見どころ・戦評
[J1リーグ22節]G大阪1-2神戸/7月21日(水)/パナソニックスタジアム吹田
【チーム採点・寸評】
G大阪 5.5
福岡戦に勝ち切った勢いで連勝を目指したが、痛恨の逆転負け。失点は個の対応の甘さが理由だけに、より悔やまれる。終盤の猛攻は実らなかった。
【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 6
2失点はノーチャンスで責められない。前半は2度にわたってドウグラスのシュートを好セーブしたのはさすがの一言。コーチングも積極的だった。
DF
5 三浦弦太 5(79分OUT)
右CBとしてボールを持ち上がったり、パスを意識したりと攻撃への意欲もあったが、田中の決勝点では対応が遅れた。
19 キム・ヨングォン 5.5
持ち味である組み立ても無難なプレー多い。不用意な対応で与えたCKが、痛恨の同点ゴールにつながったが、ACL以降凡ミスが目立つ。
13 菅沼駿哉 5
左CBで先発も、黒川との関係性が今一つで、後半からは3CBの中央に。致命的なミスはなかったが藤本を潰しきれない場面など時折甘さが出た。
8 小野瀬康介 5
運動量が多いサイドだけに、前節フル出場しており疲労感は否めない。前半、惜しいシュートを放つも、初瀬に手こずらされ、徐々に埋没。
17 奥野耕平 5.5(74分OUT)
守備が得意でないチュを補う黒子に徹したが、前半山口に振り切られピンチを招く。バランサーとしては役割を果たした。
6 チュ・セジョン 5.5(74分OUT)
前半はサイドに得意の長いボールを供給。ただ、もう少し中央で相手の嫌がるボールを供給したい。CKは鋭いボールを連発した。
24 黒川圭介 4.5
攻撃時はウェリントンとの呼吸がいまいち。好クロスもあったが、マッチアップする酒井に手こずり、決勝ゴールの場面は酒井に翻弄された。
FW
20 一美和成 5(59分OUT)
慣れないシャドーの位置で攻守両面で不完全燃焼。先制点の場面は相手CBを撹乱したが、攻撃で全く怖さなく、1失点目もドウグラスに競り負けた
28 ウェリントン・シウバ 6(79分OUT)
徐々に身体が絞れており、ボールを持ったら独特の期待感も。狙い通りのプレーで先制点をお膳立て。菊池にイラついて警告を受けたのは減点。
18 パトリック 6
ACLからの好調を維持し、見事な先制点を決めたが、やや守備の貢献度が少ないか。後半、小林をかわしてポスト直撃弾。決まっていればスーパーゴールだった。
交代出場
FW
39 宇佐美貴史 5.5(59分IN)
疲労感を考慮され、ベンチスタート。攻撃へのテコ入れとして最初に投入されるもシュートは2本のみ。土壇場の決定機は決めたかった。
MF
10 倉田 秋 5.5(74分IN)
投入直後は山本とダブルボランチを託されたが、バイタルの守備に脆さも。4バック移行後はサイドハーフで、引いた相手を崩す工夫も。
MF
29 山本悠樹 5(74分IN)
なんでもない至近距離のパスを相手にひっかけるなどイージーミス目立つ。敵陣深くでもう少しプレー精度を上げる必要あり。
MF
21 矢島慎也 ―(79分IN)
投入直後はやや試合に入りきれず効果的に絡めなかったが、パトリックの決定機では絶妙のパスを披露した。
FW
9 レアンドロ・ペレイラ ―(79分IN)
パトリックとのツインタワーだったが、高さが武器でないだけにいいボールが入らず。ポストはこなしたがシュートゼロに。
監督
松波正信 5.5
ACLでもトライしていたターンオーバーで連戦をマネージメント。攻撃的なカードを切り続けたが、連勝は逃した。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
神戸 6.5
