見どころ・戦評
[J1リーグ24節]清水0-1G大阪/8月13日(金)/IAIスタジアム日本平
【チーム採点・寸評】
清水 5.5
入りは良くなかったが徐々に立て直し、ゲームコントロールの面でもチャンスの数でもG大阪を上回った。ビルドアップの質も向上しているが、決めきる選手がいたかどうかの差だけで悔しい敗戦に。
【清水|採点・寸評】
GK
37 権田修一 5.5
セットプレー対応も含めていつも通りの安定した守りを見せていた。ファーストシュートは見事にセーブしたが、少しニアに寄っていたところを山見に狙われ、悔しい失点に。
DF
4 原 輝綺 6
1対1やポジショニングで強みを発揮し、藤春に大きな仕事をさせなかった。惜しいクロスもあって攻撃にも貢献。
5 ヴァウド 6
対人の強さを発揮して自分のサイドから決定機を作らせず、CKからポストに当たるヘッドも見せた。
38 井林 章 6
失点シーンの寄せは少し遅れたが、ラインコントロールやビルドアップで持ち味を発揮し、ハイボールをただ跳ね返すのではなくきっちりと味方につなぐプレーも光った。
7 片山瑛一 6
失点シーンでは反応の遅れが見られたが、ゴール前に飛び出して好機を作った場面もあり、的確なポジショニングと状況判断は光るものがあった。
MF
33 松岡大起 6.5
積極的に周囲に指示を出し、ボールを奪うシーンも増やして攻撃のパスでも貢献。合流から10日も経っていないなかでの2試合目とは思えないハイパフォーマンスを見せた。
17 河井陽介 6(62分OUT)
ボランチとして好守に安定したプレーを見せ、存在感を発揮。ボールを保持しながら攻める展開に貢献した。
MF
16 西澤健太 6(85分OUT)
良いタイミングで動き出してチャンスにつなげるシーンが目立った。セットプレーのキックは全体的には今ひとつだったが、好機にもつなげた。
26 後藤優介 5.5(62分OUT)
チームのリズムを作ろうとハードワークを続けたが、三浦を背負ったプレーは分が悪く、チャンスメイクの面は物足りなかった。
FW
23 鈴木唯人 5.5(76分OUT)
中盤で前を向くプレーや、サンタナとの連携は良かったが、ゴール近くでのプレー精度はもうひとつ。前半最後の決定機もシュートを枠に飛ばせなかった。
9 チアゴ・サンタナ 5.5
いつもより球離れが良く、カウンター攻撃にスムーズさを与えたが、ゴッドハンドでのイエローカードもあり、チャンスは生かしきれなかった。
交代出場
MF
11 中山克広 5.5(62分IN)
出番が限られてきた中で気持ちの入ったプレーを見せたが、2度の惜しい場面のどちらも詰めを欠いた。
MF
13 宮本航汰 5.5(62分IN)
松岡の加入で先発から外れた中でアピールしたかったが、攻撃のギアを上げる働きはできず、ヒヤリとするボールロストもあった。
MF
26 滝 裕太 ―(76分IN)
引いて受ける形と裏へ飛び出す形の両方を狙ったが、良いパスが入る回数は少なく、ビッグプレーは見せられなかった。
FW
27 指宿洋史 ―(85分IN)
サンタナとのツインタワーとして入り、惜しいスルーパスもあった。ただ、86分の原のクロスからのヘッドを枠に飛ばせなかったのは残念。
監督
ロティーナ 5.5
前節、途中交代で好プレーを見せた3人を先発起用し、ビルドアップの質も改善した。だが交代策は成功せず、終盤の攻撃は迫力不足だった。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
G大阪 6.5
真夏の15連戦の9試合目で内容的には苦しさもあったが、守備陣がしっかりと守り切り、超新星・山見の救世主的な働きで1-0勝利。新戦力や交代選手も役割を果たして、大きな価値のあるアウェー勝利を掴んだ。
【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 6
ビッグセーブが目立ったわけではないが、警戒していたセットプレーも含めて落ち着いた対応で守備に安定感を与えた。
DF
5 三浦弦太 6
高い位置をとるウイングバックの裏を突かれる場面もあったが、ゴール前ではスペースを与えず、最後まで安定した守りを続けた。
3 昌子 源 6
サンタナのポストプレーを抑え切れたわけではないが、危ないところにはきっちりと対応。ミスもあったがゴール前では隙を与えなかった。
19 キム・ヨングォン 6
守備で強さ、高さを発揮しつつ、ポゼッション時には高い位置をとって攻撃に絡み、切り換え時にも前から対応した。
MF
26 柳澤 亘 6(76分OUT)
裏を突かれるシーンもあったが、7分のL・ペレイラへのクロスなどタイミングの良い飛び出しや好パスも見せた。加入3試合目ながらすでに十分な存在感を発揮している。
29 山本悠樹 6.5
幅広く動いて攻守にカギとなる働きを見せ、走行距離は両チームで唯一の11km越え。大学の後輩・山見の活躍を後方から支えた。
10 倉田 秋 6(76分OUT)
ダブルボランチの1枚として黒子的にプレー。少ないタッチで攻撃につなげるプレーや献身的な守備も見せた。
4 藤春廣輝 6(72分OUT)
サイドで高い位置をとってスピードを見せるシーンもあったが、決定機には至らず。危ない場面での泥臭い守備も光った。
MF
21 矢島慎也 5.5(72分OUT)
前線で献身的に顔を出してよくボールに絡んだが、チャンスメイクという面ではあまり大きな働きができなかった。
39 宇佐美貴史 6(88分OUT)
中盤で受けた場面やセカンドボールを拾った場面でしっかりとボールを収め、攻撃につなげるうまさが光った。献身的な守備で貢献した場面も。
FW
9 レアンドロ・ペレイラ 6
シュートが2本ともポストに当たるなど運には恵まれなかったが、強さを生かしたキープで攻撃の流れを作り、最後の逃げ切りにも貢献した。
交代出場
DF
24 黒川圭介 6(72分IN)
左ウイングバックに入って攻守のバランスを保ちながら、終盤の逃げ切りにも貢献。左からシュートも1本放った。
FW
11 小野裕二 6(72分IN)
初めは右シャドーに入り、山見の投入後は右ウイングバックに。チャンスにつながるプレーは少なかったが、裏へのフィードで山見のゴールをアシストした。
MF
17 奥野耕平 ―(76分IN)
ボランチの一角に入り、先制後は守備に重きを置いてプレー。目立つシーンは少なかったが、最後までバランスを維持した。
MAN OF THE MATCH
FW
37 山見大登 7(76分IN)
特別指定選手としてJ1デビュー戦ながら、まったく物怖じしないアグレッシブなプレーを披露。1本目のシュートは名手・権田に止められたが、2本目は利き足ではない左足で球筋を変えて見事なゴラッソ。末恐ろしい大学生がチームに大きな勝点3をもたらした。
FW
32 チアゴ・アウベス ―(88分IN)
時間が少なく攻撃では輝けなかったが、守備や前線での時間を作る仕事で、自分の役割を果たした。
監督
松波正信 6.5
毎試合数人をターンオーバーさせながら戦っているなか、内容的には満足できない面もあったが、3バックで守備を安定させた判断は奏功。山見の起用も大当たりした。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
取材・文●前島芳雄(スポーツライター)
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