見どころ・戦評
[J1第29節]浦和2-0C大阪/9月18日/埼玉
【チーム採点・寸評】
浦和 7
立ち上がりから積極的に相手ゴールに迫り、守っては連動したプレスを展開。危なげなく完封勝利をおさめ、リーグ直近6試合無敗に。
【浦和|採点・寸評】
GK
1 西川周作 6.5
相手に決定的なチャンスを与えなかった一因は、この守護神の的確なコーチングだ。45+1分のクロスに飛び出したシーンも好判断だった。
DF
2 酒井宏樹 6.5
相手の崩しのキーマンでもあった乾に仕事をさせず。また時折見せるオーバーラップは迫力があった。
28 アレクサンダー・ショルツ 6.5
埼玉スタジアムデビュー戦でも相変わらずの守備の安定感を披露。この日は巧みなドリブルや正確なクロスでも魅せた。
4 岩波拓也 7
対人の強さもさることながら、際立っていたのがフィードだ。59分に汰木のゴールをアシストしたロングパスは絶品だった。
15 明本考浩 6.5
半端ない運動量で攻守に働き、汰木との連係で左サイドを崩した。後半途中から出てきたドリブラー坂元にも上手く対応した。
MF
41 関根貴大 6.5(70分OUT)
アップダウンを繰り返し、右サイドを奔走。江坂の先制ゴールを導いたスルーパスはエクセレントのひと言だ。
40 平野佑一 6(64分OUT)
ファウルになる場面も少なくなかったが、出足の素早い寄せでピンチの芽を摘んでいたのは見逃せない。中盤の主導権を相手に渡さなかった。
29 柴戸 海 6
攻撃ではなかなか関与できなかったとはいえ、カウンターをを予測したポジショニングが賞賛に値。目立たずも、最低限の役割はこなした。
MAN OF THE MATCH
24 汰木康也 7(70分OUT)
再三にわたって左サイドから仕掛けて相手の脅威となっていた。6分に明本とのワンツーで抜け出したのは見事だったうえに、59分にはDFの背後に抜け出して2試合連続ゴールを奪ってみせた。
MF
18 小泉佳穂 6(77分OUT)
相手に囲まれながらも、少ないタッチでパスを捌いて攻撃をスムーズ化。江坂との関係性も向上を感じさせた。
FW
33 江坂 任 7
フィニッシャーとしてもチャンスメーカーとしても振る舞い、攻撃の核に。鋭い抜け出しから決めた先制シーンは繰り返し見たくなる鮮やかさだった。後半途中に担ったサイドハーフもそつなくこなした。
交代出場
MF
17 伊藤敦樹 6(64分IN)
途中出場はリーグ戦では4試合ぶりでも落ち着きぶりはさすが。田中のシュートを演出した82分の縦パスは、ゴールにはつながらなかったものの素晴らしかった。
FW
7 キャスパー・ユンカー 5.5(70分IN)
加入した頃のパフォーマンスと比べると、どうしても迫力不足は否めない。再びゴール量産に期待したいところ。
MF
21 大久保智明 6(70分IN)
ラストパスの精度は反省材料。ただし度々、得意のドリブルで左サイドから突破を試みた積極性は評価できる。
MF
11 田中達也 -(77分IN)
相手の疲労が見える終盤に、自慢の快足を飛ばして敵陣を突き進んだ。82分のシュートは決めたかった。
監督
リカルド・ロドリゲス 6.5
ここ最近はスタメンを固定して安定感のある試合を展開。ゲームを上手く運び、5試合連続完封に。
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
C大阪 5
ビルドアップの質、ゲーム運び、崩しのアイデア、守備の強度、いずれも相手に上回られ、必然の敗戦。ACLラウンド16のタフな試合から中2日では疲労が隠し切れなったのは事実だが……。
【C大阪|採点・寸評】
GK
21 キム・ジンヒョン 5
足もとの技術に大きな不安が残った。フィードは力も精度も欠き、味方につながらない場面が散見。特に47分のミスはヒヤリとさせた。
DF
2 松田 陸 4.5
汰木と明本のコンビに再三苦しめられ、押し込まれ気味に。なかなか攻撃に転じることができなかった。
33 西尾隆矢 4.5
この日は良いところを見せられず、相手に裏を突かれる場面が目立った。ふたつの失点の場面では松田との連係不足を露呈。
15 瀬古歩夢 5
1対1の勝負では対抗していたものの、マークのポジショニングが曖昧で、縦パスに対して反応が贈れて気味だった。
14 丸橋佑介 5
効果的なスプリントやオーバーラップが少なく、時折見せたクロスは精度を欠いた。連戦の疲労がうかがえた。
MF
5 藤田直之 5.5(88分OUT)
ベテランらしい気の利いたポジショニングでチームを機能させようとするも、変化はもたらせられず。27分のシュートも大きく枠を外れた。
25 奥埜博亮 6(80分OUT)
様々なスペースに顔を出して、ビルドアップの中心を担った。なんとか局面を打開しようと試みたその姿勢は評価したい。
34 山田寛人 5
右サイドで懸命にアップダウンしてはいたものの、プレスを相手に簡単に外されていた。やはり本職のFWのほうが良さは生きそうだが。
23 乾 貴士 5
酒井とのマッチアップが期待されたが、持ち前のドリブルは鳴りを潜め、決定的な仕事はできなかった。悔しさが残る途中交代だっただろう。
FW
18 西川 潤 5.5(64分OUT)
酒井と柴戸のふたりを相手にした54分のキープなど、随所にキラリと光る才能を覗わせたが、ゴールにつながる働きはできなかった。
29 加藤陸次樹 5(64分OUT)
ボールを受けてもなかなか味方のサポートを受けられず孤立しがちだった。さらに得意の裏抜けはほとんど見せられず。
交代出場
MF
17 坂元達裕 5(62分IN)
最後までの相手守備陣の集中が切れず、単独では警戒網を破ることはできなかった。途中起用に応えられず。
FW
20 大久保嘉人 5(62分IN)
精力的に動き続けて、攻撃を活性化しようとする姿勢はうかがえたが、ボールがなかなか出てこず。存在感は薄かった。
MF
28 中島元彦 5.5(62分IN)
左サイドでは沈黙したが、流れのなかから右サイドでボールを持った時には積極的にカットインをしてシュートを放つ。それが続けばよかったが。
FW
9 アダム・タガート 5(62分IN)
縦パスが収まらず、度々ボールをロスとしていた。味方とのパス交換もやや乱れが見られ、攻撃を停滞させていた。
MF
4 原川 力 ―(77分IN)
一発逆転のパスを期待されていたかもしれないが、違いを作れなかった。もう少しプレー時間が欲しかったところ。
監督
小菊昭雄 4.5
連戦の疲労を考慮し、62分に前線4枚を総入れ替えするも、悪い流れを変えられたとは言い難い。戦術の落とし込みの差をまざまざと見せつけられた。
取材・文:多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
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