15得点の絶対的エース、古橋を欠いて挑む最初の試合だが、選手全員が意地を見せた。少ない決定機でベテランが勝負強さを見せた。
【神戸|採点・寸評】
GK
32 廣永遼太郎 7
1対1の時間帯に小野瀬の枠内シュートを好セーブ。そこで踏ん張ったことが直後の決勝点をもたらした。後半も小林のキックミスに対して、オウンゴールを防ぐ好守も。
DF
24 酒井高徳 7
右SBで攻守両面に躍動。序盤は守備に軸足を置くも、逆転ゴールの場面は黒川を巧みなドリブルで翻弄した。終盤は左サイドで試合をクローズ。
17 菊池流帆 6
やはりゴール前での存在感は絶大。パトリックを巧みにイラつかせたあたりの駆け引きも見事。苦しい時間帯でも身体を張る。
3 小林友希 5.5
徐々にパトリックに狙い撃ちされ、苦しい対応が続く。後半早々にはあわやオウンゴールというキックミス。パトリックのバー直撃弾も自身の競り負けから。
19 初瀬 亮 6.5
古巣相手に気持ちを見せた。失点場面はマークミスだが、それを挽回すべく攻撃参加。同点ゴールは精度の高いCKから生まれたものだ。
MF
6 セルジ・サンペール 6(89分OUT)
相手のプレスが緩かったこともあるが、中盤の底から起点となる。逆転ゴールも酒井へのフィードから生まれたもの。ミスもあったが、それ以上に効いていた。
5 山口 蛍 6
前半は肝心の場面でプレー精度が欠くが、やはり気の利いた動きとスペースを見つける目も確か。クレバーさで中盤を活性化した。
MF
7 郷家友太 5(79分OUT)
酒井との連係でウェリントンや黒川らを牽制するも、失点の場面はウェリントンに対して寄せが甘く、あっさりクロスを許す。攻撃では1度ドウグラスに好クロス。
31 中坂勇哉 5.5(67分OUT)
追う展開になってから、ようやくボールを積極的に受け始め、徐々に流れを引き寄せるも、決定的な仕事は少なく、物足りない。
MAN OF THE MATCH
FW
21 田中順也 7(67分OUT)
古橋の移籍によって巡ってきたチャンスでさすがの勝負強さ。試合を通じて見ると怖さは少なかったが、放った1本のシュートでチームを救うあたりはさすが。
49 ドウグラス 6.5(79分OUT)
広島時代から相性がいいG大阪を苦しめた。東口の好守に前半2点は損をした格好だが、それでもセットプレーで貴重な同点ゴール。
交代選手
MF
20 井上潮音 6(67分IN)
スペースに積極的に顔を出し、ボールを受けた。もう少し積極的に仕掛けても良かったが、終盤はボランチも無難にこなした。
FW
9 藤本憲明 5(67分IN)
攻守両面で不完全燃焼だった。サイドを崩すいい動きを見せたが、クロス精度が低く、決定機を作り切れず。シュートもゼロで脅威になれず。
DF
4 トーマス・フェルマーレン ―(79分IN)
隔離期間を終えて合流した直後で、練習もこなせていないが拮抗した時間帯に動じることなくプレー。投入後3バックにスイッチしたが、3バックの中央を引き締めた。
MF
37 増山朝陽 ―(79分IN)
守りに軸足を置く時間帯に投入。サイドで攻守にわたってフィジカルの強さを生かし、大きなミスもなく試合を終える。
DF
23 山川哲史 ―(89分IN)
サンペールに代わって投入され、守りきることを意識した時間帯に送り出される。残り時間わずかだったが、うまく試合に入った。
監督
三浦淳寛 6.5
古橋の移籍を乗り越え、しっかりと勝ち切ってみせた。田中の起用もズバリ的中したが、後半はG大阪のブラジル人2トップに対して、3バックに移行し、適切に対応。動きも早かった。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
構成●サッカーダイジェスト編集部
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