見どころ・戦評
[J1リーグ27節]G大阪0-1C大阪/8月28日(土)/パナソニックスタジアム吹田
【チーム採点・寸評】
G大阪 5
攻撃的な狙いで用いた4-4-2への布陣変更も不発。パトリックの投入まではほぼ決定機を作れず、攻撃で迫力を欠いた。1失点の守備陣は責められない。
【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 5.5
松田のシュートには反応していたが、さすがの東口も指先にかすめるのがやっと。試合を通じて激しくコーチングもしたが、守護神も攻撃だけは構築不可。
DF
26 柳澤 亘 5.5
移籍後初の大阪ダービー。C大阪の攻撃に対して守勢に回る時間が多く、自慢のパスセンスは高い位置で出せず、矢島との呼吸もイマイチだった。
3 昌子 源 5.5
三浦弦太が不在のなかで、最終ラインを統率し、要所は締めた。ただ前半はパスを加藤にひっかけられ、A・タガートの決定機を許す。終盤はパワープレーを披露も、得点には繋がらなかった。
19 キム・ヨングォン 5
カウンターの場面で後手を踏んで、ファウルで止める苦しい場面が散見。失点時も松田に寄せたが、一歩及ばず。身体のキレのなさが気がかりだ。
4 藤春廣輝 5.5
序盤は、倉田との連携で迫力あるオーバーラップを見せたが、徐々に守備に追われる展開に。中盤が機能しないと単独では攻められない。
17 奥野耕平 5.5(72分OUT)
アカデミー育ちだけにダービーに燃えた。地味だが前半は危険地帯で好カバー。欲を言えば、もう少し山本を高い位置に押し出したかった。
MF
29 山本悠樹 5(81分OUT)
相手の出足が良かったのもあるが、中盤で思うようにリズムを出し切れず。収まりどころがなかったのも事実だが、高い位置でボールに絡めなかった。
21 矢島慎也 5(72分OUT)
サイドハーフとしての推進力が全くなかった。ボールを触る場面も少なく、柳澤の攻撃参加を引き出す動きもなし。攻守で低調だった。
MF
10 倉田 秋 5
最近はボランチ起用が続いたが、久々にサイドハーフでプレー。序盤は藤春を走らせたが、その後は攻撃で効果的な仕事はできず。
FW
32 チアゴ ・アウベス 6(60分OUT)
このところのFW起用でキレが出てきた。空回りせずに、個で推進力を発揮。FWではバーをわずかに越える惜しいシュートも放った。常に裏を狙う意識も良し。
9 レアンドロ・ペレイラ 5(72分OUT)
即席の2トップ連係はいまひとつ。相手CBに厳しく対応され、前半途中からは組み立てにも絡むが、得意な形でボールを受けられず、怖さは皆無だった。
交代出場
FW
37 山見大登 5.5(60分IN)
終盤はサイドで仕掛けてFKを得るなど、低調な攻撃陣のなかで奮闘。ただ投入直後は、ボールに絡む機会が少なく、やや空回り気味だった。
FW
39 宇佐美貴史 5.5(72分IN)
投入序盤はやや試合に入り切れず。数少ない決定機となったパトリックのチャンスは宇佐美のパスが起点。ただ、もっとゴール前でフィニッシュに絡みたい。
MF
15 井手口陽介 5.5(72分IN)
凡ミスはなく、繋ぎもそつなくこなしたが、井手口本来の武器であるダイナミズムは出せず。危険地帯は最低限ケアしていたが…。
FW
19 パトリック 5.5(72分IN)
横浜戦以来となる戦線復帰で、まだ100パーセントの状態ではなかった。苦しいボールを懸命に競り、相手CBを苦しめていたがシュートはゼロ。小野瀬からの決定機は決めたかった。
MF
8 小野瀬康介 ―(81分IN)
矢島が機能していなかっただけに、もう少し早く投入されても良かった。宇佐美のパスを受け、パトリックに好パスを供給したが単独の仕掛けは少ない。
監督
松波正信 5
