただ、この日は結果的に渡辺と森重の両CBに抑え込まれた。
交代出場
MF
24 東 俊希 5.5(72分IN)
そこまで目立ったアクションもなければ、大きなミスもない。可も不可もないが、どちらかと言えばアピール不足か。
MF
27 ハイネル 5.5(72分IN)
88分にボールを持ち出し、パスで展開した一連のプレーは悪くなかった。ただ、三田を少し自由にさせた印象も。
MF
14 エゼキエウ 5.5(72分IN)
87分のシュートは選手に当たり枠内に飛ばず。ゴールへの執念は多少なりとも感じたが、残念ながら結果がついてこなかった。
MF
23 鮎川 峻 -(79分IN)
後半アディショナルタイムでのドリブルシュートが最大のハイライト。相手選手に阻まれたものの、良いトライだった。
DF
3 井林 章 -(83分IN)
アダイウトンをそこまで自由にさせず、無失点というタスクを完遂。短い出場時間ながらも悪くない仕事をした。
監督
城福 浩 6
連戦続きでも上手く選手をやり繰りしてFC東京を上回るパフォーマンスだった。「内容は胸を張っていい」とは指揮官本人のコメント。
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

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