見どころ・戦評
[J1リーグ21節]清水1-0大分/7月4日(日)/IAIスタジアム日本平
【チーム採点・寸評】
清水 6.5
基本は4-4-2だが、押し込まれた際には右MFの片山が下がって5バック的な形で大分に対応。危ないシーンもあったが最後まで集中力を保ち、セットプレーで優位に立ったことも大きい。ホーム2連勝でクラブの29回目の誕生日を祝った。
【清水|採点・寸評】
GK
37 権田修一 6
少しキックに不安定な面はあったが、危ない場面はしっかりと止め、守備陣を鼓舞し続けながら無失点勝利につなげた。
MAN OF THE MATCH
DF
4 原 輝綺 7
前半から決定機につながるクロスを連発しつつ、片山と連係して大分のサイド攻撃をほぼ封じ、試合を決める決勝点を冷静にゲット。勝利の立役者に。
5 ヴァウド 6.5
前半は危険なパスミスもあったが、後半の先制ゴールをアシスト。終盤の押された時間帯でも個の強さを存分に発揮して完封に貢献した。
2 立田悠悟 6.5
ユースの先輩、大分・長沢との空中戦で大いに奮闘して決定的な仕事をさせず。チャンスにつながるロングフィードも目立った。
21 奥井 諒 6.5
攻守両面で闘志あふれるプレーを続け、力強い声かけやコーチングでもチームを牽引。言葉での貢献をGK権田も称賛した。
MF
13 宮本航汰 6
危険なスペースを埋めるポジショニングはいつも通りで、ビルドアップでも堅実なパスを徹底。大分につけいる隙を与えなかった。
6 竹内 涼 6.5
宮本と共にハードワークを続け、カバーリングも的確で中盤を安定させた。90分の相手のシュートをゴールライン上でクリア。
7 片山瑛一 6.5
基本は右サイドハーフだが押し込まれた際には最終ラインに入るなど戦術上のキーマンとして躍動。サイドで主導権を握って先制点にも絡み、原の活躍も引き出した。
10 カルリーニョス・ジュニオ 5.5(65分OUT)
守備では献身的な働きを見せたが、前半に身体を傷めたシーンが多く、攻撃で大きな仕事が少ないまま早めに交代した。
FW
23 鈴木唯人 6(84分OUT)
少し下がった位置でよくボールに絡み、守備でも役割を果たした。ただ、プラスアルファのプレーはもっと期待できるはず。
9 チアゴ・サンタナ 6(89分OUT)
前線で強さとキープ力を発揮して起点になるプレーはいつも通り。チャンスも何度かあったが、決めきることだけができなかった。
交代出場
MF
16 西澤健太 6(65分IN)
投入直後のCKで良いボールを入れて先制点を演出。その後もハードワークを続けて逃げ切りに貢献した。
FW
19 ディサロ燦シルヴァーノ -(84分IN)
守備の時間が長くなって見せ場は少なかったが、90+1分のカウンターからの決定的なヘッドを決められなかったのは残念。
FW
27 指宿洋史 -(89分IN)
プレー時間が短く評価要素は少ないが、90+1分のビッグチャンスでは起点になった。
監督
ロティーナ 6.5
状況に応じて5バックになる可変システムで大分の攻撃に対応し、サイドからの好機も演出。守備でのミスも減少させて今季初のウノゼロに導いた。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
大分 5.5
ボールを持つ時間は増えたが、ビルドアップやその先の崩しの質は物足りない展開に。終盤は4-4-2に変更して押し込む場面を増やしたが、決めきるまでには至らず4試合連続の無得点に終わった。
【大分|採点・寸評】
GK
22 ポープ・ウィリアム 6
1失点はしたものの、それ以外では好セーブが多く、個人としては最後まで安定したパフォーマンスを続けた。
DF
41 刀根亮輔 6(77分OUT)
10分のピンチではチームを救うシュートブロックを見せ、クロス対応でも健闘。攻撃参加でも惜しい形を作った。
14 エンリケ・トレヴィザン 6
最終ラインを統率しながら危険な場面での粘り強いシュートブロックが多く、流れからの得点は許さなかった。
19 上夷克典 5.5(77分OUT)
三竿雄斗の出場停止により17試合ぶりの先発出場。クロス対応や球際で粘りを見せたが、ビルドアップの面では良い絡みを見せられなかった。
MF
17 井上健太 6
深くえぐってのクロスは少なかったが、アーリークロスは多く、決定機も演出。スプリント回数26回もダントツで攻守にハードワークが光った。
40 長谷川雄志 5.5(88分OUT)
冷静なボールキープから少し下がった位置でビルドアップの軸となったが、攻撃のスイッチを入れる縦パスは物足りなかった。
11 下田北斗 5.5
4試合ぶりに先発復帰し、中盤の隙間でボールを受けながら前方へのパスも狙っていったが、なかなかチャンスに至らず。セットプレーのキッカーも務めたが好機を作れなかった。
2 香川勇気 5.5
片山にパスコースを消されてなかなか高い位置でボールを受けられず、終盤以外は見せ場が少ない展開に。守備でも後手を踏む場面が多くなった。
8 町田也真人 5.5
中盤でボールに絡みつつスペースへのランニングも試みたが、なかなか良いタイミングでボールが出てこなく、チャンスへの絡みは少なかった。
25 小林成豪 5.5(68分OUT)
中盤や高い位置でボールをさばくシーンが比較的多く、21分には惜しいミドルシュートも。ただ、清水の右サイドの攻撃にはうまく対応できなかった。
FW
20 長沢 駿 5.5
空中戦で立田やヴァウドに競り勝つ回数が少なく、足もとにもあまりパスが入らず、起点になる仕事でもフィニッシュでも物足りない内容に。
交代出場
FW
16 渡邉新太 5.5(68分IN)
左シャドーに入って、システムが4-4-2になってからは左のサイドハーフに。前に運ぶ強さを見せるシーンもあり、流れを変える面では貢献したが、決定的な仕事には至らず。
DF
49 羽田健人 -(77分IN)
投入と同時に4-4-2に変わって右のCBに。冷静に試合に入ってカウンター以外ではチャンスを与えなかった。
FW
13 伊佐耕平 -(77分IN)
2トップの1枚として入り、前からのプレスを強化。長沢へのハイボールが増えたなかで、そのセカンドボールを狙いつつ、87分には頭で同点弾を狙ったがGK権田に阻まれた。
MF
31 ペレイラ -(88分IN)
ボランチに入って攻撃にも積極的に絡んでいったが、時間が少なく目立つ仕事はできなかった。
監督
片野坂知宏 5.5
清水がどんな形で来るかわからないなかで、前半から冷静な対応に導いたが、攻め崩しの面では大きな改善を見せられなかった。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●前島芳雄(スポーツライター)
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