4-4-2に布陣を変更したが、攻撃の形を落とし込めておらず、低調な試合でダービー敗戦。カードは切ったが、反撃開始の時間が遅かった。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
C大阪 7
前節の湘南戦は今季ワーストの5失点。レヴィー・クルピ前監督退任のショックもなく、攻守で小菊監督の狙いを体現。チーム全体で戦う姿勢を見せた。
【C大阪|採点・寸評】
GK
21 キム・ジンヒョン 6
相手の数少ない枠内シュートに脅かされることはなかったが、枠内に飛んだシュートは適切に対応。キック、スローともに正確だった。
DF
MAN OF THE MATCH
2 松田 陸 7
さすがの東口も一歩及ばないスーパーゴールを叩き込んだ。右SBを務め、序盤は藤春に手こずるも、その後は身体を張って粘り強く対応した。
14 丸橋祐介 6.5
派手さはないが機を見て攻撃参加し、対面の柳澤を押し込んだ。得点場面もこぼれ球に素早く反応し、松田に横パス。また山田との連係も上々だった。
15 瀬古歩夢 6.5
やはり西尾との呼吸は抜群。前半はミスもあったが、粘り強く対応し、攻撃の起点にもなった。パトリックの投入後はてこずったが、大崩れはなし。
33 西尾隆矢 6.5
チアゴに代わって抜擢されたが、L・ペレイラらに対してクレバーに対応。瀬古との好連係を披露し、無失点に貢献した。
MF
4 原川 力 6
前半は守備意識が高く、ファウルで止める場面も。後半は攻撃への意識がさらに高まり、ボールを前に運ぶ役割も果たした。
5 藤田直之 6.5(84分OUT)
派手さはないが、ピッチ内でクレバーに戦う。前半、チアゴが抜け出しかけたカウンターを封じるなど、要所を抑えたプレーを見せた。
10 清武弘嗣 5.5(17分OUT)
倉田が最も警戒していた攻撃のキーマンだが、接触プレーで足を痛めて無念の負傷交代。本人が一番悔しいはずだ。
MF
17 坂元達裕 6
単独突破は少なかったが、前半終了間際にA・タガートのチャンスを演出。終盤は、守備でも身体を張り、最後までハードワークを続けた。
FW
9 アダム・タガート 6(65分OUT)
加藤のパスを受けて抜け出し、前半にポスト直撃の強烈なシュートを放つなど、とくに序盤は相手の脅威となった。攻撃の起点となれる動きも意識していた印象だ。
29 加藤陸次樹 6.5(84分OUT)
シュートはゼロだったが、84分間のプレーで両チーム最多となる27回のスプリント。攻守で強度の高いプレーを見せ、貢献度は高かった。
交代出場
FW
34 山田寛人 6.5(17分IN)(84分OUT)
清武のアクシデントで急きょ投入。臆するどころか投入直後にシュートも放ち、良い流れで試合にフィット。守備もしながら、中央にも入り、強さを見せる。
MF
18 西川 潤 6(65分IN)
A・タガートに代わって最前線に。求められる役割を攻守で理解し、アグレッシブにプレーした。シュートは打てなかったが今後にも期待。
MF
30 喜田 陽 ―(84分IN)
逃げ切りの展開で投入され、中盤でのハードワークを求められた。難しい時間帯でもスムーズに入り、勇気を持って前に行く場面も。
FW
20 大久保嘉人 ―(84分IN)
過度に攻め気を出さなかったが、それでもチャンスではゴール前に進出。アディショナルタイムには老獪な時間稼ぎで、相手をイラつかせた。
FW
13 高木俊幸 ―(84分IN)
やや疲弊している山田に代わって送り出され、時間帯を理解してプレー。受け身にならず、要所では仕掛けも見せた。
監督
小菊昭雄 7
大阪ダービーが監督就任初戦。中2日の準備期間で、攻守両面に適切な修正を施した。清武の負傷交代にも動じず、最善の選択をした。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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