見どころ・戦評
[J1リーグ19節]柏 0-2 浦和/6月23日/三協フロンテア柏スタジアム
【チーム採点・寸評】
柏 5.5
立ち上がりは最終ラインを高く設定し、強気の姿勢で攻勢に出たが、チャンスを決め切れず。すると徐々に失速して自陣に押し込まれるようになり、終盤に崩れてしまった。
【柏|採点・寸評】
GK
21 佐々木雅士 5
43分のパンチングミスは危なかったし、後半は相手のシュートを防ぎきれず、2失点を喫してしまった。
DF
6 高橋峻希 5
何度も相手のコンビネーションに翻弄され、自身のサイドからクロスもよく打ち込まれてしまっていた。
3 高橋祐治 5
興梠とのマッチアップでハードな守備をしていたが、28分に背後を取られて危うく失点につながりそうな場面もあった。後半立ち上がりにラインコントロールのミスからピンチも。
25 大南拓磨 5.5
この日は集中力を高く保ち、クロスをよく撥ね返していた。28分と72分にはスライディングで汰木に圧力を与え、シュートミスを誘った。自らが奮闘しても結果的に2失点は悔やまれる。
4 古賀太陽 5
味方との連係のせいなのか、パスがズレる回数が多かったか。攻守ともに不安定なプレーが続き、1失点目も宇賀神への寄せが甘かった。
MF
8 ヒシャルジソン 6
ミドルシュートを狙うだけでなく、後方からのビルドアップに加えて、得意のボール奪取と、攻守で縦横無尽に走り回る。誰よりも戦っていたボールハンターだった。
22 ドッジ 6(74分OUT)
21分には瀬川へ巧みなスルーパスを供給し、そのままゴール前に走り込む。得点にはつながらなかったが、その後も推進力は発揮していた。ヒシャルジソンとのバランスも悪くない。
18 瀬川祐輔 5.5
組織を崩さないように基本的な守備をこなしつつ、攻撃ではゴールへの意欲も見せる。しかし、決定機には上手く絡めなかった。
9 クリスティアーノ 5.5
シュート、クロス、ドリブル突破と、仕掛け続けた。相手に脅威を与えたシーンもあったものの、得点に関与できなかったのが残念。
FW
29 アンジェロッティ 5(64分OUT)
最前線で身体を張れたのは立ち上がりくらいで、また得点を奪うべく積極的なプレーを見せたが結果にはつながらず。56分のシュートは惜しくもバーの上に……。
31 イッペイ・シノヅカ 5(68分OUT)
序盤からミドルを狙うなどアグレッシブな姿勢を披露したが、徐々に対策されるようになると、フィジカルの当たり負けなどが悪目立ちするようになっていった。
交代出場
DF
50 山下達也 5(64分IN)
敵のユンカー投入直後に途中出場し、守備を引き締めようとしたが、失点してしまった。
FW
35 細谷真大 5(68分IN)
前線からアグレッシブにプレスをかけて闘う姿勢は示したが、ゴールを脅かすことはできなかった。
MF
28 戸嶋祥郎 5.5(74分IN)
結果にはつながらなかったものの、中盤で激しく戦い、そこから攻撃につなげようとしていた。
監督
ネルシーニョ 4.5
相手の対策を練るばかりで、自チームの選手の特長を消してしまっているのではないか。特に前線の組み合わせは、アタッカー陣がやりづらそうに見えた。
【チーム採点・寸評】
浦和 6.5
立ち上がりこそ劣勢に立たされたものの、前半の給水タイム後からポゼッション率を高め、徐々に攻勢を強めた。主導権掌握が奏功し、終盤に2ゴールを奪った。
【浦和|採点・寸評】
GK
1 西川周作 6
事なきを得たものの、39分のキャッチミスにはヒヤッとした。56分にも危うい飛び出しがあった。なにはともあれ、結果的には無失点に抑えてみせた。
DF
MAN OF THE MATCH
3 宇賀神友弥 6.5
64分、関根の落としを受け、綺麗なコントロールショットを決める。先制点を奪うだけでなく、インサイド気味にポジションを取った攻撃的姿勢は崩さず、また守備でも奮闘した。勝利を呼び込む貴重な先制ゴールだったためMOMに選んだ。
20 トーマス・デン 6
前半アディショナルタイムのパスミスはマイナス評価だが、49分にはスルーパスからチャンスメイクも。77分にはクリアミスしたかと思えば、すぐさまシュートブロック。要するプレーにムラがあった。
4 岩波拓也 6
最終ラインから的確にビルドアップし、厳しいディフェンスも披露。守備陣もコントロールしていた。エアバトルでもよく競り勝った。
6 山中亮輔 6.5
1点目はアーリークロスを供給して、2点目はセットプレーのキッカーとしてゴールに関与。鋭いボールで相手の守備陣を混乱させた。
MF
29 柴戸 海 6.5
伊藤とのバランスを保ちつつ豊富な運動量を発揮し、ピンチの芽を摘んでいた。セカンドボールもよく拾い、81分にはCKのこぼれ球をダイレクトシュート。見事な追加点を決めた。
17 伊藤敦樹 6.5(80分OUT)
38分、ヒシャルジソンにタックルを仕掛けたボールハントは良かった。その後も中盤でハードなディフェンスを続けていた。
24 汰木康也 6(80分OUT)
興梠とのコンビネーションは素晴らしかったが、28分のシュートミスは残念。とはいえ、その他のシーンで披露したキレのあるドリブルは魅力的だった。
41 関根貴大 6.5(90+1分OUT)
最後は相手のスライディングに阻まれたものの、6分に見せつけた華麗なドリブル突破は評価に値。64分には丁寧な落としで宇賀神のゴールをアシストした。
FW
9 武藤雄樹 6(61分OUT)
43分には相手のミスから得たチャンスでシュートミスしたが、28分の興梠へのスルーパスなど良いプレーも多々あった。
30 興梠慎三 6(61分OUT)
28分、相手DFの背後を取り、武藤からのスルーパスを巧みに収め、その後のヒールパスも秀逸。ただ、49分にはGKとの1対1で決定機を外してしまった。
交代出場
MF
18 小泉佳穂 6(61分IN)
ユンカーの近くで的確にサポート。テクニックを生かして攻撃の潤滑油となっていた。
FW
7 キャスパー・ユンカー 6(61分IN)
途中出場直後にいきなり際どいシュートを放つ。試合了間際にはらしくない決定機逸もあったが、ポストプレーなどの貢献は高い。
DF
15 明本考浩 ―(80分IN)
84分のクロスは味方とわずかにずれたものの、その直後にバイシクルシュートを狙うなど、とにかく積極性はあった。
MF
19 金子大毅 ―(80分IN)
セカンドボールを拾い、ゆっくりとパスを捌く。時間を稼ぎたい終盤に良い働きをした。
MF
11 田中達也 -(90+1分IN)
プレータイムが短かったため、あまりボールに触れなかった。
監督
リカルド・ロドリゲス 6.5
前節からスタメンを9人替え、フレッシュなメンバーで勝利したのは見事。ユンカーら主力投入のタイミングも良く、交代カードを切ったあとに2得点で勝負を決めた。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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